丹田呼吸法の偉大なる効果~苦難を乗り切る秘伝の奥義~

丹田を意識し「押忍」と挨拶する白くま

焦ったときは、深呼吸をして、心身を落ち着かせるのが効果的。

呼吸をしながら、おへその下「丹田(たんでん)」を意識すべし!

そんなアドバイスがあります。

でも、いきなり「丹田」と言われてもピンとこない方もいるのではないでしょうか。私はピンときませんでした。

というわけで、今日は丹田について、もう少し詳しく書いてみます。

  • え? 丹田? なにそれ?
  • 丹田の場所はどこ?
  • 丹田を意識すると何がいいの?

そんな疑問に答えます。

前回紹介した「焦ったときこそ深呼吸!心身を落ち着かせる呼吸法のやり方」とあわせてどうぞ。

丹田の場所

「丹田(たんでん)」の場所は、へそから下に指3本分、そこから内側に指3本分

丹田の場所(へそから下に指3本分、内側に指3本分)

何か特別な器官があるわけではなく、このあたりの空間を「丹田」と呼びます。ここが体の重心です。

おへその奥を意識する感じですね。

丹田とは?呼吸法の効果は?

丹田は、東洋医学のものだそうです。辞書を引くと「精気が集まり、気力を充実させる所とされる」(明鏡国語事典)とあります。

臍(へそ)の下に元気の集まる場所があるというのは、何だか不思議な感じがします。でも、実際にやってみると、背筋も伸びるし、体を正しく使えているような気がします。多分気がするだけなんですけど、体に変な力が入らないのはいいですね。

このあたりの話はかなり奥が深いようです。武道や太極拳の世界ですね。私は、phaさんの『しないことリスト』きっかけで丹田を意識し始めました。『しないことリスト』では、齋藤孝さんの呼吸法が紹介されています。それによると、丹田は力がどうやっても入らないので、意識すると力が抜けやすくなるとのこと。

まずは、ちょっとしたスキマ時間に深呼吸を取り入れて、そこで少しずつ丹田を意識してみるのがよさそうです。丹田をうまく意識できるようになると、いろいろ良いことがありそうな予感。

というか、体を上手に使えるようになると、自然と重心が定まって、丹田に力が集まる、ということなのでしょうね。だから、おなかをふくらませたりへこませたりする深呼吸を練習しましょう的な。

これからやっていこうと思います。

丹田呼吸法上級編~苦難を乗り切る秘伝の奥義~

丹田を意識する際、イメージの力を借りると、より強力なパワーをもらえます。

例えば、武道や太極拳。屈強な指導者が、体の使い方を説いているイメージ。あるいは千葉真一さんの「はぁぁぁぁぁぁーっ」なイメージ(正確には千葉真一さんのマネをする関根勤さんのイメージ)。とにかくすごい強そうな感じです。

私が最近気に入っている丹田イメージがあります。古屋兎丸さんの『帝一の國』という漫画なんですけど、これすごい面白い(今ググったら映画化も舞台化もされてるんですね、めちゃ観たい)。

あらすじを簡単に説明すると、名門高校に通う主人公・帝一が「総理大臣におれはなる!」つって、ライバル蹴落としてでもてっぺん取ったる!とりあえずおれは生徒会長になるぞ!ジョジョーーッ!!というお話なんですけど、まあいろいろと障害があるわけです。

で、あるとき絶体絶命のピンチに陥った帝一は、父の教えを思い出します。

その教えは簡単に言うと「丹田を意識して深呼吸せよ」ってことなんですけど、その描写がすごく良いのです。

ゆっくりと息を吐き出し、全校生徒の新鮮な生命エネルギーを「すぅぅぅぅぅぅ(毛筆)」と吸いまくる帝一。

そして、よみがえる父の言葉。

その生命エネルギーが
すべての細胞へ
広がっていくのを
イメージしなさい

するとお前は
到達できるであろう

不会無の境地に

ババン!(無痛の涼しげな表情、背景に枯山水)

1ページ丸々使ってね、帝一は超越しちゃうんですね。

ページの端には「※不会無(ふえむ)…今この場所に無いということ」という注釈もあります。まさに別の次元にいっちゃった状態です。

この一連の流れを思い出すとすごい楽しくなります。しかも楽しいだけじゃなくて強い。無駄に「ふえむ!」とか言っちゃう。

龍安寺の石庭、静謐で気の満ちた空間。そして、不会無の境地に至ったときの表情。

最強です。これを知れば、きっとこの投稿タイトル「丹田呼吸法の偉大なる効果~苦難を乗り切る秘伝の奥義~」も大げさじゃないとおわかりいただけるはずです。

まとめ

というわけで、丹田について紹介しました。もう一度まとめましょう。

丹田の場所丹田の場所
へそから下、指3本分、そこから内側に指3本分。
苦難を乗り切る方法 by 帝一の父

  1. 丹田に集中し、体に溜まった古いエネルギーをゆっくりと吐き出す
  2. 新鮮な生命エネルギーを吸い込み、丹田へと流し込む
  3. 生命エネルギーがすべての細胞へ広がっていくのをイメージする

不会無の境地に到達!

苦難に直面したら、ぜひ試してみてくださいね!(ウインク)
 

<本日の作品>
古屋兎丸 (2010)『帝一の國』集英社

pha (2015) 『しないことリスト』大和書房

見下されたくない!不快感を和らげる3つの考え方」でphaさんの素敵な考え方を紹介しています。

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