最近、笑えてますか?
自然と笑顔になれたのはいつですか?
「もう何年も心から笑えてないな……」
そんな気持ちで毎日を過ごすのはつらいものです。
できることなら、冴えない気持ちを解消して、楽しく過ごしたいですよね。
どうしたら、穏やかな日々を過ごすことができるのでしょうか?
朗らかさを手に入れる3つの作戦
細かい話は置いておいて、先に答えを書いてしまいますね。
- 両手の人差し指で口角を持ち上げる
- 「ウイスキー」と言う
- 横にした箸を歯でくわえる
なぜこれが効果的なのか。その理由をこれからお話します。
この作戦を見て「あーそういうのはいいわ」と思った人も、決してムダにはならない内容なので、よかったら見ていってください。これがなかなか興味深い話なのですよ。
というわけで、次項へGO!
笑顔をつくると幸せになれる!?
「幸せだから笑うのではない、笑うから幸せなのだ」
こんな言葉を聞いたことはないでしょうか?
確かに、笑うと緊張がほぐれて気持ちが軽くなること、ありますよね。
このことは脳科学の研究でも明らかにされていて、その概要が『脳には妙なクセがある』(池谷裕二著)で紹介されています。
実験では、横にした箸を歯で噛んで、笑顔に似た表情をつくってもらいます。
すると、ドーパミン系の神経活動が変化するのだそうです。ドーパミンは、「快楽」に関わる脳内の神経伝達物質。
このことからわかるのは、人は楽しいから笑顔になるというより、笑顔になるから楽しくなるということ。
さらに、笑顔に似た表情をつくると、「楽しいもの」を集めるのが上手になることもわかったのだとか。
心から喜びを感じたわけでなくても、笑顔に似た表情をつくるだけで、脳内に変化が起きるというのは面白いですよね。
楽しくもないのに笑えるかよ!!!
「幸福だから笑うのではない、笑うから幸福なのだ」
「だから、さぁ、笑おう!」
でも、本当につらくて苦しくてどうしようもないときは、どんなに頑張っても笑えません。
無理に笑おうとして、ますますつらくなってしまうこともあります。あまりにも虚しくて泣けてくることだってあります。軽薄に「笑おう」と言ってくる人にイライラしてしまう人もいるかもしれません。
笑うと楽しくなるはずなのに、そうならないのはなぜ?
それはきっと体のどこかに不具合やイレギュラーな事態が生じているんじゃないかと思います。何らかの障害があって、通常の反応(脳の報酬系・ドーパミンの変化)が起こらないのかもしれません。あるいは、他の重要な部位の活動が活発になっているとか、身体は通常運転だけど環境が適切でないとか、原因はいろいろありそうですよね。
となると、のんきに笑ってる場合じゃない!
危機に直面していると考えれば、むしろ笑えないのが正しく思えます。その「通常と違う」状態こそが「病気」である、とも言えそうです。
ただし、本当は大丈夫なのに、身体のセンサーが誤作動しちゃった可能性もあります。脳がちょっと勘違いしちゃってたり。
本当は笑える状態なのに、笑えないと思い込んでいるのだとしたらもったいないですよね。
だから、一度試してみる価値はありそうです。
もし深刻な不具合でないなら、笑顔をつくることでドーパミン系の神経活動が変化するかもしれませんよね?
ほんのわずかでも楽しさを感じられたら儲けもの。ダメならダメで、通常運転が困難になっていることを確認できるわけですから、「いま笑えないくらい大変なんだね」と自分をねぎらうきっかけにできます。
脳をいい感じに刺激する方法
では、具体的にどうやって笑顔に似た表情をつくったらいいのか?
それが最初に挙げた3つの方法です。
2.「ウイスキー」と言う
3.横にした箸を歯でくわえる
こうすることで、強制的に笑顔に似た表情をつくることができます。
全然楽しくなくてもOK。憮然とした態度でもOK。
それでも、笑顔っぽい表情をすると、不機嫌でいるのが難しくなるから不思議です。
確実に表情筋を動かせるのは3つ目の「横にした箸を歯でくわえる」ですね。あとの2つはお手軽バージョン。
「ウイスキー」は、母音が「イ」で終わる言葉の中でも口角を上げやすいベストワードです。おそらく「ウ(u)イ(i)ス(u)」がちょうどよい準備運動&助走になっているのではないかと考えられます。「ストラヴィンスキー」より上手に「いーー」っとできます。
この「ウイスキー」は、高校時代のクラスメイトが緊張したときよく口にしていた言葉で、当時も「なるほど、これはいいね!」と感心したのですが、脳科学的にも理にかなっていたってのがすごいですよね。いまだに緊張すると、当時の級友の顔を思い出します。
どんな状態であっても、(相対的に)調子が良い瞬間はあるはずなので、そのチャンスを逃さず、笑顔づくりを試してみましょう。
「お、悪くないな」という経験ができれば、それはプラスになるはずです。自覚はできなくても、脳はそのデータを受け取って、ちゃんと処理してくれてそうですよね。
だから、きっとムダじゃない(と信じたい)。
まとめ
というわけで、本日の結論は、
「冴えない気分のときには、笑顔に似た表情をつくってみよう」
です。
もし笑顔をつくる行為が苦痛でしかないときは、無理やり笑う必要はありません。
何を隠そう、私自身が「笑いで病気を予防する!」的なニュースを見て「けっ」と思うタイプでしたからね。
ここまでの話を聞いて「けっ、そんなもん」と思った人は、自然体で過ごすのがよいと思います。
苦痛を取り除こうとして、苦痛を増やしてしまっては、意味がないですものね。
いろいろ試しつつ、自分に合った方法を探していきましょう。
<本日の一冊>
池谷裕二 (2012)『脳には妙なクセがある』扶桑社
この本、超おもしろいので、笑顔になれないときにでも読んでみてください、ちょっとは気が紛れるかもしれませんよ、というのが今日イチ有意義な情報のような気がします。池谷裕二さんの本は好奇心を刺激されますね。
【スマイル関連情報】
気分が落ちたら描こう!ニコちゃんが教えてくれるあなたの落ち込みレベル
ここで書いたことも、あながち効果がないわけでもなさそうです。
酷暑の中 ブログ更新ありがとうございます。
以前 なみさん紹介されたかもしれませんが五木寛之氏のただ生きていく、それだけで素晴らしい という本を読みました。
とにかく、読みやすい。図書館で手にとり
一気に読みきってしまいました。感想を書くととても長くなるのでやめます。
とにかく 心図よ
途中で送信してしまいました。
とにかく心強く、前向きになれる本です。
朗らか、というキーワードで思い出しました!
私の友達には「○○ろう」という子がいます。
普通「ろう」って、「郎」ですよね。
でもその子は「朗」という漢字でした。
とても良い名前だと思ったのを覚えています。
みんなにオススメしたい。