自分より優れている人を見て「自分は何てダメなんだ」と落ち込んでしまうことはありませんか?
成績優秀で運動神経も抜群なクラスメイト。
仕事をバリバリこなし、出世街道まっしぐらの同僚。
結婚、出産を経て、育児に奮闘しながらも幸せそうな友人。
片や、休んでいるばかりで、何もできない自分……。
相手の頑張りを知れば知るほど、自分の至らなさが際立って、みじめな気持ちになってしまいます。
そんなとき、どうやって落ち込んだ気持ちを立て直したらいいのでしょうか?
すごい人と比べたり、ダメな人と比べたりする心理
自分と他者を比べてしまうのは、自然な心理。
社会心理学では、社会的比較と呼ばれています。アメリカの心理学者フェスティンガーが提唱した古典的な理論です。
社会的比較には、上方比較と下方比較というものがあります。
上方比較は、自分より優れた人と自分を比べること。「自分もあんなふうになりたい」とより高い目標を達成するためのモチベーションを与えてくれます。
一方の下方比較は、自分より劣っている人と自分を比べること。自分より好ましくない立場にいる他者と比較することで、「自分はダメじゃない」という安心感を得ることができます。
これらの比較を使って、私たちは自分の立ち位置を評価しています。
状況に応じた比較をうまく使い分けることで、自尊心を保ち、努力していくことができるのですね。
「自分はダメだ」と感じるのはなぜ?
程度の差こそあれ、他者と自分を比べることは共通の心理として示されているわけですが、この比較が偏っていると、心を良い状態に保つことができません。
例えば、すごい人を見て「自分はダメだ」と落ち込んでしまう人。
本来、前向きな気持ちを高めてくれるはずの上方比較が、マイナスに働いています。自分に厳しく、自己批判してばかりの人は、心当たりがあるのではないでしょうか?
自分の劣っているところに注目して、自分を責めてばかりいると、自信を失ってしまうし、頑張ろうという気持ちさえも萎えてしまいますよね。
反対に、自分より下の人とばかり比較している人は、現状に満足してしまうため、向上心もわかず、成長する機会を逃してしまいます。
つらい気持ちを和らげる方法
他者と比較することで、自分の立ち位置を知ろうとすることは、悪いことではありません。
ただ、比較が偏りすぎると、心を良い状態に保てなくなってしまいます。
つまり、大事なのは、バランスです。
プラス、他者を基準にした評価にこだわりすぎないことも必要ですね。
他者の存在は、あくまでも参考程度に。
「自分は何てダメなんだ」と思うことが多い人や、人と比べて落ち込みがちな人は、「上方比較をしていないかな?」と問いかけてみることで、つらい気持ちや落ち込みが和らぐかもしれません。
最後に
落ち込んで鬱々しがちなときは、「上方比較ばかりしていないかな?」と自分に問う。
この他に、自分より良くない状況にいる人と比べて、自分のよい部分を探すのも一つです。
できれば、上・下だけでなく、もっと立体的に奥行きのある見方ができるといいのかなと思います。上下、左右、内外……と比べようとするとよくわからないし、前提条件や環境を考慮すれば「単純に比べることなんかできないや」とネガティブ思考もストップします。
それでも止まないネガティブ思考は、まあまあ悪い状態だと思われるので、強制終了して、さっさと寝るのが得策です。
まぁそうはいっても、自分を責める癖がついている人は、自分がいかに至らない人間か証明する事実を探すのが上手だと思うので、他者に目を向けるのを控えるのが良いんじゃないかなと思います。
特に心が弱っているときは要注意ですね。
【こちらもあわせてどうぞ】
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・何もできない自分に失望したときの7つの対処法
よくこちらのブログに助けていただいています。
私は、26歳の女です。
気分障害と診断され1年になります。
去年は自宅で療養し、今年は今月からパートを始めました。
だけど、「覚えも悪い、遅い、すぐに忘れる」などなどほんとにダメで、まさにこの記事に書いてある通り、上方比較をして落ち込んでいます。
私以外の人は普通で、私は普通以下の使えないやつって感じです。
カウンセリングに通っていたり、このブログのおかげで、なんとか以前より自分を責めずに持ちこたえている気もします。
ありがとうございます。
でも注意や指示を受けるたびにひどく傷ついたり、おまえは邪魔!と言われた気になったり(被害妄想です)、そのため萎縮してしまい、憂うつになったり。まだまだ課題は多いです。
こんにちは現在適応障害→軽度うつにて時短勤務しています。転職の失敗によりすべてが行き詰まった感じですね。以前の職場でも二回ほど休職したりし一時はよくなったのですが。年齢的にも再就職はかなり厳しい年齢ですが。ときどきブログ拝見しながらなんとか踏ん張ってます。お体御自愛くださいませ。