自信喪失中の私を励ましてくれたのはストレングスファインダーでした

リンゴを差し出す女の子

いつも自分に「ダメだダメだ」と言っていませんか?

「自分にできることなんてないし、才能だって一つもない」

もしあなたがそう思っているなら、私はあなたの仲間です。

私もいつもそうやって自分にダメ出ししていました。

さらに、仕事も勉強も日々の生活のアレコレも、できないのは努力が足りないからだと思っていました。

でも、誰にでも得意不得意があって、うまくいかないのは努力不足とは限らないと知ってから、気持ちがラクになりました。

そのことを教えてくれたのが「ストレングスファインダー」というアセスメントツールです。

ストレングスファインダーとは

ストレングスファインダーは、自分の考え方のクセ、行動パターンがわかる診断テストです。全34種ある才能・資質の中から、上位5つがわかります。

「弱点を改善するよりも自分の得意なところを伸ばしていこう!」

そんな考え方のもとで、自分に合った仕事、生き方を見つけるヒントを示してくれます。

診断結果を活かすために押さえておきたいポイントは次の3つ。

1.「強み」とは意識しなくても使えるもの

強みは、まるで呼吸するかのように発揮できる能力です。

ストレングスファインダーで示される上位の資質は、自分の「得意」。

生まれ持った才能を磨くことで、それを「強み」とすることができます。

2.自分の「弱み」は努力しても克服できない

「努力すれば、何でもできるようになるんじゃないか」

そう思うことはありませんか?

でも、それは幻想です。

ストレングスファインダーで示される資質を上位・中位・下位に分けて例えるなら、

上位:視力2.0
中位:メガネをかければ1.0
下位:子供サイズのメガネを大人が使おうとする(使えない)

こんなイメージです。

犬は空を飛べないし、魚は陸上で生活できません。

弱点を克服することは超ムズカシイ。

だから、割り切りとあきらめが必要。

下位の資質を捨てる代わりに、上位の資質に特化する。そうすることで、成長スピードをUPさせることができます。

3.ただし、強みは無敵ではない

自分の考え方のクセ、行動パターンは、うまく使うと「強み」になります。

でも、TPOや使い方を間違えると「弱み」になってしまうこともあります。

長所と短所は表裏一体。「強み」という武器も無敵ではないのですね。

いつ、どんなときに、自分の能力が最大限に発揮できるのか知っておくことも重要です。

自分の能力を強化する方法

生まれ持った才能を磨いて「強み」にするために、ストレングスファインダーでは、次の公式が示されています。

才能×投資=強み

才能(思考・感情・行動パターン)
投資(練習やスキル開発、知識を身に付けるためにかける時間)
強み(コンスタントに成果を生み出す能力)

知識を学び、技術を身につけるための訓練(投資)は、質と量を充実させることが大切です。

さらにこれとあわせて、弱点を知り、困難を回避すること。

苦手な作業は、得意な人に任せること。

これが効率をアップする最善の手です。

診断で得られた3つの大切なもの

それではここで、ストレングスファインダーの感想を書きます。

実際に診断を受けてみてよかったなと思えたところは次の3つです。

素敵な気持ち1. 認めてもらえた気がして嬉しかった

自分ではなかなか認められなくても、第三者から伝えられることで受け入れやすくなります。

診断結果を見て、「自分にもちゃんといいところはあるんだ」と思えたことは、私にとって重要なことでした。

今まで「これってダメなことなんじゃないか」と思っていたことが「強みである」と示される、その発見は嬉しくもあり、小さな驚きでもありました。

素敵な気持ち2. 「できなくていい」とわかって気持ちがラクになった

自分にとって当たり前すぎる行動が、実は簡単ではないと教えられたことも大きな発見でした。

私は今まで「できないこと」ばかりに目を向けて、「なんであの人はできるんだろう」「みんなが普通にやっていることさえできないなんて」と落ち込んでいました。

でも、それは自分が苦手とする行動だっただけ。

反対に、他の人はうまくできずに苦労していることでも、自分は難なくできていることもある。

多分、呼吸するかのようにやっているから、気づかないだけ。

こうした発見は、小さな自信を与えてくれました。

同時に、頑張らなくてもいい部分がわかって、気持ちがラクになりました。

素敵な気持ち3. 自分自身を言語化することでスッキリ

感情に飲み込まれず、冷静に判断するためには、客観的な視点が必要です。

自分がどういう人間なのか、一歩引いて見ることで、否定的な考えからも距離を置くことができます。

自分の考えや行動を言葉で説明できるようになると、頭の中を整理しやすくなります。

ここで得られた結果は、行き詰まったときの指針となりそうです。

データの使い方

ストレングスファインダーでは、34の資質のうち上位5つがわかります(さらに課金すると、すべてのランキングがわかります)。

イメージしにくい部分もあるので、具体例として私の診断結果をもとに、もう少し詳しく紹介していきましょう。

診断結果をこんなふうに読み解いていくよ、という一つの例です。

私の資質トップ5

  1. 内省:考えることが好き
  2. 収集心:知りたがり屋のコレクター気質
  3. 学習欲:学ぶプロセスを楽しむ
  4. 個別化:人それぞれの個性に惹かれる
  5. 共感性:人の感情を自分のことのように感じる

「内省」が上位の人は、めっちゃ考えます。オートで考えちゃいます。このタイプが組織にいると、「なぜこれをやるのか?」を細部まで詰めて、モチベーションを上げる役割を果たすことができます(できるかなぁ?)。

「収集心」が上位の人は、集めた情報やデータを問題解決に役立てることができます(できるかなぁ?)。

「学習欲」が上位の人は、学ぶこと自体が好き。組織では、新たな技術や規則を取り入れ、変化を起こす人になるタイプ(なれるかなぁ?)。

「個別化」が上位の人は、一人ひとりのユニークな個性に注目します。人の良いところを観察し、引き出すことができるので、チームをうまくまとめる調整役になれます(なれるかなぁ?)。

「共感性」が上位の人は、感情センサーが鋭く、人の感情を自分のことのように感じる力の持ち主。困っている人を理解し、手助けすることができます(できるかなぁ?)。

強みをどう活かすか

以上の傾向をどのように活かすことができるのか、もう少し詳しく考えてみましょう。

質問1:自分の傾向のプラス面・マイナス面は?

内省
プラス:考えることが好き。
マイナス:ごちゃごちゃ細かいことまで言ってめんどくさい。自分の世界に入り込む。

収集心
プラス:知りたがり屋のコレクター気質。
マイナス:要点をピックアップするのが苦手。うんちくを垂れる。

学習欲
プラス:学ぶプロセスを楽しむ。
マイナス:パパッと成果を出すことが苦手。結果にコミットしない。

個別化
プラス:人それぞれの個性に惹かれる。
マイナス:一般化したり類型化するのが苦手。

共感性
プラス:人の感情を自分のことのように感じる。
マイナス:感情を排した現実的な決断を下すのが苦手。

質問2:強みの組み合わせで強みを広げられるかな?

内省×共感性
人の感情を理解しようと頭を働かせる。
+個別化で、一人ひとりの生き方に思いをはせる。

収集心×学習欲
問題解決の方法論を学び、集める。

思ったこと

こうやって見てみると、なかなか面白いですよね。私ってこういう人なんだよ~という自己紹介代わりになっているような気もします。

結果を得てまず思ったのは、上記の傾向は、ブログ運営の仕方にモロ表れているなということ。(実現できるかは置いておいて)一人ひとりの気持ちを大切にしたいし、問題解決の方法論を学び、集めたい。このブログをそんな場所にしたいという思いは強いです。

見方を変えると、これらの傾向はブログを書いていく中で高まったんじゃないかな~とも思えます。もともとの傾向もあったにせよ、行動の積み重ねで、さらに力をアップさせられたんじゃないかと。

何にしても、このブログを書くことは自分に合っているということがよくわかりました。が、それ以外では、自分をうまく運用できていないっぽい……。改善の余地ありです。

この診断テストは、会社やグループの人みんなで受けてみるのが良いんだろうなーと思います。それぞれの傾向を知ることで、お互いの得意を活かして仕事をすることができます。適材適所ですね。

ストレングスファインダーのいいところ

さらに強みを伸ばすための具体的なアイデア(資質ごとに各10個)が示されているのも嬉しいポイントです。

例えば私の場合はこんな感じ(自分メモより)。

内省
・考えたことを日誌に書き留めよう
・考える時間をスケジューリングしよう
・自分が関心を持つもの、同じ話題を語りたいと思っている人を見つけよう

収集心
・情報を保管し、簡単に探し出せる枠組みを考えよう(Dropbox、Evernote整理)
・新しい情報を取得することが任務の仕事を探そう(ジャーナリズム、調査、教職など)
・「あなたの専門分野は?」その分野について、さらに情報を集めよう

学習欲
・学習の進捗を記録しよう
・目安をつくり、達成・レベルアップしたら祝福(あるテーマに関する本を5冊読んだら etc.)
・技術的な能力が必要とされる職務を探そう(専門性を習得し、維持するプロセスを楽しめるよ)
・地域の社会人講座に参加してみよう

個別化
・人間的興味をそそる記事の執筆をしよう

共感性
・<共感性>の資質が高い友人を見つけて観察しよう

けっこう具体的ですよね。行動アイデア10個に加えて、各資質を持った人との働き方のアドバイスも示されています。

これらのヒントをきっかけに、これまでになかった発想が見つかりそうです。

ストレングスファインダーを受けるときの注意点

ストレングスファインダーを受けてみようかなと興味を持った方向けに、あらかじめ知っておきたいポイントをまとめておきます。

診断テストは有料(1,800円+税)

まず、テストは有料です。書籍『さあ、才能に目覚めよう』についているアクセスコードで受検できます。

上位5つを知るためには、書籍一冊分(1,800円+税)。34の資質のすべてのランキングを知るには、さらに89ドル(約1万円)。お高いですね。でも、1万円かけても受けてみたいと思える内容です。ので、課金する予定が私のToDoリスト(SOMEDAY)に入っています。

書籍『さあ、才能に目覚めよう』のアクセスコードが使えるのは1回だけ。中古を買うと受けられない可能性が高いです。さらに本書は、テストを受けたことを前提に書かれているので、本だけ読んでも物足りないと思います。

調子がすぐれないときに利用するのはちょっと大変

テスト内容は30~40分。直感的にパパッと答えないといけないので、うつ症状が重いときにはちょっと大変。調子が落ち着いてからが良さそうです。「これから少しずつ前に進んでいこう」と思えたときに受けてみると、よいヒントが見つかるんじゃないかなと思います。

と同時に、ちょっとしたきっかけでアクセルをガーっと踏み込みやすい人は要注意。肯定的で、エンパワメントな言葉を受け取って「頑張ろう!」と前向きになるのは素晴らしいことなのですが、一気に頑張りすぎると、あとでダウンしてしまいます。

診断結果=強みではない

ストレングスファインダーでわかるのは、「強み」ではなく、あなたの「傾向性」です。

この診断結果を知っただけで、強みを発揮できるわけではありません。

ストレングスファインダーが教えてくれること

あなたには良いところがあります。

あなただけの魅力、あなただからこそ生み出せる素敵な力。

それは、弱い部分ばかりに注目して「ダメだ」と否定していては現れないものです。

 
「あなたの課題は何ですか?」と聞かれたとき、あなたは何と答えますか?

つい「弱み」を答えてしまうのではないでしょうか。でも、課題には「良いところをさらに伸ばすこと」も含まれます。あなたの得意を育てましょう。

「弱くてダメだ」と思っていた部分は、実は強みなのかもしれません。それを理解し、育てることが不得意をカバーすることにもなります。

あなたの「強み」を生かす道は必ずある。

ストレングスファインダーは、そんな力強いメッセージを伝えてくれます。

 

<本日の一冊>
トム・ラス (2017)『さあ、才能(じぶん)に目覚めよう 新版 ストレングス・ファインダー2.0』(古屋博子 訳)日本経済新聞出版社

ストレングスファインダーに必要なアクセスコードはこちらの本についています。2001年発売の旧版『さあ、才能(じぶん)に目覚めよう―あなたの5つの強みを見出し、活かす』と迷ったのですが、私は新版を買いました。

公式サイトでアクセスコードを購入して、直接受けることもできます。

 

1 COMMENT

あたま

更新ありがとうございます。
なみさんの記事かなり前のものから読みなおしている毎日です。
やっぱり心が落ち着きます。

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