「誰も私の気持ちをわかってくれない」
「相手の非常識な言動が許せない」
「大切な人に裏切られた」
そんな悲しみに打ちひしがれたあなたに。
人間関係のゴタゴタを解決し、心の痛みを和らげる7つのヒントをご紹介いたします。ぜひ参考にしてみてください。
人間関係のいざこざを改善する7つの方法
今日ご紹介する対処法は、精神科医・岡田尊司氏の著書『母という病』を参考にまとめたものです。
タイトルにもある通り、母親という存在が子どもに与える影響、そして、「母という病」を克服するために必要なことが示されています。
これは、母親だけではなく、すべての人間関係においても当てはまること。共通項がいくつかありましたので、私なりの解釈を加えてご紹介いたします。
1.否定的な体験を吐き出す
あなたの心を悩ませている問題は何ですか?
今、自分が抱えている不快な感情を吐き出すために、少し振り返ってみましょう。
こんなひどいことをされた。あんなひどいことを言われた。
それで私はこんなに傷付いた。
今までずっと我慢してきたけど、本当は恨んでる。絶対許せない。
こんな感じで、本音をぶちまけてみてください。
「相手のことを悪く言うなんて……」
心優しいあなたはそう思うかもしれません。でも、これは相手を責めることが目的ではありません。あなたの気持ちに気付き、その心の痛みを手当てするために必要なこと。今は相手のことは忘れましょう。
幼い子どもになったつもりで、自分の気持ちを素直に表現してみてください。
2.適度な距離をとる
人間関係の問題は相手があることですので、いくらあなたが最善を尽くしても、うまくいかない場合もあります。
「アイツの顔を見るだけで、心がかき乱される!」
そんなときには、相手と距離をとった方がいいかもしれません。
例えば、一時的に引っ越すとか、転職するとか。
このように物理的に距離を置くのが一番ですが、現実的には難しいですよね。ですので、その相手とは最低限のやりとりだけ、と割り切って事務的に処理。できるだけ関わらないようにしましょう。
お互いの感情がささくれ立った状態では、冷静に向き合うことができません。さらに、感情的な言葉や態度によって、ますます問題をこじらせてしまうこともあります。
まずは、冷却期間を設けましょう。
そして、必要なとき以外は近寄らない。
時間をかけて心をほぐしていけば、落ち着きを取り戻せます。
もし、相手と縁を切ったとしても、離れてみることで見えてくるものもあります。もしかしたら、和解のために今は距離を置く選択が必要なのかもしれません。
3.「理想の自分」にとらわれない
向上心を持って生きていくことは良いことです。だからあなたはこれまで上を目指して努力してこられました。
でも、そんなに苦しい思いをして「完璧な自分」「理想の自分」になることは、良いこと?
そこまでして、あなたが「完璧な自分」「理想の自分」を求めてしまうのはなぜ?
親の期待に応えたい?
ありのままの自分を隠すため?
褒められたい?
これらはすべて正当な理由です。
でも、完璧な人なんていませんし、100%ばかり求めていたら疲れてしまいます。そんなに無理をしなくても、あなたはもう十分頑張っているんですから大丈夫。
あなたに今必要なことは、
- 「理想の自分」「完璧な自分」を放り出すこと
- 「良い子」を一度やめること
- 「悪い子」「親不孝」になってみること
最初は勇気がいると思います。それでも、あなたには相手を蹴飛ばす経験が必要です。これは、自立した大人になるための第一歩。
さらに、もっと心穏やかに過ごすために、次の3つの考え方を取り入れましょう。
- 100点を求めない(完璧を求めると、99点でも不幸になっちゃうよね)
- 100点ではなく、50点で満足する(人間らしくて一番いいよね)
- 60点だったら上出来! と自分を褒める(100点は不自然だよね)
さらに、岡田氏はこう言います。
完璧を求めるのは、思春期までで十分だ。そろそろ終わりにしよう。大人として円熟するということは、完璧へのこだわりを卒業するということなのかもしれない。
4.まずは誰かを愛してみる
「自分のことが大嫌い」
「私のことを愛してくれる人なんていない」
そういう心境はつらいですよね。私も「自分のことが好き!」なんてとてもじゃないけど言えません。自分の失態を思い出しては「うわぁ~はぁ~~イヤだ~!」とうなってばかり。
でも、今このブログを読んで下っているあなたなら、誰かを大切に思う気持ちを必ず持っているはずです。だって、そうじゃなかったら人間関係を改善するためのページなんて読まないでしょうから。
愛されることに疑問を感じてしまうのならば。まず「愛すること」から始めてみませんか?
- 動物を可愛がる
- 花や植物をめでる
- 子どもに関わる仕事をする
- 困っている人や弱い立場の人を支える活動に取り組む
こうしたことが心を癒し、安定させてくれます。これらの行動を通して、あなた自身の優しさに気付くこともできるはずです。
5.建設的な言葉で対処する
次に、人間関係を円滑にするための言葉をご紹介します。
① 相手の心を癒す言葉
未熟で自分勝手、すぐ感情的になってしまうような相手には、こう語りかけましょう。
「私のこと考えてくれているのね」
「本当は優しい人なんだね」
「こんな素敵なところがあるのね」
そう言われて激怒する人はいません。
② 激情を落ち着かせる言葉
あなたが傷付いたり、相手に敵意や怒りを感じたときは、自分にこう語りかけましょう。
「無視したのではなく、他のことに気を取られていたんだ。別に意味はない」
「のけ者にしたのではなく、私のことを気遣ってくれただけだ。深い意味はない」
「あの人は怒っていなくても、怒ったような顔なんだ。特に意味はない」
③ 冷静に考えるための言葉
つらい気持ちに襲われたときは、あなたが信頼する人・尊敬する人・大好きな人のことを思い浮かべてください。
「あの人が私の立場だったら、どう受け止めるだろう?」
「あの人だったら、どんな対応をするだろう?」
これなら少し客観的に考えられそうな気がしませんか?
6.自分の気持ちと他人の気持ちを混同しない
あなたの気持ちと、相手の気持ち。この両方を尊重するためには、表現することが大切です。
あなたの本心をごまかさないために
- 普段から自分の気持ちを言葉にして語る
- 自分はこうしたい、こうなりたい、と言い続ける
- 心に浮かんだ素直な思いを紙に書く
相手の気持ちを知るために
- 相手が満足するまで語ってもらう
- 「聞きたくない!」と思うことほど、相手の言葉に耳を傾ける
- 冷静に対応できなかったときは、時間を置いてから相手の真意を考えてみる
憎々しい相手の言い分を聞くのはかなり難しいことです。
しかし、感情的に反応したり拒否したりしてしまうことほど、問題の急所を突く大切なメッセージであり、解決のための重要なヒントがある、と岡田氏は言います。
相手が伝えようとしたメッセージは何だろう?
「聞きたくない!」と思ったのはなぜだろう?
ちょっと考えてみましょう。
7.事実を受け止め、自分を肯定する
これは、問題に折り合いをつけ、納得するための作業です。正解はありません。今の素直な気持ち、ありのままの自分を肯定してあげましょう。
一つ目のポイントで、否定的な体験を吐き出しました。あなたの中に残っているものはありませんか?
悲しみ、苦しみ、恨みつらみ、傷付いた気持ち……心に巣食う黒々した感情をノートに書き出してみてください。どんなに些細なことでもかまいません。「こんなふうに考えてはいけない!」と思うこともすべて。
言葉にすることで、新たな発見があるはずです。
よろしければ、こちらも参考にしてみてください。
最後に
いかがでしたでしょうか?
人間関係の問題は複雑に絡み合っています。それゆえ、いくら頭で理解していても、葛藤や苦悩は簡単に消えてはくれません。
それでも、少しずつ取り組んでいけば必ず希望が見えてきます。そのイメージを岡田氏はこう語ります。
最初のうちは、吐き出したバケツの水も、汚れで真っ黒になるだろう。
しかし、それを何度も何度も繰り返しているうちに、どんな強い汚れも、次第に薄まっていく。
あなたのバケツの水が少しでもキレイになりますように。
まさに、自分自身に当てはまる事、必要だと思う事ばかりでした。
いくつか出来ていることもあれば、ほとんど考えることすら出来ないでいたこと(考えようとしなかったこと)もあり、また、この記事に書かれていることの中には、今まで、カウンセリング等を受けたりして知っているはずなのに、始めて知ったような感動もありと、改めて自分の過去から現在に至る自分自身に気付ける良いきっかけとなりました。
人間関係の中で、
「適度な距離をとる」
「自分の気持ちと他人の気持ちを混同しない」
「事実を受け止め、自分を肯定する」
は、特に難しい事だと思いますが、
最後の言葉
「最初のうちは、吐き出したバケツの水も、汚れで真っ黒になるだろう。
しかし、それを何度も何度も繰り返しているうちに、どんな強い汚れも、次第に薄まっていく」
という言葉には勇気付けられました。
>伸(shin)さん
コメントありがとうございます。
そうなんですよね、私もこうして記事を書いておきながら「それができたら苦労しないっつーの」という思いは拭えません。本当に難しいですね。
バケツの水の例えは私もすごく納得しました。こういう的確なイメージを力に、少しずつ前進していけたらと思います。
伸さんの心が少しでも軽くなりますように。
はじめまして。
私をどん底から這い上がらせてくれた本の内容と少し似てました!
角度は違うのですが、ルイーズ・L・ヘイの「こころが満たされる本」。
7つの方法のうち、1、2、4、5、7が一緒です。
うつの時って、頭が自動的に「死にたい」「自分には価値がない」って言葉を思わせますよね。
あれをストップさせるのが、私の場合、怒りを外に表現すること(紙に書くのでもOK)、
あと前向きな言葉を使う事でした。
「私は生き抜く」「私は素晴らしい」って、無理矢理言ってみるんです。
みんな嫌がる「自分が大好き」もモチロン(笑)
最初は辛くて泣きながら言ってましたが、何百回と繰り返すうち、ケロっとマイナス思考が止まりました。
爪をかんだり貧乏ゆすりする癖と一緒で、思考にも癖があるみたい。
それを私でも簡単に直す事ができました。
ナミさんのブログ、とても読みやすいですね。
優しい感じのする文が嬉しいです。
これからゆっくり読ませていただきますね。
あと…お名前が私と一緒でビックリ!
いいお名前ですね☆
>なみすけさん
コメントありがとうございます。お褒めの言葉もいただき、嬉しく思います。
ルイーズ・L・ヘイの「こころが満たされる本」、参考になりそうです。チェックしてみますね。
なみすけさんがおっしゃる通り、怒りを表現することや、前向きな言葉を使うことは大切ですね。これらのことをつらい中で実践し、マイナス思考を克服されたなみすけさんの前向きな姿勢。素晴らしいです。私も見習わなければ。
こうした実体験は苦しい思いをしている方にとっても励みになると思います。有益な情報をくださり、ありがとうございます。
同じ名前のなみすけさん。「なみ」という名前の人に悪い人はいません! なんてね。
はじめまして、ぷくといいます
わたしは安心できるお医者さんにめぐりあえていなくて
まだどのくらい進行しているのか何とも言えません。
軽かったら申し訳ないです。
ナミさんまだいらっしゃいますか
涙目ですみません
>ぷくさん
はじめまして。コメントありがとうございます。
涙は止まりましたか? つらいときはゆっくり休んでくださいね。
さて、まず確認させてください。ぷくさんは病院を受診されたのでしょうか? それとも、病院へ行ったけれど納得のいく診察をしてもらえなかったということでしょうか?
素人判断では何ともわかりませんので、体調が悪いならば病院で診てもらってくださいとしか言えません……。自治体の医療相談窓口や保健所で相談するのもよろしいかと思います。
どうぞお大事になさってください。
この間
病院行きました
お薬もらいました
泣きながらなんとか生きてます
この間病院
いきました
お薬もらって
なんとか
生きてます
ありがたいことに
わたしのまわりは
いい人がおおいです
だいじなそんざいばかりです
メッセージ
突然だったのに
なみさんも
ありがとうございます
感謝感謝です
>ぷくさん
コメントありがとうございます。
治療で何とか今の苦しさが和らぐといいですね。
周囲の方々もぷくさんのことを大切に思っていらっしゃると思います。
今はつらいかもしれませんが、あまり無理せず、ゆっくりお身体を休めてくださいね。どうぞお大事に。