何か過ちを犯したわけでもないのに何度も謝ってしまうことってありませんか?
人に何か頼むとき。
相手が親切にしてくれたとき。
謝罪を必要としない指摘を受けたとき。
「すみません」と言っておかないと何となく不安。無意識に口をついて出てしまう。
悪いことをしたときに謝るのは当然ですし、謙虚な姿勢も大切です。「もしもし」「どうも」「エクスキューズミー」のようなニュアンスで使うこともよくあります。ただ、必要ないところで「ごめん」や「すみません」をくり返すのは考えものだなぁと思います。
というのも、私が「ごめん」をくり返しがちな人間だからです。最近はむやみやたらに謝ることは少なくなりましたが、つい「ごめん」でごまかしてしまうことはあります。
何も悪いことをしていないのに謝ってばかりいると、自分がどうしようもないダメ人間に思えてきます。どんどん卑屈になっていきます。自己否定が強化されます。楽しい気持ちを味わい損ねます。
だから、謝罪は必要なときだけでOK。
だって私は罪深い存在だから
本当に必要なときだけ謝ろう。
そうは言っても、必要だと思っているから謝るんですよね。「申し訳ありません」をくり返すのは、それほどまでに悪いと思っているから。
「私のような者が存在し呼吸をして申し訳ありません」
「存在しているだけで罪深い私めがあなた様のお手を煩わせるなどという愚行を犯し申し訳ありません」
完全におかしいだろと笑ってしまうような思考ですが、本気でこんなふうに思っていた時期がありました。自分の存在が罪だから、何をしたって「申し訳ありません」。
相手に嫌われたくなくて。
こんな私だけど許してほしくて。
でも、すべて逆効果。
もし私が謝罪される立場だったら……?
「あなた様のお手を煩わせ申し訳ありません」なんて言われても困るし、別にそんなこと思ってないし、なんかまるで私があなたを虐げてるみたいじゃん。ものすごい悪い人みたいじゃん。え? もしかしてそういう意図? 嫌味?
何とも言えない気持ちです。実際はこんなセリフ回しではなく、「ごめんね」「すみませんでした」程度のものなのですが、心の奥底で渦巻く思いがすべてこもっているので重いですよね。ずっしりジワジワめり込むセリフ。
いくら相手が喜ぶわけじゃないとわかっていても、謝ることしかできないんですよね。だって私は存在自体が悪だから。何をやっても罪だから。
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さて、この強固な思い込み、どうやってほぐしていきましょう。
その苦しさから解放されるには?
嫌われたくなくて、つい謝ってしまうとき。その謝罪は本当に必要?
明らかな過失があったわけでもないのに謝るのは変。相手に手間をかけさせてしまった、私のことに時間を割かせてしまったと申し訳なく思うなら、「ありがとう」と言った方がお互い気分がいい。
自分の存在が罪深いと思っているような場合は、ありのままの自分を受けとめてもらう経験が必要なのかもしれません。親しい人に本音を話して信頼関係を築くのがよいのでしょうが、これは環境によりけりですね。となると、カウンセリングが効果を得やすい手段でしょうか。本を読んで、いろいろな人の考え方を知ることも役立つと思います。
あとは、
- 「なんであたし今謝ってんだろ?」と自問して理由をはっきりさせる
- 「嫌われてもいいや」と割り切る
自己否定が強い原因として成育歴もかかわっているかもしれないので、そのあたりは冷静な分析が必要ですね……。
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最後に
私の場合、大抵の不幸は自分で作り出していて、自分で自分に「おまえはダメ人間だ」と洗脳し続けてきました。そんな私が自己否定の苦しさから抜け出せるようになったのは、自分の思い込みを疑って、本当に正しいことは何か考えるようになったからだと思います。
自分が納得するまで考えること。
何をするにも必要なことだと痛感しています。
確固たる答えが見つかれば、「嫌われたらどうしよう」と怖がって身動きが取れなくなることもなくなるし、自分の存在が罪だと責めることもなくなるし、むやみやたらに謝る必要もなくなります。
とか言いながら、私はしょっちゅう謝ってますけどね。怒られるのが怖いから。確固たる答えが見つかっていないから。
でも、自覚しているかどうかの違いはかなり大きいと思います。
答えが簡単に見つからないからこそ、人それぞれの答えがあるからこそ、考え続ける。堂々巡りに陥らないように考えるにはどうしたらいいか、そのあたりは模索中です。
【さぁ、みんなで考えよう】
ナミさんこんにちは
わたしは最近ひとと会話していて自分は失言が多いなあと落ち込んでしまうことがたくさんあります。
謝りたいんですけど、相手はそれほど気にしていなかったから逆に変だし、そもそも謝ること自体が自己満足にすぎないかも、と思っています。
わたしは世間知らずでさらに自分に余裕がないから言葉がきつくなってしまいます…。性格のいいひとになりたいです…。
自分を責めても解決にはならない、逆効果なんですけどね。ああ、、つらいです。
暑い日が続きます。夏バテにはお気をつけてくださいね。
エマさん、コメントありがとうございます。
うーん、なるほど。人との会話を振り返って後悔することは私もよくあります。で、相手はそれほど気にしていなかったというパターンが多いですね。こちらの言葉をどう受け取るかはその人次第なので、自分が伝えたいことは言う、というスタンスでいられたらいいのかなぁと思います。モヤモヤが晴れないときは本人に直接聞いてみたり。ただ、タイミングやその場の空気もありますから、なかなか思う通りにはいかないですね。
エマさんもどうぞお身体に気をつけてお過ごしください。
ナミさん
こんばんは。はむです。
今日も1日を終えました。
出社して準備して、仕事して、少し休んで仕事して、片付けて退社する。少し前まで、思考が停止してベッドの上で泣いていた自分がいたことなんて忘れてしまいそうです。
でも時々、どこからか言いようのないモヤモヤしたものが吹き出てきて、不安に襲われます。
「気にしない」「大丈夫」と言い聞かせても、心の中で自分を責める方向に風が吹いてしまいます。
嫌われたくない、こんな自分を許してほしいという気持ちは、本当によく分かります。
わたしも嫌われることへの恐怖はとても強いです。一時はとにかく他人を優先、自分のことは後回しにして、「自分なんかどうでもいいんだ。」という自己犠牲的な感覚に快感すら覚えていました。今考えると「自分に酔いしれていたんだな、本当にバカみたいだな」という感じなのですが、そのときはそれで精一杯だったんですね…。そしてそれが「どツボ」の始まりでした。
嫌われないように気を遣いまくったり、相手の顔色をうかがったり。でもそれは、逆に相手に心配をかけたり、どうしてそこまでやるの?と不審がられたり、時折想像とはまったく違う形で返ってくることもあります。
んなことは分かってる。でも嫌われそうな気がして怖いんだー。独りになるのは嫌なんだー。
またモヤモヤしています。うーん。そもそもモヤモヤするのは当たり前で、それとどう付き合うか、その方が重要なんじゃないかな。
またモヤモヤ。負のスパイラルはなかなかしぶといですね…。
そしてもはや、コメントの内容が記事の内容とズレてきてしまいました。すみません。。。
もとい。こういう場合は謝るのではなく、「ありがとう」と伝えるんでしたよね。
いつも自由にコメントさせていただいてありがとうございます。
…確かにこの方がしっくりきます!
おお。
はむさん、コメントありがとうございます。
おぉ! 確かに印象がかなり違いますね。こちらこそありがとうございます。
順調な日々を過ごされているようで何よりです。とは言え、不安は尽きませんし、モヤモヤは広がり続けますね。モヤモヤすると私はいつも宇宙を思い描きます。世界は混沌としています。折り目正しく整理できるものではありません。で、このことは何の解決にもなりません。はむさんがおっしゃる通り、モヤモヤとうまく付き合っていく方法を模索することが重要なんでしょうね。
最近よく考えるのは、「なぜ嫌われるのが怖いのか?」「なぜ孤独を恐れるのか?」ということです。何となく私は根本を間違えているような気がするのですが、はっきりとした答えはまだ見つかりません。
はむさん、考えるきっかけを与えてくださり、ありがとうございます。