うつ病になりやすい人の傾向の一つに、「~しなければならない」「~すべき」という考え方があります。
高い理想を掲げて、必要以上にプレッシャーをかけてしまう考え方です。
自分に発破をかけて頑張ることは悪いことではありません。
でも、「~しなければならない」「~すべき」という言葉は、自分を追いつめ、かえってやる気をなくしてしまうこともあるため、あまり賢い選択ではありません。
ストレスを和らげる目標設定のコツ
『ストレスのはなし』という本に、目標を設定するときのポイントが紹介されていました。
モチベーションを維持するためには、目標が役に立ちます。
目標は正しく行動するためのガイド。適切な目標を設定することで、人は上手に力を発揮できます。
目標に向かって行動を積み重ねるコツは、受け入れる結果の許容範囲に幅を持たせること。
Welcome(許容)
Least(必要最小限)
こんなふうに三段階くらいの設定ができると申し分ないと紹介されていました。
この言葉、すごくいいなーと思います。自分へのプレッシャーがないですよね。いい感じに頑張らせてくれそうな言葉たちです。
反対に、好ましくない許容範囲の設定は、
「~しなければならない」「~すべき」の考え方です。
先ほどの3つの言葉と並べると、いかにプレッシャーをかけているかがわかります。
「絶対やらなければならない」「絶対にやってはならない」と思うとすごくしんどいですよね。
同じ目標を設定したとしても、受け止め方は大きく変わりそうです。
例えば、昼夜逆転生活を改善するとしたら
ちょっと例を挙げて考えてみましょう。
「昼夜逆転の生活を直そう」と思ったとき、受け入れる結果の許容範囲はどんな感じになるでしょうか。
Best(最良)
これができたら優勝!
毎日23:00に寝て7:00に起きる
Welcome(許容)
これができたら嬉しい!
寝る1時間前にはスマホを見るのをやめる
Least(必要最小限)
これができたらOK!
日付が変わるまでに入浴しよう
できなかったら
そういうこともある
次がんばりましょう
もしこれが「Must(絶対)」の考え方だったら、「ダメ!」の度合いが強くなりそう。寝る直前にスマホを見ないようにしたことや、早めに入浴できたことも過小評価してしまいそうです。
「できた/できなかった」ではなく、「完璧にはできてないけど、これとこれはできた」と評価できるといいですね。
厳格ではなく柔軟に、「白/黒」ではなくグラデーションのように、自分のできたことを見てあげられたら、心が喜び、のびのびやっていけそうです。
【関連】何でも白黒つけてしまう人が知るべき真実 ~どっちつかずの生き方~
最後に
許容範囲の設定とあわせて注意しておきたいのは、自分の実力を過大評価してしまうこと。
「やればできるんじゃないか」「本気を出せばできる」と心のどこかで思っているから、理想を高く持ってしまうんだろうなぁと自分自身の行動をふり返ってみて思います。
定期的に目標設定を見直しながら、無理なくやっていきたいですね。
ペース配分も上手にできるようになりたいなぁ。
<本日の一冊>
福間詳 (2017)『ストレスのはなし – メカニズムと対処法』中央公論新社
こちらもあわせてどうぞ
・警告!ネバネバ・ベキベキ思考を止めなければ苦しみからは解放されません
「ねばならない」「すべき」思考のカンタン対処法。
・自分を縛るものは何?すべき思考・痛みを和らげる7つの技法
「must(絶対)」の考え方と7つのテクニック集。
・目標・計画を上手に立てるコツ(仕事術やライフハックが好きな人向け)
上手な目標の立て方(実例つき)。
・『睡眠障害解消法』健康な眠りのために心がけたい7つのこと
昼夜逆転の治し方、よい眠りのヒント。
・今日からできるお手軽習慣 ― 寝る1時間前のスマホ断ちで睡眠向上
これでかなりラクになります。
更新ありがとうございます。
スマホの調子が悪くてコメント書けませんでした。
子猫や子犬の動画を見て癒されるのは、私だけでは、ないはず。