日々の生活に行き詰まって、漠然とした不安感に襲われることはありませんか?
「悩みだらけでしんどい」
「恐怖感に支配されて身動きがとれない」
「ダメな私……自己嫌悪」
そんなとき、思わず漏れる言葉は「私は一体どうすればいいんだろう?」。
その嘆きに対して、「あなたはこうすればOKだよ」と端的なアドバイスがもらえたらいいですよね。
でも、残念ながら、あなた専用の答えを教えてくれる人はいません。もし、教えてくれる人がいたとしても、その人が責任を取ってくれるわけではないので、自分でちゃんと考えなくちゃいけない。
それって結構ハードです。でも、放っておいたら、モヤモヤを持て余すばかり。
そこで今回は、モヤモヤを整理し、自分にピッタリな答えを見つける方法をまとめます。
<こんな人に向けて>
・ストレスを感じているが、どう対処すればいいかわからない人
・言葉にできない漠然とした不安や恐怖を抱えている人
<わかること>
・不安、緊張、落ち込みを和らげるために知っておくべきこと
・悩みの整理法、解決策の見つけ方
・悩みを解決するためのアクションプラン
このページでは、全体の流れをざっくりまとめます。詳しい内容は、改めて別ページで紹介していく予定です。
ちなみにこれを書いている私は、いつも不安で何かに怯えて回避的になりがち。すぐに焦るし、自己評価も低くて「ダメだ」ばかり言っている人間です。
そのため、説得力に欠ける部分もありますが、いろいろ悩んだり困ったりしたからこそ得られた答えもあります。
そのあたりも含めて、これまでに調べたこと、経験してわかったことなどをまとめます。
「お互い、できることからやっていこう」
そんな感じで、お話していきます。
※前回紹介したお悩み「失敗が怖い、痛い目に遭ったらどうしよう…不安、回避的な態度を克服するには?」の答えは、今から紹介する内容をもとに作成しました。手軽に試せる対処法もまとめていますので、不安感や恐怖心で悩んでいる方はあわせてご覧ください。
もくじ
1.波立つ気持ちを落ち着かせよう
不安や焦り、落ち込みなど、イヤ~な気分に押し潰されてしまいそうなときは、まず、気持ちを落ち着かせましょう。
感情の法則を知ることで、不快な感情がムクムク膨らんでいくのを防げます。
押さえておきたいポイントは次の3つ。(詳しくは「感情の法則を知り、緊張・不安を味方にしよう」で説明しています)
注目すればするほどイヤな気分は強まる
不快な感情は、取り除こうとすればするほど強まります。
コントロールしたり逃げたりしようとすることで、逆に否定したい対象に注意が集中してしまうからです。
感情をコントロールしようとするのではなく、あるがままの状態を受け入れましょう。なかなか難しいですけどね。
緊張や不安は悪いことばかりではない
不安や落ち込みの態度を称賛されることは少ないですよね。
でも、一見ネガティブな感情にも、いいところはあります。
例えば、みんなの前で自分の意見を発表するとき。
本番前は、うまくできるか不安でドキドキします。
でも、この緊張感があるからこそ、ベストなパフォーマンスを引き出すことができる。ダラダラしていては出せない力です。
ドキドキするのは「やる気」の現れとも言えます。成功させたいと思うからこそ緊張するし、うまくできないと落ち込む。向上心から生まれるものだと思えば、前向きに考えられそうです。
ドキドキ感は「慣れ」によって克服可能
さまざまな体験をすることで、不快感を上手に受け止める土台を作ることができます。
不安や恐怖は消えなくても「大丈夫」と思えること。これは、練習を積むことで得られます。
2.うまくいかない理由と対策を考えよう
ここからは、自分の問題を整理していきましょう。
あなたが今抱えている問題は何ですか?
まずは、「困っていること」をリストアップし、何がネックになっているか考えてみましょう。
モヤモヤを整理するために、今から2つの質問をします。
質問1:今、気になっていることは何ですか?
まずは、思いつくものをどんどん書き出していきましょう。
When:いつ
Where:どこで
Who:誰が
Whom:誰と、誰に
Why:なぜ
What:何を
How:どのように
How much:いくら
うまく言葉にできないときは、以下の質問に答えてみてください。漠然と考えるよりは具体的な答えを見つけやすいはずです。
- 今、困っていることは?
- なぜそれをすることが必要なの?
- どういう結果になればOK?
- どんな解決策がある?
- どの方法がベスト?
- 優先順位は?
- 何が必要?(お金、時間、人手、ツールなど)
- それはどれだけ必要?
- それはいつ必要?
- それはどこで必要?
- 誰がそれを必要としている?
- いつ実行する?
- 障害となっているものは何?
問題解決の技法は「悩みを解決するためのアクションプラン」で詳しく紹介しています。
問題を整理する問い、次の行動を見つける問いなど、答えを見つけるヒントは「考える力を養う『知的複眼思考法』- 解決の糸口をつかむ問いのテンプレ集」でも紹介しています。
質問2:うまくいかない理由は何ですか?
いろいろ試行錯誤しているのにうまくいかないときは、次のポイントを確認してみましょう。
- 体験の場数は足りてる?
- 「どう思われているか」ばかりを気にしていない?
- 「自分は○○だ」と決めつけていない?
- 小さなミスがあると「全部ダメ」と評価していない?
- ダメ出しばかりしていない?
- 「必ずよくないことが起きる」と考えていない?
- やり方がわからないまま実行していない?
もしかすると、ここにうまくいかない理由が隠れているかもしれません。
詳しい説明と対処法は「「うまくいかない」のはなぜ?7つの理由と対処法」で紹介しています。
3.できることから始めよう
「目の前にある問題と対処法はわかった。でも、どうやって一歩を踏み出したらいいんだろう」
そんな戸惑いを感じることもあります。
いくら「とにかく動こう!」「まずはチャレンジ!」と言われても、それができたら苦労しないわけで。
怖さを克服するのは簡単ではないし、精神論で何とかしようとするのはイマイチ。それではコンディションによって結果が左右されてしまいます。
そこで試してみたいのが次のアクションプランです。
緊張・不安を和らげる7ステップ
ステップ1 自分に合った目標を立てよう
ステップ2 くり返し練習しよう
ステップ3 心配を追い払おう
ステップ4 体の力を抜こう
ステップ5 心のスイッチを用意しよう
ステップ6 よいところを評価しよう
ステップ7 心と体を喜ばせよう
詳しくは「緊張・不安を和らげる7ステップ」で説明しています。
悩みを解決するためのアクションプラン
<行動実験の流れ>
・悩み・困り事の整理方法
・自分に合った目標の立て方
・練習のしかた
・不安や恐怖の乗り越え方
など、詳しくは「悩みを解決するためのアクションプラン」で説明しています。
まとめ
- 感情の法則を知る【心の準備】
- うまくいかない理由と対策を考える【作戦会議】
- 現状を理解する
- 問題点を整理する
- 目標を立てる
- 計画を練る
- 勇気を出して行動する【実践】
くすぶった状況を打開するために必要なことは、具体的な行動。
まずは、小さな経験を積み重ねることで、自信をつけましょう。チャレンジする回数が増えれば、成功する可能性も高くなります。「できた」が増えると、自然に前向きになれます。好循環ができれば、こっちのもの。
目標をいきなり高くすると挫折してしまうので、「これなら余裕」と思うレベルから始めるのがポイントです。
できることから一つずつ、ゆっくり、じっくり、やっていきましょう。
【次回以降の予告】
- 失敗が怖い、痛い目に遭ったらどうしよう…不安、回避的な態度を克服するには?
- イヤな気分を和らげ、自分専用の答えを見つける方法【お悩み解決の道しるべ】
<参考書籍>
有光興記 (2013)『緊張して失敗する子どものためのリラックスレッスン』講談社
大野裕 (2003)『こころが晴れるノート』創元社
苅谷剛彦 (2002)『知的複眼思考法 誰でも持っている創造力のスイッチ』講談社
北西憲二 (2007)『森田療法のすべてがわかる本』講談社
なみさん、おはようございます。
更新、ありがとうございます。私も不安や恐怖に飲み込まれて身動きとれなくなる感じ…すごくわかります。今までそんな自分が許せなくて、自分を責めて責めて心の病気になって気がします。
でも最近、不安でも恐怖でもいいじゃん、それが全てではないし、もう自分を大切にしてあげよう、自分をいじめるのやめようと少し思えるようになりました。そしたらちょっぴり気が楽になりました。
またブログの更新楽しみにしていますね。