つらい、スミスを聴く、生きるぞ/『お騒がせモリッシーの人生講座』感想

誰かが大好きなものについて熱く語る姿を見るのっていいですよね。

『お騒がせモリッシーの人生講座』を読んでそう思いました。

モリッシーは、1980年代に活躍したイギリスのバンド「ザ・スミス」の元ボーカリスト。

ザ・スミスは、80年代英国において「最重要」「偉大な」といった形容詞で紹介されることが多いように思います。労働者階級出身で反体制的で若者のカリスマみたいな?(よく知らない)

Amazonの商品紹介には、

「アクションせよ!」モリッシーは歌い続ける。熱狂的ブロガーによる、「モリッシー哲学」で人生をタフに生きるための本。

とあります。

著者のブログは↓こちら。密度がすごい。モリッシーがぎゅぎゅぎゅぎゅーっと詰まっています。

Action is my middle name ~かいなってぃーのMorrisseyブログ

で、この「熱狂的ブロガー」である著者・上村彰子さんのテキストが素晴らしいのです。モリッシーの話ももちろん興味深いのですが、それ以上に、著者のまなざし、行動力に惹かれます。素敵な生き方だなと。

何十年もモリッシーと共に生きてきたその事実。積み重ねられた時間というものは相当重いですよね。ちょっとやそっとじゃ揺らがない。

モリッシーのことはまだよくわかりませんが、著者がモリッシーについて語るその姿は本当に素晴らしく尊いと思いました。何より説得力がすごい。

モリッシーのことをほとんど知らない私でも、楽しく読めました。

 

それにしてもモリッシー、ほんとにかなり興味深い人です。この本を読んで、モリッシーについてもっと知りたいと興味がわきました。スミスのこと、盟友ジョニー・マーとのエピソードも気になりまくり。

モリッシーさん。彼のことはよく知らないながらも、特異な人というイメージをぼんやり持っていたのですが、本書を読んで背景が見えてきたら「あれ、これはもっと丁寧に注視すべき存在なんだな」と印象が変わりました。作品にしても、発言にしても、態度にしても、本当に面白いし、共感できる点も多々。笑っちゃうエピソードもあれば、思わず涙がこみ上げるエピソードも。ザ・スミスの偉大さもよくわかりました(キャメロン首相時代のデモで、機動隊に立ち向かう女性がザ・スミスのTシャツを着ていて、その勇姿はジャンヌ・ダルクさながらという話はほんとにもうグッと胸にきました)。

これは、そう思わせてくれるテキスト、30年以上の月日をかけて見つめ続けた著者の解説があったからこそ気づけたこと。多分そうじゃなかったら、偏見で決めつけてスルーしていた可能性が高そうだなと思います。実際モリッシーめっちゃわがままだし、発言の形がやばいし、著者でさえ「あぁ~(それはちょっと)」みたいになってるし。まあそれがまた面白いのですが。すべてを受け止める愛……! さすが「モリッシーHigh人」。

怖いものを恐れない、沈黙しない、諦めて服従しない、そういうモリッシーの姿勢はカッコいい。見習いたい。

チンケな言葉で炎上を起こしているわけじゃなくて、宇宙規模の愛を放たとうとしているということはわかりました。「すごい!」と素直に感服です。

なんかムダに叫びたい気分になります。

うおーーーーー
 

そんなわけで、最近一気読みした本の紹介でした。こういうのを読みたいんだよ〜と唸りながら読み終え、満足感でいっぱいです。

 
ちなみに、私がザ・スミスというバンドの存在を認識したのは多分、映画『(500)日のサマー』を観たときだったと思います。主人公のトムが大好きなバンドで、スミスが好きという共通点からヒロインと距離を縮めるんですよね、確か。

人間は変化する生き物である①『(500)日のサマー』うろ覚え感想

 

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