月曜日ってしんどいですよね。
月、火・水・木・金……あぁ、まだ4日も学校に行かなくちゃいけないのか、はぁ~。
週末までの時間が途方もなく長く感じられます。
楽しい時間はあっという間に過ぎてしまうのに不思議ですよね。
今日は、そんな時間のお話です。
前回の投稿「ストレスは避けるのではなく薄めよう」にも通じる話題です。
「最近、特にしんどいわー」と感じている方へのメッセージつきです。
ストレスが大きいほど時間は長く感じる
恋人と過ごす時間があっという間に過ぎ去ります。
一方、上司にガミガミ叱られるときの時間はめっっっちゃ長い。
この感覚の違いは、実験によっても裏づけられています。
行われた実験は、青い光と赤い光を同じ時間流し、どちらが長く感じられたか被験者に答えてもらうというもの。
結果は、青い光より赤い光の方が、時間を長く感じ、より強い脳反応が見られました。
つまり、ストレスが大きいほど、時間が長く感じられるというデータが得られたわけです。
時間が長く感じるのは、脳がめっちゃ頑張ってるから
では、なぜストレスが大きいと、時間が長く感じられるのでしょうか?
先ほど挙げた例をもう一度。
- 恋人と過ごす時間はあっという間に過ぎ去る
- 上司にガミガミ叱られるときの時間はめっちゃ長い
上司に叱られるのは物凄いストレスです。
もしあなただったらどう反応しますか?
「うるせーバカ」と心の中で罵りますか?
それとも「自分はなんてダメなんだ」とシュンとしますか?
反応は人それぞれだと思いますが、心がピクリとも動かないことはありませんよね。
『ストレスのはなし』で著者はこんなふうに書いています。
危機的あるいは苦悩を伴う状況では、脳が活発に反応し回避行動を促しているのではないでしょうか。(p.108)
ありのままの自分でいては身がもたないため、上司の叱咤という強い刺激に対応できるよう心身を変化させている。そう考えられそうです。
あなたに最適なプランをお届けします by 脳
不安、恐怖、戸惑い、困惑、苦痛、混乱など、ストレスが大きい負の感情は今すぐにでも消し去ってしまいたいものですが、脳にとっては重要な判断材料となっているのかもしれません。
私「なんでこんなつらい思いしなきゃいけないの?」
脳「負の感情があるからこそ、困難を乗り越えるために最適な答えは何か、導き出せるんですよ」
といった具合に。
『ストレスのはなし』ではこれらの時間感覚について、「生きていくために必要な本能的防御反応とも捉えることができる」と書かれています。
時間の長さは、主観的な感覚で、感情を伴います。
そんな固定されないものだからこそ、自分という個体にフィットして、「今こんな状態ですよー」「ちょっとヤバいから待避した方がいいですよー」と教えてくれるのかもしれません。
オーダーメイドの答えだと思うと、ストレス反応にもちょっと興味を持てそうです。
「最近しんどいわー」と感じているあなたへ
- 流れている時間が普段より長く感じたとき
- これから先の1週間が遠く感じられたとき
あなたの脳は、体を労るように信号を出しているのかもしれません。
もし心当たりのある人は、今の生活を見直してみてください。
「がんばらなきゃ!」と思っているときほど、力をゆるめて、緊張をほぐすことが必要です。
「それができたら苦労しないわよ!」という方に向けては、「ですよねぇ~」と同意する他ありません。
<参考書籍>
福間詳 (2017)『ストレスのはなし – メカニズムと対処法』中央公論新社