「病院の選び方」「はじめての精神科・心療内科」のページ作成にあたって参考にした資料をまとめます。
各ページの最後にも参考にした資料を載せていますが、その中でも特に参考にしたもの、おすすめの書籍をここでは紹介します。
- はじめて精神科・心療内科に行くとき
- うつ病治療について知りたいとき
- 頼れる精神科医を探しているとき
など、受診する際、参考にしてみてください。
参考にした本(うつ関連書籍)
参照した内容が多かった順に紹介します。特に最初の3冊はわかりやすくておすすめです。
うつ病かな?と思ったらコレ『うつ病のことが正しくわかる本』★オススメ
うつ病の基本的な知識を学べる本。受診~診断・治療開始~社会復帰までをカバーしています。
病院の選び方、家族・周囲の人向けのアドバイスも充実。療養中に使える制度の紹介もあります。
要点を押さえてコンパクトにまとまっているので、これ一冊あれば、必要な情報を一通り得られます。これから精神科受診を考えている人におすすめです。
詳しい内容は「はじめの一冊『よくわかるうつ病』『うつ病のことが正しくわかる本』おすすめはどっち?」で紹介しています。
病院選びに迷ったらコレ!『現役医師が教えます!失敗しない“心のお医者さん”の選び方 かかり方』★オススメ
病院選びのポイントがかなり具体的に書いてあります。
一般的な解説書ではなかなか読めない精神科医の本音も書かれていて、精神科で働くお医者さんが何を考えているのか垣間見えるような内容。
匿名だからこそ言える裏事情も興味深く、これまでとは違った視点でうつ病治療と向き合えるようになります。
納得のいく病院選びをしたいなら、持っていて損はない一冊です。私もめちゃくちゃ参考にさせてもらいました。
本書の詳しい内容は「病院選びに迷ったら?『現役医師が教えます!失敗しない“心のお医者さん”の選び方かかり方』」で紹介しています。
うつ病の入門書に最適『よくわかるうつ病 診断と治療、周囲の接し方・支え方』★オススメ
うつ病に関する知識、治療の流れ、周囲の人の接し方がコンパクトにまとまったムック本(雑誌っぽい書籍)。8人の専門家がそれぞれのパートを監修しています。
これを読めば、うつ病全体のイメージをつかめるので、はじめの一冊として使いやすいと思います。文字も大きくて読みやすいです。
ただ、「診断と治療、周囲の接し方・支え方」がメインなので、病院の選び方はチラッとしか紹介されていません。どちらかというと、うつ病と診断された人向けです。
本書の詳しい内容は「入門書に最適『よくわかるうつ病 診断と治療、周囲の接し方・支え方』」で紹介しています。
復職を成功させるための解説書『現役精神科産業医が教える「うつ」からの職場復帰のポイント』
診断~復職までのプロセスが詳しく解説されています。うつ病で仕事を休むことになったらどうすればいいのか、タイプごとの事例も紹介しながら産業医がアドバイス。
主治医の選び方、病院形態の違いなども丁寧に説明されています。
社会復帰に向けて役立つ知識がたくさん詰まっていて、かなり心強い内容です。今休職している人、これから復職に向けて頑張っていきたい人に最適です(オススメマークはつけませんでしたが、復職に関する本ならこれを推します)。
ただ、就業規則がきちんと定められていることを前提にした内容なので、労務管理がテキトーすぎる中小企業にお勤めの場合は、参考にならない部分もあるかなーとは思います(それはこの本に限りませんが)。
2016年に第2版が出ています。
お金の不安もやさしく解説『家族が「うつ」かもしれない、と思ったら』
解説書というよりは、ブログを読むような感覚で気軽に読めます(横書きだからそう感じるのかな?)。
ケーススタディが充実しているので、受診のきっかけから回復まで、どう過ごせばいいかイメージしやすいです。
社会保険労務士の協力のもと書かれているため、手当や制度、治療にかかるお金、労災についても紹介されています。コンパクトながらも、突っ込んだ内容(費用についてはこの本が一番詳細でした)。療養中の生活の不安に応えてくれる一冊です。
ただ、出版が2008年と古く、他に詳しい解説本はあるので、あえて買うほどじゃないかなーという感じ。
あぶない精神科医を回避するための知識『うつの8割に薬は無意味』
薬を使わない治療を積極的に行っている医師が書いた本。病院の選び方や「要注意な精神科医」の特徴が語られています。かなり辛口です。
受診前に読むと不安になってしまうかもしれませんが、参考になる部分は多いです。
本書の感想は「うつ・双極Ⅱ型障害の治し方 ― 『うつの8割に薬は無意味』感想」で紹介しています。
わかりやすく基本を学べる『日本一役に立つうつとストレスの本』
うつ病がどういう病気か、療養中はどんなふうに過ごしていけばいいか、データを紹介しながら広く解説されています。優しい語り口で読みやすいです。
実践的なハウツーというよりは、不安や焦りに寄り添ってくれるような印象。
「最新の知識と医学的根拠をもとに」とのことですが、2010年の本なので、そのあたりは最新情報をチェックしてください。
その他
貝谷久宣 (2006)『社会不安障害のすべてがわかる本』講談社
貝谷久宣監修 (2014)『非定型うつ病 パニック症・社交不安症』主婦の友社
上島国利 (2008)『よくわかる、上手につきあう統合失調症 (名医の図解)』主婦と生活社
野村総一郎 (2015)『名医がカラー図解! うつ病の正しい理解と治療法 (1) 知識と理解編』インプレス
村松太郎 (2014)『「うつ」は病気か甘えか。今どきの「うつ」を読み解くミステリ』幻冬舎
山本晴義 (2015)『図解 やさしくわかるうつ病からの職場復帰―復職を成功させるポイント』ナツメ社
参考サイト
厚生労働省のサイト
■みんなのメンタルヘルス
こころの健康や病気、支援やサービスに関するウェブサイト。
■こころの耳
働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト。心の健康確保と自殺・過労死の予防を目的に、厚生労働省委託事業として一般社団法人日本産業カウンセラー協会が開設。
– ストレス軽減ノウハウ
– 精神科・心療内科などの医療機関
■こころもメンテしよう
体がだるい、眠れない、朝起きられない…。こころの健康が気になるときに。若者を支えるメンタルヘルスサイト。
医師団体のサイト
■公益社団法人 日本精神神経学会
日本精神神経学会のサイト。一般の方向けのページにお役立ち情報があります。
– 精神科医療機関受診についてQ&A
精神科の診療を受けている方、これから受診してみようと思っている方向けのの情報コーナー。精神科医による解説ページや「こころの健康ガイド」も参考になります。
■日本うつ病学会
日本うつ病学会のサイト。睡眠・覚醒リズム表やライフチャートなどのPDFファイルをダウンロードできます。
正しい知識を得るためにも、PDFファイルで公開されている「うつ病の治療ガイドライン」はぜひチェックしておきたいところ。「わからないことがあれば、ガイドラインを持参して主治医を訪ねてもよいのではなかろうか」との提案もあります。
[PDF] 日本うつ病学会治療ガイドライン Ⅱ.うつ病(DSM-5)/ 大うつ病性障害 2016NPO法人、一般社団法人が運営するサイト
■COMBO(地域精神保健福祉機構・コンボ)
特定非営利活動法人 地域精神保健福祉機構・コンボのサイト。「こころの元気+」バックナンバーからの転載記事が紹介されています。精神科医による解説です。準備中のページが多いです(ちょっと残念)。
■UTU-NET(うつネット)
一般社団法人うつ病の予防・治療日本委員会(JCPTD)が運営するうつ病、パニック障害、強迫性障害(OCD)の情報サイト。
スマホ対応していないので見にくいですが、受診前の不安を和らげてくれるコンテンツがいろいろ。音無美紀子さんをはじめとする著名人の体験談もあります。精神科クリニックの雰囲気がわかる「バーチャル精神科」もわかりやすいです(FLASH Playerが必要です)。
匿名の精神科医が運営するサイト(非営利)
■Dr 林のこころと脳の相談室
1997年開設の老舗Q&Aサイト。精神科医・林公一氏が精神疾患に関する質問に回答しています。医療相談ではなく事実を伝えることが一貫したポリシー。
受診の際の注意点、治療法、薬の副作用、参考書などを紹介するうつ病の解説コーナーがありますが、「リンクはトップページに」とのことなので、紹介だけ。
林先生曰く、病気の説明コーナーは情報が古いため、「あまり積極的にはお勧めできないという気持ちが、アクセスを不便にした現在のデザインに反映している」とのこと(20年の回顧(1)より)。
「キーワード別Q&A」→「うつ病」→ ページの一番下から、病気の説明コーナーに行けます。
製薬会社が運営する解説サイト
いずれも医師が監修しています。
■うつ病 こころとからだ
塩野義製薬と日本イーライリリーが運営するうつ病の啓発サイト。うつ病チェックシート、基礎知識などの解説があります。体験談や8名の精神科医からのメッセージも。
■こころの陽だまり
ファイザー株式会社が運営するうつ病とパニック障害の情報サイト。治療に関する疑問、診断前の不安への回答がQ&A方式でコンパクトにまとめられています。
■うつ病|なるほど病気ガイド
アステラス製薬が運営するウェブサイト。患者さん・家族向け。病気の基礎知識やQ&Aがまとめられています。