とにもかくにも目の前のことに集中!焦りを防止する3つの考え方

「急げー!」と焦るイルカさん

心も体も完全停止した状態から回復すると顔を出す「焦り」。

この切迫感に悩まされる方は多くいらっしゃると思います。病気で休んでいる方に限らず、すべての人に共通する悩みなのかもしれません。

私もすぐ焦るので、とても困っています。いったん焦り出すと止まらなくなってしまうんです。まぁ、1か月先のことさえ考えられなかったときのことを思えば、焦るのは将来を案じている証拠で、前向きになったと捉えることもできるわけなんですが……。

何にしても激しい焦燥感に襲われると動悸が激しくなって苦しいので、何か少しでも気持ちが楽になる方法を考えてみることにしました。

焦りモードを停止するのは大変

焦りについてはこれまでにも書いています。例えばこんなの。

参考1:警告!「仕事をしなければ」という思考は、焦り地獄の始まりです
参考2:社会復帰を焦ってはいけない理由

もはや焦りのプロですね。

すべてに共通する主張は「焦っちゃダメよ」ということ。そんなことみんなわかってるし、誰にでも言える言葉ですよね。でも、そう言うしかない。

さらに、多くの人がかけてくれる優しいセリフ。

「自分のペースでゆっくりと」
「一歩一歩、確実に進もう」

これは本当にその通りで、私も自分自身に言い聞かせている言葉なんですが、焦りモードに突入すると吹っ飛んでいってしまいます。

そうなるといくら言い聞かせてもダメ。言葉だけが上滑りしていきます。それを止めるためには、気持ちを切り替える必要があります。

例えば、昨日も焦りまくって「うわぁぁぁ~」となっていたんですが、とりあえず風呂に入ったら落ち着きました。

何でもいいので、別の行動に移すのはよさそうです。

ただ、気力がなくて身動きが取れないときは、どうやって気持ちを切り替えるかが難しいところです。自分がどうしていたか思い出してみると、本を読んだり寝たりゲームをしたり……といったところでしょうか。

できるだけ考え過ぎないよう、物理的にストップをかけることができれば、気持ちも少し落ち着きます。

 

焦りを防止する3つの考え方

このように、焦りモードに突入するとそれを切り替えるのは大変です。そこで今回、私がお伝えしたいのは、焦りモード(HIGH)に突入するのをいかに防ぐか! ということ。

そのために、日頃からたたき込んでおきたい3つの考え方があります。

これは、焦って焦ってどうしようもないという人向けの考え方なので、このまま実践することで弊害があるかもしれません。例えば、「視野が狭い」と批判されたり、「それは自分勝手だよ」と諭されたり。

でも、そのことによって「あぁ、やっぱり私はダメなんだ」と前に進む力を失ってしまうよりは、「昨日より良くなった」「もうちょっと頑張ってみようかな」と自分を肯定できることの方が何倍も何十倍も素晴らしいことです。

自分にプレッシャーをかけすぎて苦しくなってしまう人は、極端なくらいでちょうど良いんだと思います。

というわけで、私が力をもらえる考え方、いってみよー!

1.今日をしのぐことだけを考える

こちらのお話が参考になります。

将来の不安に飲み込まれそうになったとき、私が思い出す考え方

山登りを例に考えてみると納得しやすくなります。

私の場合、山の頂上ばかり見てしまうんです。登り始める前も、登り始めてからも、「あんなに高い頂上、私には登れるわけがない」と思ってしまう。

今が苦しければ苦しいほど、先を見て悲観します。

「今こんなに苦しいのに、これからの長い道のりを耐えられるわけがない」

自分に自信がないのは仕方ないし、考え方は簡単に変えられないので、そういう気持ちを否定するのではなく、目を向ける先を変えることにしましょう。

先ばかりを見ない。
つらいときこそ、目の前のことに集中する。
一歩一歩、一分一秒をしのぐ。

「千里の道も一歩から」ってやつですね。

先のことを考えてワクワクする要素がなければ、将来のことなんて無視した方が身のためです。というのはちょっと言いすぎかもしれません。

2.他人を遮断する

人と比べないことも重要です。「人は人、自分は自分」と割り切る。

技術を高めるために、自主的に競って向上を目指すのは素晴らしいことです。

でも、病気で療養しているときに誰かと競って得られるものは少ないような気がします。もちろん、「○○さんが前向きに頑張っているから私も少しずつ前進していこう!」と刺激を受けることもあるので、一概に人と比べるのがダメだと言い切ることはできません。

何にしても、人と比べてため息をつくことが多い人(つまり私)は、できるだけ自分と共通点がある人を見ないようにするのが得策です。特に年齢の近い友人知人。

誰とも違う、唯一無二の人生を私は生きているんだ!

そう思えるようになれれば、人生は面白いものになるでしょう。ちなみに私はそんなふうにはまったく考えられません。まだまだ成長の余地ありですな。

【関連記事】
人と比べて落ち込まないために私が心がけている5つのこと

3.常識・一般論には耳をふさぐ

人と比べないこととも共通しますが、こちらは他人の意見に対して鈍感になろうというもの。「~しなければ」「~すべき」に縛られないことです。

常識や一般論を否定するつもりはありません。むしろ、そういうことはちゃんと知っておく必要があるし、社会生活を営む上で大切なことです。

でも、健康な人の常識と、病気になった人の常識は違います。前提条件が違うということを忘れてしまうと、「私はなんてダメなんだ!」と自分を責めることになってしまいます。

常識・一般論・世間の声は、何かを考える際のヒントにする程度で十分だと思います。「普通はこうでしょ?」「そんなの常識でしょ?」という人に耳を貸すこともありません。だって、その人が考えて出した答えじゃないから。

人の言うことに聞く耳を持たないというと聞こえは悪いかもしれませんが、無理のないペースで確実に進むためには、これがけっこう重要なことなんじゃないかなと私は思っています。

今の状況に甘んじている自分が許せない人や、激しい焦燥感に苛まれている人は、誰かかと比べて自分を叱咤しなくても、自主的に頑張れます。

それに、どんなに常識を無視しようとしても、無意識に刷り込まれた常識が発動するので、非常識だと責められるような状況に陥ることはないはず。だから、「常識バカヤロー」と考えておくくらいがちょうど良いのです。

 

最後に

道に溢れる草花

こうして書いている間はわかったような気になるんですが、いざ日常に戻ると全部忘れて焦りまくりの日々です。

でも、焦ると大抵失敗しますよね。これは私だけじゃないと思うんですけど、どうでしょう?

早さよりも確実に進むことが一番。焦って取り返しのつかないミスをするよりは、どんなにゆっくりでも着実にこなした方がいい。たとえ誰に何と言われても。

って、言うだけなら誰にでもできるんですけどねぇ。

まぁ、実際にできるできないは別にして、こういうことを念頭に置いておくだけでも、自分を見失うことは少なくなるような気がするので、良しといたしましょう。

焦燥感にやられそうになったときは、こちらの「焦り度チェック」を実行することで、客観的に現状を見られるようになるかもしれません。ならなかったらごめんなさい。

焦るのは、前に進もうという気持ちがある証拠。

だから大丈夫!

という自分への慰めでした。おしまい。

5 COMMENTS

ふぇるむ

私は焦りが主症状で、
「このままじゃだめだ!」と無理して動いてグッタリしちゃいます。
だから薬を飲んで好きなことに集中・・・できたら苦労しないのですが^^;
焦って仕事してない自分を責めてしまうので。
このサイトさんは焦りを結構取り入れてくださるので、
凄く感謝してます。
「あ、私だけじゃないんだ」とすごく救われます。

この前昔のCDを漁ってたらこの曲と出会いました。
https://www.youtube.com/watch?v=n7qv705R9WE
曲調も歌詞もうつの焦りタイプさんに向いてるかもと思います。

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ナミ

ふぇるむさん、こんにちは。コメントありがとうございます。

焦って無理をすると余計につらくなってしまいますよね。真面目な方ほど、自分を責めて追い込んでしまう傾向があるようです。きっと、ふぇるむさんも。

ご家族の仕事に関する価値観によっても焦りの度合いは左右されそうですね。ふぇるむさんのご両親のお話を聞かせていただくたびに、相当厳しい環境なんだろうなぁと何ともやりきれない気持ちになります。

ありきたりの言葉で申し訳ないのですが、自分にできることから少しずつやっていくしかないですね。お互い、無理のない範囲で進んでいきましょう。

「しっかり! TRY La Lai」、癒されますね。『あずまんが大王』ってアニメですか、知りませんでした~。曲中の「なんとかなるやろ」、コレ大事ですね。

いつも素敵な歌を教えてくださり、ありがとうございます。

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Yosch

初めまして。
抑うつで休職3ヶ月目の20代♂です。

焦ることばっかりで辛いですよね(T_T)
僕も、今後の仕事のこと、周りの友達の近状、親からの叱咤激励…などなどでよく焦り思考ループに突入してしまいます。

頭の中が嫌な感情ですぐに一杯になっちゃいます。

そんなとき、ナミさんのBlogを読んでいると不思議と気持ちが落ち着きます。

お休みに入ってから、更新をいつも楽しみにしています。素敵な記事をいつもありがとうございます。

焦らず、ゆっくり、頑張りましょうね!(^_^)

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ナミ

Yoschさん、初めまして。コメントありがとうございます。

そうなんですよね。休んでいたら遅れをとってしまうんじゃないかと思うと、いてもたってもいられなくなります。親しい人の言葉は心にドーンと響きますしね。「焦り思考ループ」もすごくわかります。なかなか抜け出せないんですよねぇ。つらいところです。

つたないブログで恐縮ですが、気持ちが落ち着くと言っていただけるのは何より嬉しいです。あたたかいお言葉をたくさんありがとうございます。

そうですね! 焦らず、ゆっくり、頑張りましょう!

まだまだ暑い日が続きますので、お身体に気を付けてお過ごしくださいませ。

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もくうさ

はじめまして
もくうさと言います。
私は高校を卒業してから、新入社員で会社1年目の時に、周りの先輩方は優しかったのですが、自分が仕事を早く出来ないがために、周りの先輩方に迷惑をかけてしまうんではないかと思う気持ちと早く仕事を覚えようとする気持ちが強すぎて毎日のように不安と焦りで毎朝泣いてしまう日が続いてしまい、入社してから、4ヶ月で辞めてしまいました。
普通に考えたら一年目で辞めるのかと思われて当たり前なんですが…。
私自身、当初はとても辛く、その後精神科にかかり治療をうけ始めたのですが、ある時ドタキャンしてしまいそれから行きづらくなり、そこから行かなくなりました。
その後は、働くにも働ける状態ではなかったのでそこから無職期間が始まりました。
最初の方はうつを治す事に専念できたのですが、5ヵ月目のときにこちらのブログにも書かれているように焦りを感じて毎日毎日親に迷惑かけてごめんねと、いう日が続いていました。そして、一時して焦りに焦りまくった結果、管理人さんと同じようにアルバイトを短期でしたのですが、注意されたことにたいして異常に怒ったり、泣いたりして気持ちが落ち込む日が何日もあったりして情緒不安定が続いていました。(とりあえずどうにか最後までやる事は出来ました)
今は、バイトの期間がおわり家にいてまた無職期間に逆戻りしてしまったのですが、またいつもの焦る気持ちが戻ってきてしまい目の前が見えない状況が続いてしまっていました。そんな時にこのブログを見つけて読んで頂かせたのですが、読んだらとても共感したし、少し心が軽くなりました。まだまだ、私自身周りと比べちゃいけないと思うのはわかっているけど友人と遊びにいくと友人は、正社員できちんと働けているよなとか、私は親に頼ってるとか思ってしまうのでこれからそう思ってしまったときはここのブログを読み直して落ち着こうと思います!自分は自分。人は人。って大事ですね!
急に送ってすみませんでした。このブログを読んで自分の事を見ているような気持ちになってしまい、今の気持ちを送りたいと思いで送らせて頂きました。
長文失礼しました。もし最後まで、読んで下さりましたら本当にありがとうございます。

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