「優先順位をつけましょう」
そんなアドバイスをもらって、「それができたら苦労しないよ~」と言いたくなったことはありませんか?
実際にやろうと思っても、何をどうすればいいのかわからない。すべて重要に思えて迷ってしまうこともありますよね。
そこで、今回は優先順位のつけ方、最低ラインの見極め方について考えます。
前回紹介した「完璧主義をやめるための心得」の続きです。
・日常生活で使える方法
・ちょっと複雑な仕事を割り振るときに役立つ方法
の二段構えになっています。
ドタバタしている人(私)がスマートな人生にシフトすることは困難にも思えますが、PDCAを上手に回せば、決して不可能ではないと思います(と信じたい!)。
優先順位のつけ方①(手抜き計画の作成)
まずは基本的なやり方から。
優先順位のつけ方①
- やることをすべて書き出す
- 持ち時間を確認
- 最低ラインをチェック
- 間引く(ところどころ省略)
要するに「手抜き計画書」の作成です。
全部きちんとできるなら、それにこしたことはない。でも時間は有限。すべてはできません。
だから、何を捨てるか決める。全体を把握して、なくても死なない部分をショートカットしていきます。
具体例を挙げて考えてみましょう。
例:家事(単身者の場合)
1.やることを書き出す
・食事(買い出し、調理、片付け)
・洗濯(洗濯機を回す、干す、取り込んでたたむ)
・掃除(部屋、トイレ、風呂)
・ゴミ出し
2.持ち時間を確認
時間はあるけど、エネルギー切れで全体的にムリ。10分くらいなら頑張れるかなぁ……(持ち時間10分)
3.最低ラインをチェック
掃除はやらなくても死なない。
洗濯も回数を減らせそう。
ゴミ出ししなくても死なないけど、臭いのはやだ。
食べないと死んじゃう。
4.間引く(ところどころ省略)
掃除:なし
洗濯:洗濯機を回す回数を減らす(7日間分の衣類を用意して、週に1回まとめて洗う)
食事:
・献立(考えるのが面倒):毎日同じものを食べる
・調理:総菜を買う
・洗い物:皿は捨てる(使い捨ての皿を買う)or 食洗機を買う
・買い出し:ネットスーパーですませる
・栄養バランス(野菜不足):野菜をまとめ買い、すべてカットしてカンタン酢につけておく、青汁を飲む、サプリで補給
あるいは、食事宅配ですべて解決
ゴミ出し:ゴミだけは溜めない。頑張る。
結果:サボりまくれば、ゴミ出しだけ(お金がないと難しいところが多いけど)
優先順位のつけ方②(ちょっとごちゃついてるとき用)
「全部大事だよ~捨てるものなんてないよ~」というときは、次のやり方を使います。
優先順位のつけ方②
- やることをすべて書き出す
- 3段階で評価する「インパクト(効果)」「時間」「気軽さ」
- 優先度を評価する
- インパクトが大きいものから選ぶ
- 気軽にできるものも優先する
自分がやること(やらなければいけないこと、できたらやりたいことetc.)はどれだけあるのか、全体像を把握するだけでも違います。冷静さを取り戻せるんですよね。
書き出してみると、「あれ? これだけ?」ってことも結構あります。
その場合、「あぁ~あれもやらなきゃこれもやらなきゃもうダメだ~」とパニくるを防げるので、心が大分ラクです。
「インパクト(効果)」「時間」「気軽さ」の3段階評価は、「目標・計画を上手に立てるコツ」で紹介したやり方を参考にしています。
「緊急」より「重要」を優先に
優先順位のつけ方として、よくこんな図が登場します。
重要かつ緊急の事柄からやっていきましょう、というやつですね。
急ぎで重要なものを優先に取り組むのは当たり前というか、自然に考えてわかりますよね。
問題は「緊急度【高】」に当てはまるもの。
「重要じゃないけど急ぐこと」は、やらない方向で考えるのがいいんじゃないかと思います。じゃあどうするのかと言うと、誰かに頼む。特に自分が苦手なこと。無理に自分でやるより、上手にできる人にお願いした方が早いし、よい結果を得られます。
もちろん人に頼めることばかりではないんですけどね。とりあえず最初に「誰かに頼めないかな?」と考えてみるのは有効だと思います。
そして、どうしても自分でやらないといけないときは、
- 最優先でやるけど、時間を決めてパパッと
- 3時間以上かかるものは要相談。日にちをもらう(3時間ってのは私の中での適当な基準です)
あるいは、お仕事を両手いっぱいに抱えてしまいがちな人はこんなふうに考えるのはどうでしょうか。
「つーか、緊急なことって命にかかわることくらいでは? 誰かが倒れたとか、死にそうとか。あとは、ゲロ吐いたとか、うんこ漏らしたとかさ」
こう考えるとちょっと落ち着きませんか? 今やらなきゃって思ってること、これよりは余裕あるかなって気がしてきませんか?
とりあえず、絶対にやらないと困るものから順番に、一つずつ片付けていきませんか?
みたいな感じで。
なくても困らない部分は徹底的にショートカットする
例えば、私は記録ノートをキレイに書きたい症候群なのですが、メモや記録はキレイに書くことが目的ではありません。
わかればいい。
日付と内容さえわかればOK!
もちろん趣味で楽しんでやるならいくらでも凝っていいし、満足いくまで時間をかければいいんです。むしろその場合はキレイに書くこと自体が目的。そこはショートカットできません。
要するに、何が一番大事なのか見極めましょう! ということですね。
自分は何のためにこれをやるのか?
捨てたら生きていけないものはどれか?
そうやって自問していくと、膨大な「やること」を絞り込んでいけると思います。
というわけで、まずはノートを雑に書くことに慣れる。ここから始めることにしました。わりと効果が出ています。
まとめ
優先順位のつけ方
- やることをすべて書き出す
- 持ち時間を確認
- 最低ラインをチェック
- 間引く(ところどころ省略)
「完璧主義をやめるための心得」でも書きましたが、なくても困らない部分を徹底的にショートカットする。これが重要です。
「だらだらやって休みなし」より、「ズババババーッとやってのんびり休む」。
この方がストレスも溜まりにくくて、いい感じ。ちゃんと休みを取ることも優先事項です。
【関連】頑張りたい人ほど休むべし!戦略的休息 3つのテクニック
全部やろうとせず、ほどほどのところで妥協することも覚えないといけませんね。
と、いつも自分に言い聞かせていますが、なかなか言うことを聞いてくれません。
ま、できることからぼちぼちとやっていきましょう。