ナミうつブログ

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【うつ病予防のポイント】あなたが注意すべきこととは?

 

電球をえいえいっ

「無理しない」「自分のペースで」と言われて、「む~ん」と微妙な気持ちになることはありませんか?

うつ症状が重いときには、どうやったって頑張りようがないので、「無理しなくていいからね」「うん、ありがとう」となります。

でも、「ちょっとは頑張れるかも」「もっと頑張りたい!」と思えてきた頃に「無理しないで」と言われて、戸惑ってしまうこともありますよね。

焦りや不安やもどかしさで、モヤモヤ悶々……。

この感じをうまく扱うためには、どうしたらいいのでしょうか?

参考になるポイントが『うつ病の真実』という本の中にありました。精神科医の野村総一郎氏が示す、うつ病予防のポイントです。

うつ病予防のポイントは「やり過ぎ注意」

うつ病予防のために大切なのは「活動期を過剰にしないこと」だといいます。

これは、どのようなタイプのうつ病にも「必ず過剰活動期が存在する」という仮説によるもの。

具体的に挙げられているのは、単極性うつ病、双極性障害(躁うつ病)、非定型うつ病です。

……と、漢字が並ぶと疲れますね。「過剰活動期」という言葉、ちょっとゴツいので、わかりやすく「元気モリモリ期」に言い換えてみましょう(微妙にニュアンスが違いますが、何となくの雰囲気でお願いします)。

「どのようなタイプのうつ病にも、必ず元気モリモリ期が存在する」

そうすると、うつ病に元気モリモリ期があるって「?」と思いませんか?

双極性障害(躁うつ病)に元気モリモリ期があるのはわかりますよね。躁状態というのはまさに過剰活動です。元気モリモリというか、エネルギッシュな感じ。

一方の単極性うつ病は、ひたすら元気がないように見えます。

しかし、その前後には「こだわり」や「執着性」という形の強いエネルギーが生じています。そうした頑張りすぎ(過活動)の反動で、疲れて、うつになってしまうのだと。

この「こだわり」や「執着性」、他のページを見てみると、こんな表現がされています

「秩序を重んじる」
「生真面目な良い人」

「誰に命令されたのでもない、自分の中での秩序」
「しつこく」
「自分のペースにこだわる」
「頭が硬い」
「融通が利かない」

こう言われると、何となく心当たりが見つかるのではないでしょうか?

こうした態度に、はじけるような動きはありません。が、心身のどこかしらを持続的に稼働させていないと、この状態を保つのは難しそうですよね。

元気モリモリには見えなくても、全エネルギーを出し切って頑張っている状態。うつ病の人は、これが通常に比べてめちゃくちゃ強くなっています。

だから、自分の「こだわり」にエネルギーを使いすぎないようにしましょうね頑張りすぎないことが予防のポイントですよ、というわけです。

うつ病タイプ別・注意すべきポイント

これらのことを踏まえた上で、注意すべきポイントがタイプ別に示されています。(p.281)

<サブタイプ別課題の例>
単極性:こだわりすぎに注意
双極性:調子にのりすぎない
非定型:対人距離の取り方

この3つは例として挙げられているものですが、納得感がありますよね。「無理しない」とはよく言われることですが、出力の仕方にはそれぞれ違いがあります。

「こだわりすぎ」は、内側にグググーっと力がかかって圧縮・圧迫されるような感じ。

「調子にのる」は、外側にパーッと放出する感じがします。

「対人距離の取り方」は、具体的にどういうことでしょうか。

非定型うつ病は、ちょっとしたことで傷ついて落ち込んでしまう「拒絶過敏性」が特徴だと言われます。

これが対人関係の問題なのだとしたら?

常に不安でいっぱいだから危険センサービンビン、心のモーターフル回転みたいな感じでしょうか? 持続する感じは「こだわり」とちょっと似ているところがあるのかも。

……というのは私の中のイメージなので、もっとちゃんとした解釈があるのだと思いますが、どのタイプであれ、自分の傾向に合わせたコントロール方法を模索することは大事ですよね。

ちなみに海外の調査(Benazzi F, 2005)によると、大うつ病と診断された人の約3割(27.7%)、双極Ⅱ型障害と診断された人の半数以上(53.7%)が非定型うつ病だったというデータがあるそうです。(山本晴義『図解やさしくわかるうつ病からの職場復帰』p.30)

10年以上前のデータですが、それぞれの疾患の境界線がいかに曖昧でわかりにくいかということですね。

あなたに合った休息とは?

『うつ病の真実』の「うつ病」は、本来「気分障害」とすべきもの。本文でそう示されています。

単極性うつ病、双極Ⅰ型障害、双極Ⅱ型障害、非定型うつ病など、大まかな分類は示されていても、厳密に区分けすることが難しい部分もあるのですね。

虹(スペクトラム)のようなグラデーションになっているという考え方もあり、わかりやすく「うつ病の人は○○」「躁うつ病の人は◇◇」と言えるものでもありません。

それでも、示された分類を参考にしながら、自身の行動をふり返ることで、癖のようなものを見つけることはできます。

たとえば、一つのことをガーッと頑張りすぎてしまう人は、エネルギーがからっぽになりやすいので、ゆっくり休んで充電することが大事。

とどまって動かない状態が苦しく感じる人は、風穴を開けて、溜まったものを流してあげることが大事。つまり、それは気分転換になるような活動。

精神科医の内海健氏は、この状態を水路に例えて、こんなふうに書いています。

「うつ」というのは単にエネルギーが枯渇しているばかりではない。むしろ堰き止められ、「鬱滞」しているのである。適切な水路を設けることは、有用であるし、休息の一環として役立つ。

(『双極Ⅱ型障害という病-改訂版うつ病新時代-』p.102)

「これさえやれば治る」というわかりやすい正解はないけれど、「人それぞれ違う」と知ることで見えてくる答えもあるように思います。

「ベッドに横になっている=休息とは限らないんだ」
「予防のために注意すべきポイントも人によって違うんだ」

これを踏まえて考えれば、人と比べて落ち込んだり、自分を責めて苦しむことも防げるかもしれませんね。

最後に:予防のポイントは「やり過ぎ注意」

すべてのうつ病患者さんが注意すべき予防のポイントは、過剰活動を抑えること。

タイプ別の課題も紹介しましたが、いまいちピンとこない部分もあるかもしれません。

ただ、「無理しない」「自分のペースで」の意味を少しは掘り下げることができたんじゃないかなと思います。

自分が力みがちな部分を知ること。
「too mach」に注意すること。

当事者がやるべき4つのメニュー」とあわせて、自分に合ったやり方を模索していきたいですね。

 

<参考書籍>
内海健 (2013)『双極Ⅱ型障害という病 改訂版うつ病新時代』勉誠出版
野村総一郎 (2008) 『うつ病の真実』 日本評論社
山本晴義 (2015)『図解やさしくわかるうつ病からの職場復帰』ナツメ社 pp.28-33

<本日の一冊>

【こちらもあわせてどうぞ】
『うつ病の真実』野村総一郎 ― 臨床医が書いたうつ病の概念史

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