とりあえず休もう ― 病気になったとき、社会復帰を考えるときに忘れてはいけないこと

空を泳ぐ

自分を認めるのって本当に難しいなぁ~と思っていたとき目にしたこんなニュース。

イアン・ソープ氏、うつ病とアルコール依存症で入院 豪報道 | AFPBB News

五輪の競泳で通算5個の金メダルを獲得したオーストラリアのイアン・ソープ(Ian Thorpe)氏が、シドニー(Sydney)の病院でうつ病とアルコール依存症の治療を受けていることが明らかとなった。

超有名アスリート、イアン・ソープ。

ウィキペディアによると、

イアン・ジェイムズ・ソープ(1982年10月13日 – )は、オーストラリア・ニューサウスウェールズ州・シドニー生まれの男性競泳選手。

魚雷を意味するtorpedoをもじったThorpedo(ソーピード)の愛称を持つ。オリンピックで5つの金メダルを獲得し、メダル受賞数はオーストラリア人選手として最多である。

確か私が高校生のとき、英語のテキストでもイアン・ソープ選手の活躍ぶりを学びました。

数多くの大会でメダルを取りまくって、世界記録も塗り替えまくって、「とにかくスゴイ選手」と私の頭にはインプットされてます。

そんな褒めるところだらけの彼がうつ病? アルコール依存?

輝かしい功績と、その裏にある闇……。

病気になること自体に驚くというよりは、世界が認めるスターでも自分を肯定することは難しいんだなぁ、と感じさせられました。

もちろんこれは私の憶測で、このニュースだけでは何も語ることができないのですが。

 

「人間関係や社会生活は水泳のようなもの」

さて、“イアン・ソープといえば水泳”というマジカルバナナ的発想から思い出すのがこちら。

生き方を決めるのは誰か | とりあえず俺と踊ろう

社会復帰を考える際、誰もがぶつかる壁。

「自分の選択は正しいのだろうか」
「また同じ失敗を繰り返すのではないか」

これらの不安に対する精神科医としての答えが示されています。

人間関係や社会生活というのは水泳のようなもので、痛い目にあうというのは「溺れる」ということである。溺れた人は陸に上がって休まないといけないし、その人たちが海や川を怖がるようになるのは当然のことだ。しかし、怖いからといって水の中に入らなければ、いつまで経っても泳げるようにはならない。ただし、人の生き方にはいろいろあって、海や川から遠ざかって暮らすという人生だってある。思い切って水の中に入ってみるか、それとも水には近寄らないでやっていくか、その生き方を決められるのは、あなた自身しかいない。

そう、私も溺れました。泳ぎには自信があったのに。

溺れたときの苦しさはもう味わいたくない。あんな痛い目はごめんだ。

そうして、病気をきっかけに泳ぐことをやめて、海や川の見えない山奥に引きこもった私。

それでも、「泳ぐのが好き」「もっとたくさん泳ぎまくりたい」という気持ちが常に自分の中にあって。

恐怖を感じながらも、泳がない人生なんて考えられませんでした。泳げるのに泳がない自分は甘えている、困難から逃げている自分はダメな人間、そんなふうにしか思えなかった。

でも、少しずつ変化があらわれました。

「遠泳は疲れちゃうからやめておこう」
「気が向いたら海を見に行ってみようかな」
「幼児用プールでぱしゃぱしゃするのなら楽しめそうかも」

こう考えられるようになったのは、まだまだ最近のことですけどね。

もちろん、私が環境に恵まれていて、泳がない選択が可能だったからこそだということは大いにあります。そのことについては、ただただ感謝するばかり。

実際に、私と同じような病気を抱えながら、生活のために泳ぎ続けるしかない状況で闘っている人もいます。泳げるような状態ではないのに。

そういった方の存在を知ると、何とも言いようがなく、申し訳ない気持ちになります。「休めばいいんだよ」と声をかけるのも無責任な気がして。

でも、やっぱり「溺れた人は陸に上がって休まないといけない」。

そのための社会環境を整える必要があるんだろうな~と漠然と考えています。

 

自宅療養中でもできる社会貢献のお手伝い

「心の病気に苦しんでいる人の役に立てたら……」

そう思いながらも、今の私には何もできませんし、また変な頑張り方をしてもいけない。ですので、第一歩として、社会貢献団体への応援クリックをしています。

gooddo(グッドゥ)

やり方は簡単。応援したい団体ページで「いいね!」「応援する」ボタンをクリックするだけです。その応援ポイントに応じてそれぞれの団体に支援金が届けられるという仕組み、だそう。

以前、『NPO法人 Light Ring.』についてご紹介した記事を、代表の石井綾華さんがツイートしてくださったことが嬉し過ぎて、せっせとクリックしています。

うつ病患者の味方・NPO法人Light Ring.石井綾華代表に学ぶ健康維持活動

こんなふうにつながれるインターネット。ほんとにすごいですねぇ。

 

最後に

えー、言いたいことを勢いでダーっと並べてしまったので、何とまとめればいいかわかりませんが……。

つまりは単純に「溺れたら休もう」ってことでしょうか。

あと、「ものは考えよう」。だから、今の自分の良いところを見つけて認めてあげよう!

……雑ですね。非常にありきたりな、上澄みすくっただけの結論。

まぁ、それもまたよし、ということで。

そんな「いい加減」な自分を褒めることに致しましょう。

よしよし、エライエライ、よくやった。

はい、次はあなたの番ですよ~。

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