【うつ病レシピ】嫌々作る手抜きカレーの作り方

エビカレー

♪パンパカパカパカパンッパンッパ~ン パンパカパカパカパンッパンッパ~ン
パンパカパカパカパンッパンッパ~ン パラララランッパンッパンッ パン!

司会:こんばんは。今日の料理のお時間です。今週のテーマは、「うつ病さんのための簡単レシピ」。教えてくださるのは、家庭料理の鉄人・グッチ岩内先生です。さぁ、先生、今日はどんなお料理を教えていただけるのでしょうか?

先生:はい、今日は「嫌々作る手抜きカレー」です。

司会:カレーですか、いいですねぇ。多めに作っておけば、しばらく料理をサボることもできますし、療養中にピッタリですね。

先生:そうですね。今日は、手早く簡単にできる方法で作っていきたいと思います。

司会:わぁ~、楽しみです。では、さっそく参りましょうか。まずは、こちらの材料をご用意ください。

【材料】(2人前)

じゃがいも 適量
にんじん 適量
たまねぎ 適量
にんにく 適量
肉 適量

市販のカレールー 適量
コンソメ 適量

水 適量

司会:先生、適量というのは難しいですね?

先生:そうですね、味も食べる量も人それぞれですから、お好みで調整してください。

司会:はい、好きな物を好きなだけ入れればOKと言うことですね。

先生:はい。では、材料を切っていきます。

司会:あ、皮はむかなくていいんですか?

先生:むいても良いですが、面倒ですので皮ごといっちゃいます。こちらはタワシでゴシゴシ洗ったものです。

司会:なるほど、これは楽チンですね。切り方は……?

先生:乱切りでもいいですし、みじん切りでもいいですよ。フードプロセッサーを使ってもいいですね。私の場合、ストレス発散も兼ねて、野菜を床に叩きつけて砕いたりしています。

司会:おぉ~、ワイルドですねぇ。

先生:ハハハ。

司会:お好みの大きさに切った野菜は、コレどうしましょう?

先生:こちらの炊飯器の中にぶち込んでください。

司会:炊飯器ですか?! これは意外。お水はどれくらい入れましょう?

先生:まぁ、具がかぶさるぐらいで良いんじゃないですかね。コンソメも一緒に入れます。

司会:今日は、固形のコンソメを一つ入れます。

先生:はい、スイッチを入れて、しばらく休憩でーす。

 

・・・・・・

ピーピーピー。

 

司会:できましたね、開けますよ~。ハイ。

先生:イイ感じですね。これを鍋に移し替えて、お肉と水を入れて煮込みまーす。

司会:お肉、そのまま入れて大丈夫ですか?

先生:火を通しておくといいですね。でも、私はそのまま入れちゃいます。よく煮込めば大丈夫なんじゃないですかねー。

司会:お腹が弱い方は注意してくださいね。で、こちら煮込んでいけばいいんですね。

先生:はい。煮立ったらルーを入れてください。

 

・・・・・・

グツグツグツ・・・・・・

 

司会:では、ルーを入れますね。先生、分量は……?

先生:パッケージに書いてある分量入れてください。それか、適当でいいですよ。

司会:はい。では、一箱の半分の半分、入れてみます。

先生:はい。それで、また煮込みましょう。

司会:ルーは溶かさなくていいんですか?

先生:煮込めば溶けますから大丈夫です。

司会:はい、では再び煮込みます。火加減は弱め、ですね。

 

グツグツグツ・・・・・・

 

司会:チラッ。(まだかな~?)

先生:ぼー……。

司会:(ちょっとフタ開けてみよ) まだですね。

先生:むにゃむにゃ……。

司会:ソワソワソワ。

 

グツグツグツ・・・・・・

 

司会:(もういいかな?) チラッ。

先生:Zzz……。

司会:(寝んなー!)

先生:ぐごーがごー、んがーーー。

 

グツグツグツ・・・・・・

 

司会:先生、もうそろそろよろしいんじゃないでしょうか?

先生:んあ……、もうちょっと煮込みましょう。

司会:あと何分ぐらいですか? まだしばらくかかりますか?

先生:まぁまぁ、そう焦らず。「見つめるナベは煮えない」ですよ。

司会:え?

先生:「早く煮えないか、早く煮えないか、とたえずナベのフタをとっていては、いつまでたっても煮えない。あまり注意しすぎては、かえって、結果がよろしくない。しばらくは放っておく時間が必要」です。

司会:はっ……! 私、焦ってばかりいました。先生のことを「寝ぼけたジジイ」なんて思って。

先生:意志の力だけではどうにもできないことはたくさんありますからね。

司会:はぁ~、本当にそうですね。

先生:はい。しばらく煮込んだら出来上がりです。

司会:はい~、ではみなさん、火元に注意して、鍋のことは忘れましょう。先生、今日はありがとうございました。

先生:ありがとうございました。

 

・・・・・・

 

ナベ

 

<参考書籍>
外山滋比古 (1986)『思考の整理学』筑摩書房

3 COMMENTS

hamimi

>>「早く煮えないか、早く煮えないか、と~~しばらくは放っておく時間が必要」>>焦りは禁物ですね。フタとってみたり、かきまぜてみたり。そんな事ばかりしてしまいます。

>>意志の力だけではどうにもできないことはたくさんありますからね。>>そうですよね。わかっているつもりなのに頭ばかりフル回転で。ナミさんに教えていただいたぐるぐる回る考え「強制終了」を最近忘れていました。また心掛けていきたいと思います。

ありがとうございます。

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ナミ

>hamimiさん

コメントありがとうございます。

そうなんですよね、私も頻繁にフタを取っては中身をクチャクチャいじってばかりです。そうしている内に、「焦りは禁物」「強制終了」を忘れてしまうんですよ。ま、それも人間らしさだよね、なんて言い訳したりして。

hamimiさんの頭がフル回転なのは、頭が良いからこそだとも思います。言い換えると、hamimiさんが優しくて思いやりのある方だということ。それゆえにご自身に向いてしまう攻撃をかわし、上手く活かす方法が見つかるといいのですが……。

今はただ、hamimiさんの心と身体がラクになることを祈るばかりです。

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kota

めちゃ笑いながら読ませていただきましたw
そして、ただの面白記事かと思いきや最後深イイ過ぎですね…。ナミさんのこういう記事、書籍化を切に希望です。

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