緊張する、怖くなる、不安でいっぱいになるのはなぜでしょうか?
うまくいかない理由とその対処法が『緊張して失敗する子どものためのリラックスレッスン』という本にわかりやすくまとめられていました。
この本の対象は「恐怖感や強い不安感のせいで失敗してしまう子」ですが、大人にも共通する部分がたくさんあります。
- できるはずのことに挑戦できず悩んでいる
- 落ち込んだときのことを過剰に恐れてしまう
- 行動を起こす勇気が出ない
こういった思いを肯定し、そっと背中を押してくれるような対処法が紹介されています。
それらの内容を参考に、このページでは、
- うまくいかない理由
- 不安、緊張、恐怖心への対処法
を大人バージョンの「リラックスレッスン」としてまとめました。
自分が抱えている問題を整理するヒントとして参考にしてみてください。
うまくいかない7つの理由
不安や緊張を和らげようと思っても、なかなかうまくいかない……。
そんなときチェックしておきたいのが次の7つのポイントです。
1. 体験が足りない
逃げれば逃げるほどこわくなる
2. 人目を気にする
「どう思われているか」がひどく気になる
3. 誤解や決めつけ
「自分は○○だ」と思い込む
4. 完璧主義
小さなミスがあると「全部ダメ」
5. ほめられない
「ダメ出し」ばかりで自信がつかない
6. 悲観しやすい
「必ずよくないことが起きる」と考えてしまう
7. 不得意なことが多い
「やり方がわからない」ままでは成功しにくい
どうすればうまくいく?不安、緊張、恐怖心への対処法
では、どうやってこれらの態度を変えていけばいいのでしょうか?
『緊張して失敗する子どものためのリラックスレッスン』では、上記のポイント別にさまざまな対処法が示されています。
それらの共通点をまとめたのが、次の7つです。
1. 緊張や不安を無理に隠そうとしない
- 周囲のことを気にしすぎないようにする
- 「緊張しています」と伝えてOK
- くり返し練習する
- 動画を使って、自分が思っているほど目立つ変化はないことを確かめる
2. どうすればよいか、具体策を考える
- 参加しやすい状況を考える
- やめるなら、別のできそうな体験の場を用意する
- なぜいやなのか、思いを書き出す
- 自分の力に合った目標を立てる
3. 十分に練習をして自信をつける
- 実際の場面を想定して、本番さながらのリハーサルをする
- 具体的な目標を立てて、実行・振り返り・改善をくり返す
- 得意・不得意を理解して、得意なところをどんどん伸ばす
4. 心配が現実的なものかチェックする
- すぐに「やめよう」と結論を出さない
- 「ほかの考え方」を探す練習をする
- 「失敗しない人間はいない」「失敗から得られることも多い」と考える
5. 深呼吸をくり返すなどしてリラックス
- ストレッチなど、動作を通してリラックスする
- 呼吸を通してリラックスする
- こわばった筋肉をゆるめてリラックスする
6. 「よいところの評価」を心がける
- 結果だけで判断するのではなく、取り組みの始めや途中に注目する
- 「がんばった」「とてもよかった」など肯定的な言葉を使う
- 「それはダメ!」「なんでできないの!」は禁句。どうすればよいか、具体策を考える
7. 不安・緊張を和らげる工夫をする
- 「ほかの考え方」を探す練習をする
- 「いやな気持ち」は受け流す練習をする
- 好きなことをする時間をたくさんつくる
詳しくは「緊張・不安を和らげる7ステップ」で紹介しています。
まとめ
どんなことでも、初めての挑戦は、怖いものです。
でも、目標を細かく分けることで、心理的なハードルはかなり下がります。
不安や緊張や恐怖も、具体的な行動に集中することで和らぎます。
できることから少しずつ。経験値を積み重ねて、こつこつレベル上げしていきましょう。
ちょっとの工夫で、結果がガラリと変わることもあります。
目標や具体的な行動プランの立て方は、「悩みを解決するためのアクションプラン」で説明しています。あわせて参考にしてみてください。
【不安・緊張・恐怖シリーズ】
- 失敗が怖い、痛い目に遭ったらどうしよう…不安、回避的な態度を克服するには?
- イヤな気分を和らげ、自分専用の答えを見つける方法【お悩み解決の道しるべ】
- 感情の法則を知り、緊張・不安を味方にしよう
- うまくいかないのはなぜ?7つの理由と対処法
- 不安・緊張・恐怖を和らげる7ステップ
- 悩みを解決するためのアクションプラン【実践編】
- 目標・計画を上手に立てるコツ
<参考書籍>
有光興記 (2013)『緊張して失敗する子どものためのリラックスレッスン』講談社