ぼんやりしているときでも楽しめる自分を慈しむ遊び

ベッドに突っ伏す人の足

長い長い療養期間をやり過ごすのって大変ですよね。

うつ症状がひどいと、頭がぼんやりして何も考えられないし、体がだるくて何もする気になれない。

だからといって、ずっと横になって休んでいるのもしんどい。

ベッドの上でできることなんて限られているし。

こんなにも時間を持て余してもったいないと思うけど、何もできない。

あーーーーー。

みたいな状態に陥ることはないでしょうか?

うつだから仕方ない。
今は休養が必要なんだよ。

それは理解していても、なかなかしんどいところがありますよね。

そこで今日は、心身が疲れ果てているときの気の紛らわし方を紹介します。

先に答えを言ってしまうと、それはズバリ、

足の指の感覚を育てること。

何の役にも立たない遊びですが、悲観的な考えを増幅させるのを防ぐ効果がないわけではありません。

ちょっとでも「お?」と思った方は、話だけでも聞いていってくださいな。

足の指を育てよう

足の指の感覚を育てるといっても、特別なことをするわけではありません。

ただ、足の指(主に人差し指、中指、薬指)をさわって、

「思うように動かせないな~あはは~」

と思うだけ。

試しに今ちょっとやってみてください。

「人差し指のみ動かしてみよう」
「薬指だけ曲げてみよう」

これ、できなくないですか? 無理ー!ってなりますよね?

他人の足の指の感覚がどうなっているのか知らないので、もしかしたら普通にできる人もいるのかもしれないですけど、もし手の指みたいにピロピロ動かせる人がいたら、尊敬します。万国びっくりショーに出られますよ。

それぐらいムズい。

足の指を育てることの良さ

赤ちゃんの足

足の指にふれていると、自分のことをいとおしく感じることができます。

なぜなら、思い通りに動かせない足の指は、不自由で不器用で、小さな子供みたいだから。

その感覚に、胸がきゅーんとなるのです。

特に、人差し指、中指、薬指。

この3本の指には、おのおのが人差し指、中指、薬指であるという自覚がありません(薬指はかろうじてあるかな……?)。

まずはその感覚を味わってみます。

そして、それぞれの指が独自に動くよう呼びかけていきます。

……といった具合にやっていると、体とは不思議なもんだなと感心します。

自分の体の一部なのに、全然思い通りにいかない感じがおもしろい。

もどかしく思うこともあるし、諦念のような思いに至ることもあります。

これが非常に良い。

足の指を育てるメリット・デメリット

さて、ここまで書いてきて、足の指の感覚を鍛えることについて主張する意味あるのか? という不安が生じてきたので、メリット・デメリットをまとめます。

ついでに、「こんな人におすすめだよ」という点も考えてみます。

メリット

  • 身体の不思議さにふれられる
  • 足の指を器用に動かせるようになると、生活が便利になるかもしれない(床に落ちた靴下を足で上手に拾うなど)
  • できそうでできない様をもどかしく感じながらも、「頑張れ」と応援したくなる、そんな前向きな気持ちに出会える
  • ちょっと動かせるようになると嬉しい
  • 足の指(人差し指、中指、薬指)を一本だけ動かせるのはすごいので、人に自慢できる(少なくとも私はすごいと絶賛します)

デメリット

  • もどかしくて「ああ゛ーーーーっ!」となる
  • 何の役にも立たない(床に落ちた靴下を足で上手に拾っても「足でやめなさい」と怒られる可能性あり)
  • 無意味

こんな人におすすめ

  • 無意味なことが好きな人
  • 感覚を研ぎ澄ませたい人
  • できないことをできるように練習するのが好きな人(特に、ペン回しや巻き舌のようにできなくても問題ない事柄の練習が好きな人)

もしも20本の指でピアノを弾けたなら

足の指を器用に動かせること。

これは、多大な可能性を秘めています。

例を一つ挙げましょう。

足の指と熱心に遊んでいたとき、私はホフディランをよく聴いていました。

ホフディランのメンバーの一人、小宮山雄飛氏が奏でるピアノはポロロンポロロン素敵です。

彼はかつて「テンフィンガー・ユウヒ」と名乗っていたといいます。

テンフィンガー・ユウヒのテンフィンガーが奏でる演奏を聴きながら私は考えました。

「これ、10本指じゃなくて20本指だったらヤバくない!?」

両手両足を使って演奏する様子を一人勝手に想像して、ドキドキワクワクしていました。

そして、もしもピアノが弾けたなら 思いのすべてを歌にして トゥエンティフィンガー・アサヒを名乗るだろ~とステキな妄想のお店開きを始めるのでした(英語では足の指のことをフィンガーと言わないそうですね)。

……とまあ、それぐらい足の指が使えるということは可能性が広がるということです。

手や腕が使えないアーティストが足を使って演奏することもあります。

既成概念にとらわれないという意味では、複数のサックスくわえて鼻でフルート吹くローランド・カークみたいなハチャメチャさと愉快さも取り入れたら最高。

そんなことを考えながら、足の指の感覚を鍛えるのでした。

成果は何もなかったですけど。

足の指と遊びましょう

お風呂で足の指をさわっていると、ついのぼせてしまいます。

各指のソロ活動を指導することに熱中してしまうからです。

ふと我に返って、自分のやっていることの無意味さが最高だなと思います。

でも、こういうムダこそが人生を豊かにするのではないでしょうか、と思わなくもない。

そして、気づくのです。

自分は自分の心や体を支配している気分になっちゃうことがあるけれど、実は全然そんなことないんだなーと。

この感じも含めて、体の感覚にもっと敏感になった方がいいですね。

気持ちいい感覚はもちろん、疲労感とかだるさとか胸のあたりの寒々とした感じとかも。

それを無視し続けていると、心や体に不調をきたしてしまうのかもしれません。

自分のこと、もっと慈しもう。

きっと足の指と遊ぶことが良いきっかけになるはずです。

というのは、やや強引なまとめですが。

暇すぎて死にそうなとき、ぜひ試してみてください。
 

その他の気を紛らわせる遊び

心身が疲れ果てているときの気の紛らわし方(役に立たない系)を他にも紹介しておきます。

長い長い療養生活の苦しみを30%カットしてくれる「ブランコ」(※当社比)
当社比って当然明確なデータがあるわけではないのですが、実感として本当に3割ぐらい苦しさが減った気がしたんですよね。だから決して嘘ではないです。

悩み・焦り・落ち込みを10秒で断ち切る技「ブリッジ」
体が重くて動かないときは難しいですけど、精神的な問題だけなら、ちょっとチャレンジしてみるといい感じ。

ひと吹きで 心安らぐ シャボン玉 もやを包んで 空の彼方へ
童心に返って本気で遊ぶのは大事。というかシャボン玉、普通に楽しい。

不安・孤独・苦痛に押しつぶされそうになったときは遠くを見よう
日本地図や世界地図をぼんやり眺めるのも楽しいです。日本地図のミニパズルも楽しいです。

気分が落ちたら描こう!ニコちゃんが教えてくれるあなたの落ち込みレベル
虚無のスマイルも悪くはない。

 

<本日の音楽>
ホフディラン「JAILHOUSE HITS」2001年

よく聴いていたのは↑コレです。最後のトラックがこれまた最高です。

 

ローランド・カーク「溢れ出る涙」1968年

ジャケットだけでも伝わってきますよね、この奇天烈さ、カッチョ良い。

4 COMMENTS

みえこ

足の指・・・面白い発想ですね。
父さんゆび お母さゆびは、動きますが・・・・・
全部 使えるようになったら すごいですね。
いつも ありがとう。

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みえこ

ゆびの発想 面白いですね。
お父さんゆび お母さんゆびは、動きますが・・・
全部自由に、動かすことができたら・・・すごい!です。
いつも ブログ ありがとう。

返信する

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