忘れる力

矛盾したことを言う人がいます。

私は混乱します。

あれ? この人この前は反対のこと言ってたよな、自分の中の整合性どうなってんだ? 私が何か聞き逃してるのか?

内容によっては不信感を抱きます。

これどういう意図で言ってんの? この人、信用しちゃいけない系?

しかし、あるとき私は気づいてしまいました。

もしかしてこの人、自分で言ったこと忘れてるんじゃ?!

そう考えたら納得がいきます。

すぐに忘れるから矛盾に気づかない。気づけない。

時間が経って別の考えを口にする頃には、以前口にした考えを忘れている。

だから、本人的には問題なし。

すごい、無敵じゃん。

 

忘れるって一つの才能なのかもしれないと思いました。

忘れる能力を高めるためにはどうしたらいいのでしょうか。記憶力と関係しているのでしょうか。

短期記憶やら長期記憶やら、記憶一つとってもいろいろ分類があるようです。

長期記憶に含まれるエピソード記憶あたりが注目ポイントでしょうか。

あるいは、短期記憶? マジカルナンバーなんちゃらで、記憶容量は7個前後というのもあったよな。

矛盾したことを平気で言っちゃう人は、記憶容量が小さめということでしょうか。それとも、情報を取り扱うときのメカニズムが異なるのでしょうか。記憶を残すか消去するかの選別は海馬が行うらしいので、そのあたりが関係しているのか……。

忘れるのは、記憶の痕跡がなくなるわけではなく、アクセス経路が断たれるだけだよという話を昔聞いたことがあるのですが、これは本当? もしそうなら、アクセス経路を断つ方法を見つければいいということになりますが、どうやったらできるのか検討もつきません。

忘却のメカニズムについて勉強すればいいのかしら。

もうね、最近難しい話は頭に入ってこないんですよね。何だかいつもぼやぼやしているので。

 

とにかく、忘れるって不思議な現象ですよね。

自分の言動の整合性を保つことにこだわってしまうけれど、時にはそんなこと忘れちゃってもいいのかもしれません。だって、その方が幸せになれそうじゃん。でも、それがいいのかと言われると……よくはないよな。

いずれにしても、今後矛盾したことを言う人に対して、ちょっとは寛容になれそうです。

というか、私だって矛盾したことを言っているんだろうし、えらそうなことを言える立場にはないのです。

忘れているせいで矛盾が生じる。論理を組み立てるのが苦手なせいで矛盾に気づかない。どちらも自分やらかしてそう。うむ、私もかなりいい加減なこと言ってそうだな。気をつけているつもりだけど。

頭は働かないのに嫌なことははっきりと思い出せるって何なのよって話ですよねまったく。

 

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