初めて精神科・心療内科にかかるときの流れを「診察の流れ|精神科・心療内科の雰囲気は?」でまとめました。
今回は、初診で聞かれること、診察中に先生とどんなやり取りをするのか紹介します。
当日テンパらないために、ここで挙げた内容を紙にまとめておくと安心です。
問診でよく聞かれること
初診では、あらかじめ記入した問診票をもとに、医師からいろいろ尋ねられます。
問診でよく聞かれること
- 今困っていること
- どのような症状があるか
- 症状が出たのはいつ頃か
- 症状が続いている期間
- 環境の変化
- ストレスになっていること
- 家族構成や家族の病気
- 過去の病気、薬、アレルギー
初めての診察は緊張しますが、精神科医の先生は聞き上手な人が多いので大丈夫。
力まず、自然体でお話ししましょう。
不安や焦りでうまく話せないときは、家族や親しい人に付き添ってもらいましょう。
うまく話せるか不安……
緊張してうまく話せないときは「緊張していて、うまく話せないのですが」とそのまま伝えてしまいましょう(私はそうしていました)。
顔色や表情、話し方なども判断材料になるので、心配しなくて大丈夫です。
【関連】診察でうまく話せない?ウツな心の負担を軽くする診察受け答え集
何から話せばいいか心配なときは、あらかじめメモを作成しておくとスムーズに話を進められます。
- 今困っていること
- 症状の頻度や程度
- 治療について聞きたいこと など
書き方のポイントは、箇条書きにして、数字で表すこと。
時間は限られているので、できるだけ簡潔に。医師に聞きたいことがあれば、あわせてメモしておきましょう。
製薬会社のサイトにも便利なページがあります。
・わたしが、先生に伝えたいことリスト|うつ病情報サイト・こころの陽だまり
質問リストを簡単に作れます。チェックを入れて、並び替えるだけ。スマホの場合は、画面のスクリーンショットを撮っておけば、そのままメモ代わりになります。
・医師へのうつ病症状の伝え方を知る|うつ病こころとからだ
自分の状態を伝えるためのシート。イラストつきでイメージしやすくなっています。当てはまるものにチェックを入れてプリントアウトできます。
話しづらいことがあるんだけど……
過去のつらい体験などを初対面の人に話すのは抵抗がありますよね。
そういうときは、
「思い出すとつらくなってしまうので……」
「今お話するのはちょっと……」
と正直に伝えましょう。話したくないことを無理に伝える必要はありません。
ただし、嘘はつかないように。
本当は気がかりなことがあるのに「特に問題ありません」と言ってしまうと、医師はその言葉の通り「問題なし」と判断してしまうかもしれません。
泣きたいほどつらい気持ちを笑顔で取り繕う必要はないです。
受付でもらった問診票には何を書くの?
問診票には、困っている症状や自分のことについて詳しく記入します。
押さえておきたいのは次の8つの項目。
■今困っていること
家事ができない、仕事が手につかない、遅刻が増えたなど
■症状
・どのような症状があるか?
・どれくらいの頻度か?
・どれくらいの時間続くか?
■症状の経過
・症状が出たのはいつ頃か?
・症状が続いている期間
・同じような症状で治療を受けたことがあるか?(医療機関、治療期間、診断名、治療内容など)
■生活
・最近、身の回りで起きた大きな変化や出来事
・ストレスになっていること
・睡眠リズム、一日の過ごし方
■生い立ち
・学歴や職歴
・自分の性格(内向的、人づきあいが苦手、几帳面、心配性など)
■家族構成や家族の病気
■過去の病気、薬、アレルギー
・薬を飲んで副作用が出たことはあるか?(薬名、症状)
・食物アレルギーはあるか?(食品、症状)
■お酒、タバコの量
クリニックによっては、サイトで問診票をダウンロードできるので、あらかじめ記入して持参するとスムーズです。中には記入した問診票を事前に郵送するところもあります。
書く内容はちょっと多いですが、紙にまとめることで、頭の中が整理されます。
自分でまとめるのが難しいときは家族や親しい人にお願いしましょう。
<参考書籍>
桑崎彰嗣監修 (2008)『家族が「うつ」かもしれない、と思ったら』オレンジページ
野村総一郎 (2016)『うつ病のことが正しくわかる本』西東社
Tomy (2015)『失敗しない“心のお医者さん”の選び方 かかり方―現役医師が教えます!』主婦の友社