「あーあ、めんどくさいなぁ~」
そう思うことはありませんか。私はあります。めんどくさいと思わない日はないと言って差し支えないでしょう。
しかし、違います。めんどくさいのは気のせいです。「めんどくさい」と言いそうになったら、「めんどくさい……は気のせいです」と言うことにしましょう。そうしましょう。そうしましょう。めんどくさいは気のせいです。めんどくさいは気のせいです。ピタゴラスイッチのあれを思い浮かべましょう。おもちゃみたいに可愛らしくミニマムな音楽と愉快な装置、どうやったら球が動いてくれるか、その道に現れた障害物を動かすことを考えればOK。球が自力で動く必要はないのです。すべて環境によっている。その環境を整えることにより、球は自動的に、勝手に動く。その感じをイメージしていきましょう。自動です。環境を整えましょう。気合いとかそういう精神論の類は必要ありません。やる気は幻想。やる気はスピードメーターに過ぎません。「めんどくさいのは気のせいです」と言うのです。
めんどくさいは抵抗をあらわすのかな、オームかな、電気抵抗だっけ、違うっけ。物理学で抵抗を何とかするための方法とかあるのかな、そんなものはないかしらね、抵抗がめんどくさい、障害を取り除かなくちゃいけない。
とテキトーにごちゃごちゃ考えている中で、物理学に何かヒントがあるかもしれないと思いついたので、易しそうな入門書を読んでみました。
かなり平易に解説されているので、挫折することなく読めました。
残念ながら今の私にはこの本から「めんどくさい」を和らげるヒントを見出すことはできませんでした。
しかし! 内容がめちゃめちゃ面白くて、現実世界の諸々を忘れてしまうほどでした。それくらい次元が違った。意味がわからない。
読んでいる間ずっとはてなが浮かんでいて、「なるほど~」とか「そうなのか~」とか納得したり驚いたりするんだけれど、読み進めるにしたがって、はてながどんどん増えていく。量子論のところは本当にわけがわからなすぎて、ピーヒャラピーヒャラパッパパラパという気分でした。常識がまったく通用しない。もはや大量のはてなに埋もれそう。
あまりにも桁が大きすぎると楽しくなってくるという点では、先日書いたクッキークリッカーの話と似ているなと思いました。現実逃避のようであり、現実逃避ではない。不思議不思議、ああ不思議。
そんなこんなで、気だるさが楽しさに変換されたのでよかったね、ということになるんでしょうか。
めんどくさいのは気のせいですし、量子の世界はめちゃ面白そうです。