ネガティブ思考をやめたいのに、やめられない……。
そんな自分に困り果ててしまうことはありませんか?
友達と話をしているときにも、ついマイナスな言葉が出てしまい、「あなたの話を聞いてると、こっちまで暗くなってくる」「もっとポジティブに考えなよ!」なんて言われたり、家族にいつも「気にしすぎ」と一蹴されるばかりだったり。
こんな私嫌われちゃうかも。どうせ私なんか劣っているしダメなんだ。だから、きっと悪いことが起こるに違いない……!
そう考えたら、なかなか前向きにはなれませんよね。
堂々巡りはしんどいし、あれこれ考えすぎると頭がパンクしそうになってしまいます。
そこで今日は、ぐるぐる回り続けるネガティブ思考をストップさせる方法をご紹介します。
「『考えすぎ』『もっと前向きに』って言われても、どうしたらいいかわからないよ……!」と叫びたくなったとき試してみてください。
きっと心がラクになるのを感じられるはずです。
ネガティブ思考の苦しみを和らげる8つの方法
長年培ってきた考え方を変えるのは簡単ではありません。まずは、できることから始めていきましょう。
ここでは、具体的な方法を3つに分けてご紹介します。
2.普段の生活で意識したいこと
3.気持ちを落ち着かせるために実践したいこと
全部やるのは大変なので、気になったもの、自分にできそうなものから試してみてください。
1.ネガティブが発生したときの対処法
(1) 制限時間を設ける
悩んだり考え込んだりする時間を決めましょう。
「あれこれ悩むのは1分まで」
「今から1時間トコトン落ち込もう」
「明日の朝、歩きながら考えよう」
など、終わりを決めることで、不安や焦りの増幅を抑えられます。
(2) 条件付けで強制終了
どうしてもネガティブ思考が止まらないときは強制終了です。
- お茶を飲む
- 音楽プレイヤーの電源をON
- お気に入りの本を開く
- 猫動画を見る
- 散歩に出かける
- 寝る
などなど。条件付けで無理やり終了。
あらかじめ紙に書き出しておいて、悲観的な考えがぐるぐる回り出したときに見る→実行、というのも有効です。
(3) 考えていることを紙に書き出す
頭の中だけで考えていると、出口を見失って、堂々巡りに陥りがちです。それを防ぐために、考えを紙に書き出して整理しましょう(アナログでもデジタルでもお好みでどうぞ)。
おすすめの整理方法は次の3つです。
a) ダブルカラム法
- 紙の真ん中に1本線を引きます。
- 左側に好ましくない考えを箇条書きで書き出します。
- 右側には、別の考えを書き加えていきます。
「友達が同じような考えで苦しんでいたら何と言ってあげる?」
「どうやったらラクになれると思う?」
と問うと、答えを見つけやすくなります。
b) 感情と事実を区別する
「私は価値のない人間」
+と思っている自分がいる
「私は何をやってもダメ」
+としか思えないほど落ち込んでいる
「みんな私のことを劣ってると思っているに違いない」
+なんて考えちゃってるわけなんですけれども
高いところから見下ろすような感じで、できるだけ冷静に、客観的に、他人事のように、状況を見つめてみましょう。
c) 「なぜ」ではなく「どうやって」
悩みや落ち込みの原因を探しても、気持ちが軽くなるわけではありません。むしろ「なぜ?」「どうして?」と問えば問うほど深みにハマってしまいます。
ネガティブ思考の悪循環を断ち切るためには、過去ではなく、未来に目を向けましょう。
「ダメだった」より「次はこうしよう」で。
・問題は何?(人間関係、勉強、進路、仕事、お金、健康など)
・どういう結果になればOK?
・そのためには何が必要?
・いつまでに必要?
・どれだけのもの(時間、お金、人手、ツール)が必要?
2.普段の生活で意識したいこと
(4) 「でも」「どうせ」「だって」をやめる
「3つのDをやめましょう」というやつです。ネガティブな口癖を変換するだけでも、不快感は和らぎます。
まずは気づくことから。授業で先生の変な口癖をカウントするように、自分自身の口癖を数えてみましょう。
つい口をついて出てしまったときは、「でもさ、…いや、でもじゃないんだけど」などとつけ加えて取り繕いましょう。
(5) よかったこと、できたことを数える
マイナス面ばかりに目が向きがちな人は、プラス面に注目することでバランスを取りましょう。
一日の終わりに、よかったこと、できたことを書き出すと、ホワンとした柔らかな気持ちが生まれます。
文末を「だからよかった」で結ぶ「よかった日記」もおすすめです。
ネガティブ思考のせいで、気づくと友達にもマイナスなことばかり言ってしまう。この前「あなたの話を聞いているとこっちまで暗くなる」「もっとポジティブに!」と言われた。後ろ向きなことばかり言って申し訳ない気持ちと、自分の気持ちをわかってもらえない寂しさで、また落ち込んでしまった。でも、友達が言ってくれたおかげで、自分がいかにネガティブな言葉を発しているか気づけたからよかった。
【関連】自分をいじめていませんか?自責の痛みを和らげる5つの作戦
3.気持ちを落ち着かせるために実践したいこと
ネガティブ思考を止めるためには、気力・体力が必要です。そのために、普段から心身を良い状態に保つよう心がけましょう。
(6) 体を動かす
歩く、走る、泳ぐ、踊る、大声を出す etc.
ネガティブが発生したときに実行するのも◎です。
表情筋を動かして、笑顔に似た表情をつくると、落ち込むのが難しくなります(参考:朗らかな気持ちになる確率を高める3つの作戦)。
(7) 好きなこと、楽しいことをして過ごす時間をつくる
- コーヒーを飲みながら本を読む
- 音楽を聴く
- 映画を観る
- 釣りをする
- 写真を撮る
- 空を眺める
- おしゃべりをする など
(8) リラックスする
何もせず、体をゆるませて、ぼーっとしましょう。これが本当のリラックス方法です。
呼吸法や瞑想を取り入れるのもいいと思います。
【参考エントリ】
呼吸法:睡眠障害の治療法(行動療法・光療法・断眠療法など)
瞑想:心と体に休息を与えよう!ネガティブ思考を和らげる瞑想のすすめ
最後に:ネガティブは悪いことじゃない
ネガティブ思考は好ましくないように言われることが多いですが、決してそんなことはありません。
思い悩むことは必ずしも悪いことじゃないし、言い方を変えれば、思慮深くて、慎重であるとも言えます。不安を察知しやすい性質をうまく活かせば、危機管理能力に優れた人になることもできるでしょう。
あなたは相手の気持ちを思いやっているからこそ、あれこれ考えてしまうのかもしれません。きっとあなたは優しい人なんだと思います。それってとっても素敵です。
ただ、何事もやりすぎは良くありません。特に頭の中を悲観的な考えでいっぱいにするのは危険です。
悩みは雪だるま式に大きくなります。最初は小さな塊だった雪が、少しずつ周りの雪をひっつけながら大きくなり、コロコロ転がりさらにビッグサイズに。立派な雪だるまはちょっとした傾斜でも、勢いよくゴロゴロ転がっていきます。そうなったらもう止められません。
そうなる前にストップをかけることが大事です。ストップをかけるために役立つのが今日紹介した8つの方法。
ポジティブでもなくネガティブでもないニュートラルな状態で、ありのままの事実を受け止める。その習慣をつけることで、心をかき乱されることはなくなります。
そうはいっても、いろいろな人がいろいろなことを言うし、最初はうまくいかないかもしれません。
でも、くり返し練習すれば、自分なりの型を見つけられるはずです。
自分を好きになれなくて、どんなにネガティブになったとしても、あなたには必ず素敵なところがあります。
優しさとか、思いやりとか、真面目なところとか、思慮深さとか、慎重さとか。
そういうところを大切に、笑顔になれる時間を増やしていきましょう。
最初から完璧にやろうとせず、少しずつ少しずつ。
あなたに穏やかな日々が訪れますように。
考えすぎる癖を直す8つの方法
(1) 制限時間を設ける
(2) 条件付けで強制終了
(3) 考えていることを紙に書き出す
(4) 「でも」「どうせ」「だって」をやめる
(5) よかったこと、できたことを数える
(6) 体を動かす
(7) 好きなこと、楽しいことをして過ごす時間をつくる
(8) リラックスする
私のおすすめは「(3) 考えていることを紙に書き出す」です。
「モヤモヤ整理法」でもいろいろなやり方を紹介しているので、「ちょっとやってみようかな」と思ったとき、試してみてください。
【次回予告】
どんなに頑張ってもネガティブ思考が治らない……なんで?
こんばんは。仕事でミスって落ち込んでたところでしたが、今回の記事を読んで気分が楽になりました。いつもありがとうございます。