前からずっと気になっていた映画『ストレイト・ストーリー』を観ました。
心がじんわり温まるお話で、とてもよかったです。
何が良いって、じいさんが芝刈り機で行くってところがいいんですよね。少し前にぶつ切りの人生をおんぼろカーでだましだまし進むという話をブログに書いたなと思い出して、自分の人生もこんな感じだとしたら素敵だなと穏やかな気持ちになれました。おじいの映画はいいですね、おばあの映画も観たいなぁ。
いやぁ~、改めて、ロードムービーはいいなぁ~、ロードムービー好きだなぁ~と思いました。
まず、話がシンプルでわかりやすい。これがストレスなく観られるポイントですかね。
そして、道行く先で出会う人々とのちょっとしたやりとり。そういう小さなエピソードが積み重なって、ゴールに辿り着く頃には、大きな変化を遂げていることもあるから感慨深い。じわじわ成長していくのがいいですよね。
ウィキペディアの「ロードムービー」のページに作品リストがありました。
- オズの魔法使(1939年)
- 道(1954年)
- ペーパー・ムーン(1973年)
- ブルース・ブラザース(1980年)
- スタンド・バイ・ミー(1986年)
- レインマン(1989年)
- ストレイト・ストーリー(1999年)
- リトル・ミス・サンシャイン(2006年)
- イントゥ・ザ・ワイルド(2007年)
などなど、好きな映画が並んでいてテンションが上がります(特に上の5つ大好き)。やっぱりいいよなぁ、ロードムービー。まだ観れてない作品もたくさん。要チェック要チェック。
先のリストに載っていない作品で印象に残ってるのは『マイ・ブルーベリー・ナイツ』(2007年)。
ノラ・ジョーンズとナタリー・ポートマンが車でブーンと並走するところが好きです。そのまま「じゃ~ね~」ってバイバイする感じもよくて。ってそうそう、車やバイクでブーーーンって走るシーン好きだなと今いろいろ思い返してみて気づきました。だだっ広い土地で果てしない道をひたすら進む、雨が降ると最悪ですけどね、晴天のときの気持ち良さったらありません。映像を見ているだけでも清々しい気持ちになります。
もちろん他のエピソードもいい。いろんな人生、いろんな生き方があるんだなと主人公が気づいて成長する、その感じがいいんですよね。観ているこちらも一緒に成長できる気がします。
あともう一つ、ちょっと変わり種っぽいところだと『セルフィッシュ・サマー』(2013年)も印象に残っています。
「ホントの自分に向き合う旅」というサブタイトルが紛らわしいですけど、旅に出て自分探しをする話ではありません。道路整備のお仕事をする人のムービーです。ひたすら道路に黄色いセンターラインを引きます。ロードムービーのくくりには入らないのかな?
地道な仕事と凸凹コンビ。一人は、生真面目で人付き合いが苦手なおっさん。責任感が強く、自由と孤独を愛しています。対する相棒はマイペースでやる気なさげなイマドキの若者。なんかもうこの設定だけで愛おしさが溢れ出てそうでいいですね~と予感したら、そのとおりでした。退屈っちゃあ退屈ですが、味わいがあります。
とあれこれ思い返しているだけで楽しい。やっぱり道をゆく映画はイイ! ということが改めてよくわかりました。
進んでるんだか進んでないんだかよくわからないヨロヨロした歩みでも、その道中で出会う小さな出来事を味わいながら過ごしていけたらいいよね~と思います。
我が人生に幸あれ。
あなたの人生にも幸あれ。