体が重く、気分が沈み込んでいると、自分にできることなんて何もないように思えてきます。
あるいは、すべきことはわかっているけれど、行動に移すのがおっくうで取りかかれないとき。
「やらなきゃやらなきゃ!」→「でも、できない」→「私はダメな人間だ」
こうして始まる負のスパイラル。
それを断ち切るためには、どんなに小さなことでもいいから何かやってみること。
……って、そんなことわかってるんですよ。わかってるけど、できないんですよ。頑張りたくても頑張れなくて落ち込んでるんですよ。
そう、そんなときこそ試すべし!
できなくても大丈夫。取りかかった事実が何より大事で素晴らしい。
自己否定を弱めるために、いってみよう! やってみよう!
ぐずぐず主義を克服する方法
最初の一歩を踏み出す助けとなるのが「ぐずぐず主義克服シート」。認知療法の定番本『いやな気分よ、さようなら ― 自分で学ぶ「抑うつ」克服法』の中で紹介されている多数のアイデアのうちの一つです。
こんなとき役立つ!
- やらなければならなことが困難に思えるとき
- 仕事を先延ばしにしているとき
- やる気になれないとき
- 何から手をつけたらいいかわからず途方に暮れているとき
手順
- やるべき仕事をいくつかの作業に細かく分ける。
- 分割した作業の難しさ、やり終えたときの満足度を予想して、0~100%で書く。
- 一番最初の作業に取りかかる。
- 実際の作業がどのくらい難しかったか、どれくらい満足したかを0~100%で書く。
- 以下、同様に、作業を終えるごとに、実際にはどれくらい難しかったか、どれくらい満足したかをそれぞれ記録していく。
ここがポイント!
1. 仕事を小さな作業に分解する
作業を細かく分解することで、取りかかりやすくなります。
2. 予想と結果を比較する
予想と結果を比較することで、自分が必要以上にネガティブな予想を立てていることに気づけます。
3. 数値で表す
数値に置き換えることで、予想と結果を比較しやすくなります。慣れてくると、自分にとってその行動がどれくらい難しいか・満足できるか、妥当な予測がしやすくなり、モチベーションにつなげられます。
例えば、こんな感じ
【状況】夕飯のおかずを用意しなければいけないけれど、おっくうで動けない
【目標】野菜炒めを作る
できるところまでやってみて、嫌になったら中止すればOK。(OKじゃないときは、周りの人にごめんなさいとフォローをお願いしましょう)
最初の難関は野菜を取り出すところでしょうか。ここで脱落しても、ステップ2まではできたのだから、そこを褒める。
野菜を切ったところで力尽きてしまったならば、5つもステージクリアできたと喜ぶ。
ハードルはとことん下げましょう。例えば、
・10秒やる
・触れてみる
・1行読む
「バカにしてんのか?!」と思ってしまうような目標を設定&全力でチャレンジ。うまくできたら優勝です。
「できた」を積み重ねよう!
できることをやる。
これが何より大事。「できること」は自分が思っている以上にたくさんあるし、予想より簡単にできてしまうことが多いものです。
なぜだか知らないけれど、自分で「できない」という呪いをかけている。
そんな可能性を考慮しつつ、
・作業を細かく分割する。
・過度にネガティブな予想をしていることを自覚する。
これを習慣化できれば、何一つ取りかかれず「やっぱり私はダメなんだ」と自己嫌悪に陥ることは少なくなります。
「こんなことできて当然」と過小評価してしまうときにも、満足度を記録することで、自分の頑張りを認めやすくなるのでオススメ。「ちゃんと実行できた自分、エライぞ!」と。
「ネガティブな考えをマイルドにするダブルカラム法」でも、先延ばしの対処法やおっくうな仕事に取りかかるための動機づけをご紹介していますので、参考にしてみてください。
【こちらもあわせてどうぞ】
<参考書籍>
ナミさん初めまして。
以前、imaikuさんのブログで紹介されて以来、こっそりと拝読していました。
突然のコメント失礼します。
まだまだ全部の記事は読めていないのですが、今回のものは私も医師に勧められたことがあるのでそれ知ってるー!と思いながら読みました。
そして最後のリンクにあった『何もできない自分に失望したときの7つの対処法』の【長い目でみる】という項目で思わず吹いてしまいました。
確かに100年後に私のことを知っている人はいないでしょうね。人類の歴史からすれば鼻くそですね。それを見て、ちょっと気持ちが軽くなりました。
できることのハードルを下げて、それでも前より進歩したじゃん!と最近やっと思えるようになりました。
医師の診断はうつ病ではないのですが、抑うつ症状があったのでうつ病経験者の方の言葉はとても参考になりますし、心強いです。
また、遊びにきますね。