行き詰まりを脱する問い「あなたが尊敬する人ならどうする?」

眼鏡をかけた犬「ルビッチならどうする?」
「あなたが尊敬する人は誰ですか?」

ある日、唐突にそう問われて、思わず口ごもってしまいました。えーとえーと、誰だろう……うーん。

以前は即答できた問いです。よそ行きの答えも、心からの答えも、しっかりと持っていました。ああ、いつからだろう、心の師を見失ってしまったのは……。

もちろんすごいなぁと思う人はたくさんいます。でも、どの人も自分とあまりにかけ離れた世界に住んでいる気がして、尊敬はしても、手本にすることは不適当で「そんなそんな自分ごときが、名前を口にすることすら恐れ多い、ははぁ~……」みたいな気持ちになってしまうのですよね。卑屈になりすぎです。

 
困ったとき役立つアイデアがつまった実用書『アイデア大全』で、視点を変えるためのハウツーとして、私淑が紹介されていました。

レシピ:
これといった人物を一人定めておき、行き詰まったとき「彼/彼女なら、どうするだろうか?」と考えてみる。

私淑とは、直接の教えは受けないが、ひそかにその人を師として尊敬し、手本として学ぶこと。品性を養って、人格を高めるように努力すること。だそうです。

行き詰まったときこそ、そういう師の存在が、進むべき道を照らしてくれるのでしょう。

身近な人でもいいし、自分が目指す高みにいる人でもいい。歴史上の人物でも、フィクションのキャラクターでもありだと思います。

その人が何と言うか想像するだけで、背筋がピッと伸びるような人。自然と前向きな気持ちになれるような人。

「彼/彼女なら、どうするだろうか?」

この問いを絶えずくり返す。そうすることで見えてくる答えがある。はず。

「自分がどうありたいか」ということを念頭に置けば、自然と理想とする人物を思い浮かべられそうです。

 
自分がどうありたいか……。

難しいですね。とりあえず卑屈になるのをやめたい。フラットになりたい。

……と、そんな具合に少しずつ思い描いていけたらいいのかなと思います。

 
 

あなたが尊敬する人は誰ですか?

彼/彼女が、あなたと同じ状況に置かれたら、一体どうするでしょうか?

 

道に迷ったとき、そう自問すれば、行き詰まりを脱する糸口が見つかるかもしれません。

 

<参考書籍>
読書猿 (2017)『アイデア大全』フォレスト出版 pp.142-147

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