やぶさかではない、鮨と鰻、何回調べても忘れる言葉

「やぶさかではない」

即座に理解できない言葉です。

「やぶさかではない」、意味は「喜んでする」。

「やぶさか」が、物惜しみする・躊躇するという意味だから、

「やぶさかではない」
=「躊躇しません」「ためらいません」
→ 「喜んでする」

ということだそう。

でも、「喜んでする」というよりは「嫌ではない」「やってあげてもいいよ」のニュアンスを感じます。「ない」という否定の語がついているから消極的な印象を受けるのでしょうか。

文化庁のサイトに詳しい解説があります。

「やぶさかでない」と,ためらい – 言葉のQ&A – 文化庁広報誌 ぶんかる

「やぶさかではないけど、~~~(ためらいや留保)」という文脈で使われることが多いから、「仕方なくやる」のニュアンスが生じたんじゃないかという話。なるほど、確かにそうかも。

「消極的な言い方をしたくはないが、誰もがはっきりと分かる前向きな表現は使いづらい」というシチュエーション、確かにけっこうありそう。お茶を濁すのにちょうどよさそうです。「ハイ喜んで!」と同義の言葉には感じにくいですものね。

 

理解するまでに数秒かかる言葉、もう一つ思いつくのは「鮨(すし)」。

「鮨」を一瞬「うなぎ」と読みそうになるんですよね。漢字右側の「旨」を見て、まず「うま…」と思ってしまう。毎回頭の中で「うま…うなぎは鰻だから違う……」とやる必要があります。鮨屋。鰻屋。パッと読めますか……。あ、趣旨の旨と思えばいいんですね、「うお・し」これでいきましょう(解決?)。

「鮓」はいきなり出くわしたら多分読めません。「すし」要素はどこに……。寿司は当て字だとか、調べだしたら奥深そうなので、この辺にしておきましょう。

 
これらの「えーっと……」と迷う数秒。「自分、学習能力がないな?」と思い知らされる瞬間でもあります。悲しい。けれど、一方で「あー何だっけ?」と頭をフル回転させようとする時間を楽しんでいる自分もいます。データベースを照合しようとする感じ、脳機能を起動させようとするもプシュ~と煙が出る感じ、なにやら絵的に楽しげで。いやでも、あーもー紛らわしいな!!!と時にイラついたりもしていますね。そのときの状況によりけりですね。

 
あと、何回調べても忘れる言葉。これがまた多くて。忘れるというより覚えない。辞書を引いたり検索したりしたときに「あれ? これ前も調べたな?」と気づいたらまだまし。3回目か4回目くらいでも怪しい。「これ前にも調べた、調べたことは覚えているが内容はまったく思い出せない」となぜか自信満々なのも我ながら謎。

 
さて、特にこれといった結論もオチもないのですが、強いてまとめるなら、言葉は面白いなぁというところでしょうか。

あと、わからないときに「わからない」と言えることも大事だよなぁと思います。

 

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