甲本ヒロトに「くよくよするなよ」と言われたから永遠に笑うことにした

マイクロフォン

今年のフジロックで、現クロマニヨンズ、元ハイロウズ、元ブルーハーツのボーカル甲本ヒロトがボブ・ディランの「くよくよするなよ」をオリジナルの日本語詩で歌っていました。

原曲とアレンジが違いすぎて、もはや完全に別の曲になっていたのですが、これがもう本当に素晴らしい。

サビでくり返される「ロックンロール 最高だ」というフレーズ。

あまりにもヒロト的で心を打たれました。

365日くよくよくよくよしている人間(私)に活力を与えるパフォーマンス、本当に最高だょ……!

ディランの「くよくよするなよ(Don’t Think Twice, It’s All Right)」は、ちょっと青臭くて女々しさもある曲です。でも、それさえも全部ぶっ飛ばしてくれる痛快さがここにある!

「何が答えだベイベー」
「そんなもんいらねぇ!」

こうやって文字列にすると、魅力がまったく伝わらなくなってしまうのが残念です。

 

「くよくよするなよ」というメッセージ。

もし日常の会話で言われたら、私はきっと不快感を覚えると思います。

それは「手前のモノサシで測って決めつけて押しつけるとどうなるか」でも書いたように、よく知りもせず、こちらの気持ちをないがしろにされたような気がするから。

「わかったようなこと言わないでよ」と。

さらに、どうしようもなく心を病んで、落ちるところまで落ちきったときには、もうどんなメッセージも届きません。

A’n it ain’t no use in turnin’ on your light, babe
灯りをつけてもムダだよ
I’m on the dark side of the road
俺は道の向こうの暗がりにいる

(Don’t Think Twice, It’s All Right より)

ディランの歌詞の文脈は違うけれど、他人と距離を置こうとしているところや、「どうせ」と思っていそうなところはよく似ています。

 
病んだ心が回復するまでには時間がかかります。

もし今あなたがつらい思いをしているのなら、私はそっと見守っていたいと思う。

「Baby boy 私はここにいるよ」と私の中で小さな青山テルマが歌っています。

「悩んだって仕方ない」と言い聞かせても、心の痛みはなくなりませんもんね。

痛いのはつらい。どうしようもなくつらいものです。

 

「ふり返るな、それでよかったんだ」

心から思うのは難しいですね。だからこそ「Don’t Think Twice, It’s All Right」に登場する主人公は、自分を納得させるために何度も言い聞かせているのかもしれません。

だけど、ヒロトの歌を聴いていたら思ったんです。

くよくよしているヒマなんかないんだって。

あまりにもヒロトが最高だったから。

あぁ、人生ってこうやって生きるべきなんだなと思いました。

いや、どうせ生きるなら、こうやって生きたいと思いました。

とりあえず、生ヒロトを見るまでは死ねないですね。

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