誰も否定せず、心から納得して、微笑むことはできますか?

あじさい

ずいぶん前、とある妊活ブログを読みました。

子供ができず、不妊治療をしている人の日記です。

治療を続けてきたものの、子供を授かることはなく、不妊治療をやめることにした。

ある日の投稿にそう書かれていました。

細かい内容は忘れてしまいました。ブログタイトルも覚えておらず、ブックマークもしていないので、今も残っているのかわかりません。

ただ、自分に言い聞かせているようにも捉えられる内容であったことが印象に残っています。

子供を産んだら自分の時間がなくなる。
仕事も今までのようにできなくなる。
産んだ子がちゃんと育つかどうかもわからない。
子供が罪を犯したら責任を取らなければいけない。

そんなふうに、子育てをする上で考え得る悲観的な可能性を挙げて、「子供を産まなければ、そのような事態を避けられる」というようなことが綴られていました。

子供のためではなく、私は自分のために生きていく。その方が素晴らしいじゃないかと。

直接的ではありませんが、子育てを一生懸命やっている人のことを否定するようなニュアンスで書かれていました。

きっと子供を産み育てることに幸せを感じている人が見たら、不快になっただろうと思います。実際、コメント欄にはそういった批判や皮肉が寄せられていました。

私も良い気分ではありませんでした。妊娠・出産・子育ての経験もなく、今後も経験することがないであろう私ですが、何か否定されているような気がして悲しくなりました。

その文章が、自分の良しとするもの以外を認めないような書き方だったからだと思います。

さらに、ブログについたコメントから読み取れる読者の刺々しい態度も、私の気持ちを落ち込ませました。

 

そのページを離れてからも余韻は残っていました。

このブログを書いた方は、どんな気持ちで、その文章を綴ったのでしょうか?

不妊治療はすごく大変だと聞きます。体にかかる負担が大きく、精神的にもつらいことが多い。かかる時間や費用の面でも、決して気軽にできるものではありません。

忍耐、覚悟、プレッシャー。

そんな中で過ごす日々はどのようなものだったのでしょうか?

 

自分が望んだものを手に入れられない。

悲しい。

可能性がゼロではない中で諦める決断をする。

苦しい。

努力の甲斐むなしく、何も手にできなかった。

悔しい。

つらい気持ちをやり過ごすためには、自分に残された道を必死に肯定するしかない。

それ以外の道に進むことは自分にとってプラスにならなかったんだ。

これでよかったんだ。

そう言い聞かせなければ、気持ちを保てない。

 

心が壊れてしまいそうなときは、守らなくてはいけません。

自分の心を守れるのは、自分だけ。

思わず攻撃的な態度を取ってしまうほどの心の状態とは、どのようなものでしょうか?

必死に守ろうとしたその心は、どれほど傷ついていたのでしょうか?

 

 

努力しても手に入れられないものがあります。

望みが叶わないのは悲しいし、寂しいものです。

手に入れられなかったものの難点を取り上げたくなる気持ちはよくわかります。

 
あのブログ主さんは今どうしているでしょうか。

心の痛みは癒えたでしょうか。

今もまだ痛みに耐えているのでしょうか。

きっとそれは経験した人にしかわからない苦しみでしょう。

 
でも案外、子供を産んで、しれっと過ごしていたりして。

文章の印象から、そんなことを思ってしまったのもまた事実。

結構そういうことってありますよね。

「え、深刻に考えてたの私だけ?!」っていうね。

そうであったらいいな。

誰かを否定することなく、「これでいいんだ」と心から納得して、微笑んでいる。

そうであってほしい。

幸せになりたいと願うすべての人が、喜びを胸に生きられたらいいのにね。

そんなことを思いながら、ぼんやりと過ごす夜です。

 

 

あなたは今、自分の生き方に納得していますか?

心から笑えていますか?

 

 

3 COMMENTS

くすのき

ナミさん、こんばんは。はじめまして。
ナミさんと、歳がそう変わらない、うつ病の主婦です。
いつも、ナミさんのブログを読みながら、眠りについています。
ふんわり、優しくて、あたたかいものに、包まれているような気がして、すっと眠れます。
ずっとお礼が言いたくて。ありがとうございます。

嫉妬について、私の思うことですが。
嫉妬からは、何も生まれない。
嫉妬で何かを失うのは、悲しい。
嫉妬を違う理由にすり替えて、人のせいにすることは、自分を傷つける行為ではないか。
と、考えています。
そんな私も、嫉妬にまみれて落ち込む日もありますが(^_^;)

今の私の目標が、自分を好きになること、なのです。
それには、自分の歩んできた道も、認めて許してあげたいと思っています。そして、これからの道は、ゆっくりでいいから、自分の納得のいく生き方、をしていきたいです。
だから、今日の記事は、とても考えさせられました。

自分の思いを、つらつらとごめんなさい。
ナミさん、ここにいつもナミさんのブログに救われている人間がいます。それを伝えたかったです。ありがとう。

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あたま

ブログ更新ありがとうございます。  
答えは、わかりません。ただ毎日一歩一歩前えすすむだけです。
少し突き放した言い方かもしれませんが、人には、人の私には、私の人生があるだけです。

今、この瞬間生きていられることえの感謝、忘れたくないものです。

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ゆう

ナミさん、はじめまして。高校生女子です。最近生きるのが辛いと思い、たまたまナミさんのブログを見つけて読み始めました。私が苦しいと思ってること、辛いことを全て受け止めて包んでくれているような気がして涙が出てきました。なぜだかとても嬉しい気持ちになってホッとしました。精神的に辛くてふとした時に涙が出ます。誰かに温かい言葉をかけてほしかったけど、家族に迷惑をかけられないし友人関係で悩んでいることがあるので誰にも相談出来ないままでした。少し気が楽になりました。ありがとうございます。

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