銀行ATMで記帳しようとした日のことです。
ちょうど取引中の人がいたので、並んで待つことにしました。
しかし、なかなか終わらない。ジジッ…ジジッ…と通帳に書き込む音がします。
一体どれだけ記帳する内容あるんだろう、でもまあもうすぐ終わるだろう、とそのまま待つことに。
ジジッ…ジジッ…ジジッ…ジジッ…
まだ終わらない。
ずっと記帳の音が鳴っている。
しばらくして音がやみ、やっと終わったと思ったら、その方、別の通帳を取り出しました。
再び始まるジジッ…ジジッ…という記帳音。
待つのはもうやめようか、でもまた別の機会に来るのも面倒だからなぁ……と、そのまま惰性で突っ立っている私。
相変わらずジジッ…ジジッ…と音が鳴っている。
やっぱり記帳の時間が長い。そんなに取引って大量にあるもの?
まあいいや。本を読みながら待つことにしました。記帳の音がBGMです。
(ジジッジジッ…ジジッジジッ…ジジッジジッ…)
あ、終わったみたい。はぁ、やれやれ。長かったなぁ。
と思ったら、3冊目! おい!!!
ここまでくると面白くなってきます。
一体どんな入出金があるのだろう。というか、お金ってそんなに出したり入れたりするもの?
たしか銀行の通帳は、ずっと記帳していないと(半年以上とか)全部まとめられて合算の印字になるはずだから、何年分も記帳しているわけではない。
この人は、半年やそこらで一体どんな取引を行ってきたのか。
想像するも、うまくできない。
まあいずれにしても、そんなに取引の数が多いなら、もうちょっとこまめに記帳したほうがいいよね、うん、でも、記帳ってめんどくさいよね、忙しいと後回しになっちゃうしね、ネット銀行だったら記帳しなくていいからラクだよね、てか今どきは、ネットで残高を照会できるサービスやアプリもあるし、そういうの使ってもいいかもね、いや、そういうのじゃ困るタイプの管理方法なのかな? 抵抗があるのかな? どんな感じなのかな?
などと心の中であれこれコメントしていました。
いやそれにしても長い!
延々と記帳しているんですもの。
「延々に」が「永遠に」に言い間違えられるのも自然な気がしました。
まさに永遠にも思える時間、と言えなくもない。
もちろん大げさな表現ではあるんだけれど、それぐらい待ってるんだぞ?! と主張したいときにはちょうどいい強さです。
「永遠なんて1秒で決まる」というイエモンの歌詞*があって、どういうことかなぁ、確かにこの1秒は永遠だなぁ、などと昔から事あるごとに味わってきたものですが、今もまた記帳音鳴り響く中、1秒で決まる永遠について考えたのでした。
* ザ・イエロー・モンキー「SPARK」の一節