「傷を早くきれいに治すコツ」から考える

ケガをしたら、消毒して乾燥させて、カサブタができたらOK。

長年そう思ってきました。

が、これ、古い常識らしいです。

今は「消毒しない」「乾かさない」が基本なんですって。

なぜ消毒してはいけないのか。消毒液を使うと、治癒に必要な細胞までやっつけてしまうので、傷が治りにくくなるから。

なぜ乾かしてはいけないのか。傷が治るためには、水分が必要だから。

カサブタには傷を保護する役割があるのだけれど、カサブタの元となる体液(傷口からにじみ出るジュクジュクとした液体)には、治癒の助けになる細胞が含まれている。乾燥すると、それらの細胞は死んでしまう。だから、乾燥しないようにする。

具体的には、通気性のあるフィルム材やハイドロコロイド素材で覆う。または、ワセリンを塗ったラップで覆う。

ということみたいです。

「へぇ~、知らなかったぁ~!」って言いましたよね、「湿潤療法」というやり方だそうです。この言葉も初めて聞きました。

これまで、傷のたとえで心の痛みを理解しようと試みたことも多かったので、そのあたりの認識にも新たな答えが見出せそうです。

たとえば、「グジグジした考えは、治癒するために必要な過程だから、無理やり変えようとしなくて大丈夫」とか。「自分の力だけで何とかしようと頑張るのではなく、傷を覆ってサポートしてくれる存在に頼ったほうが、傷は早くきれいに治るよ」とか。

ワセリンとラップは置き換えるなら何になるでしょうね。

 
そういえば、ちょっと前に下唇をケガしまして、いつもより念入りにリップクリームを塗っていたんですけど、成分的にはどうだったんだろう。

唇ってよく動く部分だから、なかなか治らなくて地味に不快だったんですよね。安静にするのが難しい部位です。

で、これも心の話に置き換えて考えられるのかな~と思ったんですよね。

不安や焦りや悲しみは勝手に増幅して落ち着いてくれない。そのせいで居ても立ってもいられなくなる。体が動かないときには身の破滅を願うばかりの状態に。

このとき助けになる「ワセリン」と「ラップ」とは。

納得できるたとえが見つかったら、また書きます。

 

【傷といえば】
“いい思い出化”できない傷を私は信じていたいのか
前に書いたこの話、湿潤療法っぽさを感じるなと思いました。無理に乾かす必要はないんだよ的な。

 

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