うつ病治療を進めるにあたって、欠かせない「休養」。
いざ休もうと思っても、「一体どうやって休めばいいんだぁぁ~!」と困ってしまうことってありませんか?
ずっと休んでいることに罪悪感があったり、「何かしなければ!」と焦ってしまったり。
そこで今日は、心と身体の負担を軽くする基本的な休み方について考えてみました。ゆっくり休むためのヒントになれば幸いです。
ずっと休んでいるのに心が休まらない理由【うつ病休養の仕方】
1.横になって休む
文字通り、身体を横たえて寝る。これが基本姿勢です。
そして、ゆっくり眠りましょう。眠れないときは、目を閉じてリラックス。
心と体をラクにすることが大切です。
「休む」というと、気分転換することを思い浮かべる方もいらっしゃるかもしれません。例えば、
- 旅行や買い物へ出かける
- 友達と遊ぶ、外食する
- 活動的な趣味を楽しむ
- テレビ、雑誌、インターネットを見る など
元気なときは、こういう時間を楽しむことでストレス発散になるかもしれませんが、うつ症状がひどいときには逆効果になる場合もあります。調子が安定するまでは、できる限りエネルギーを消費することは控えた方がよさそうです。
横になってひたすら休むのが嫌になったときは、こんなイメージはいかがでしょう。
風邪を引いて高熱が出た。寒気がする。咳が止まらない。身体がダルくて何もできない。しんどい。
こんな状態では、熱が下がるまで休むしかありません。無理をするとこじらせてしまいます。
うつ病は風邪のように数日で治るものではないので、治療は長期にわたりますが、休み方の基本は同じ。症状がひどいうちは横になって眠るに限ります。
快活に走るためには、故障修理・燃料補給が欠かせません。
2.深く考え過ぎない
休んでいることに対する罪悪感、社会復帰への焦りなど、悩みは尽きません。仕事、人間関係、お金の問題もあるかもしれません。
あれこれ考えれば考えるほど、不安は大きくなります。
それでも、今は決断を先送りにして何も考えないことです。
……と言っても、考えるなと言って考えずにすむなら苦労しませんよね。まずは、できるだけ考える時間を短くするように心がけましょう。同じ考えがぐるぐる回り始めたら強制終了、電源をOFFにするイメージで。
極端に悲観的な考え方になるのは、うつ病の症状の一つ。絶望的な気分も症状が治まるにつれ、和らいでいきます。
一生懸命考えるより、肩の力を抜いて過ごした方が良いアイデアが浮かぶこともあります。
それに、ずっと心を悩ませて苦しんでいたけれど、その場がきたら案外何とかなった、というケースは多いような気がします。
考えれば考えるほど苦しくなってしまうので、深く考え過ぎないことが大切です。なかなか難しいですけどね。
3.無理しない
うつ病のつらさがどうしようもないとき。
私にとってのベストな休み方は、何もしないことでした。
調子が落ち着いてくると、「生活のリズムを整えなきゃ」とか「もうちょっと身体を動かした方がいいんじゃないか」とか、「何かしなきゃ!」という思いが強くなってきます。
もちろん、規則正しい生活の方がいいし、運動もできるにこしたことはありません。でも、無理をしないことが一番。心も身体も「ラクちんだな~」「心地良いな~」と感じられる過ごし方をすることです。
何もできない自分が嫌になったり、焦る気持ちに押しつぶされてしまうこともあるかもしれません。そういうときこそ、心の余裕が必要です。
「頑張らなければ」「社会復帰しなければ」というまっすぐで強固な思考だと、負荷がかかったときにボキッと折れやすいものです。
まずは、「何もできなくてもいいんだ」と現状を受け入れられるようになること。そして、真面目すぎる自分に「不真面目な自分」をプラスすること。
ゆるみ・たるみがあれば、物事に柔軟に対処することができます。まずは、のんびり休んで、心の余裕を育てるというのはいかがでしょうか。空を眺めながらボーっと過ごすのもオススメ。
長い道のりを進んでいくためには、しっかり休んでエネルギーを充電しておくのが賢明です。
最後に
今回ご紹介したこの3つ、私はなかなかうまくできませんでした。
横になっていることが罪悪感で自分を責めてばかりいましたし、何でもかんでも深く考え過ぎて訳わからなくなっていましたし、暴走しているにも関わらず「全然無理してないよ」と思っていました。
不安と焦りが大きくて、何かせずにはいられなかったんですよね。
それ以前に、「休みなさい」と言われたら、休み方を調べちゃうくらい自分の中に「何もしない」という選択がなかった。
だから、そんな過去の自分に言いたい。
とりあえず休め! 何もしなくていい!
今でも油断するとすぐ休みを取らずに突っ走りそうになるので、戒めのためにこのページを作成した次第です。
ある程度休んでエネルギーが補給されたら、好きなこと・やりたいと思えることから始めてみましょう。
「療養中の過ごし方」カテゴリに私が実践したことをいろいろ書いているので、よろしければご覧くださいませ。今後も追加予定です。