苦痛を和らげ、穏やかな心を育てるプログラム「幸せになる15ヶ条」

水面に浮かぶ花

「いつも満たされない」
「私は不幸せだと思う」

そんな人を幸せに導くプログラムがあります。

『ワークショップ 人間関係の心理学』(pp.208-209)で紹介されていた「幸せになる14ヶ条」。フォーダイスの「幸せに生活するための14ヶ条のプログラム」と、ガードナーの記述をもとにしたコラムです。

14ヶ条といってもまあまあ長文で、すべて紹介するのはちょっと大変なので、ざっくりまとめてみました。

さらに、私が考える大切なことを1つプラスして、15ヶ条としました。

さっそく、1つずつ見ていきましょう。

幸せになる15ヶ条

1. 自分が楽しめる活動に参加しよう

絵描きの白くま

2. 大切な人と過ごす時間を持とう

3. 自分にとって価値ある仕事に取り組もう

魚をゲットする白くま

4. 行動目標を整理しよう

宿題終わらない白くま

5. 心配をやめよう

わたがしと白くま

6. 期待や野望を低くしよう

サーファーを夢見る白くま

7. 物事のよい面を見よう

雨に悲しむ白くま、虹に浮かれる白くま

8. 「いま、ここ」に集中しよう

耳かき中の白くま

9. 健全な人格をつくりあげよう

水兵セーラー姿の白くま

10. 人の輪の中で笑おう

家族に囲まれて手をふる白くま

11. “自分自身”であろう

虫取り網片手に哲学する白くま

12. 手におえない問題を抱えたときは、助けを求めよう

大量の風船を持った白くま

13. 親密で愛情のある関係を育てよう

ラブラブな白くま

14. 幸せであろうとすることを優先しよう

ハートを抱える白くま

15. 他者が語る「幸せの条件」を吟味しよう

「休憩中ですが何か御用ですか」な白くま

苦しみを和らげる特に大事な3条件

以上が、勝手に改変した「幸せになる15ヶ条」です。

私が特に大事だと思う条件は3つ。

1. 自分が楽しめる活動に参加しよう
8. 「いま、ここ」に集中しよう
12. 手におえない問題を抱えたときは、助けを求めよう

この3つは、14ヶ条の中でも特にわかりやすくて、実践的なアドバイスです。

そして、どんな状況に置かれた人にとっても、おすすめできることなんじゃないかなと思います。

1つ目の「自分が楽しめる活動に参加しよう」は、「遊ぼう」と言い換えてもいいですね。どんなものにも「あそび」が必要です。機械の連結部分のゆとりのように。

幸せになれるかどうかはわかりませんが、苦しさはきっと和らぐはずです。

幸せの条件?そんなもん規定できんわ

最後に私が付け加えた条件についても少し説明しておきます。

15. 他者が語る「幸せになる条件」を吟味しよう

おそらく、「幸せになる14ヶ条」を書いたフォーダイスさんも、ガードナーさんも、本書の著者も「これが絶対に正しい」と考えているわけではないと思います。あくまでもこれは心理学的なアプローチで導き出した答え。主観的幸福感(その人がどれくらい幸せだと感じているか)に注目して、原因と結果をモデル化したものに過ぎません。

ただ、それを踏まえた上でも「なんか納得できん」と感じる人もいるのではないでしょうか。

「は?」
「なぜ?」
「それはお前の価値観だろ」
「あなたに指図されたくない」

……みたいな。どうですか、思いませんか、私は思いました。

例えば、本書で示されている14ヶ条には、「目立つ、社交的な人間になれ」「否定的な感情を捨てさろう」といった言葉があります。

う~ん、ちょっとそれは承服しかねるなぁと。

だって、別に目立つ必要はないし、否定的な感情を捨てさる必要もないですよね、うまくいなしていけばいいだけで。

それに私は、独り、部屋にこもって、笑いもせず、余計な心配をして、悲しい切ない気持ちに触れているときに、充実感を抱くことも多いんです。

14ヶ条に全然当てはまってない!

というわけで、「他者が語る『幸せになる条件』を吟味しよう」を追加しました。

まぁ、先ほども言ったように、ここで示される「幸福感」は、主観的な感じ方を調査して、そのデータをもとに答えを出したら、こんな感じになりましたよ、ってことなので、あんまりゴチャゴチャいうのもあれなんですけどね。

本文にも「幸せを人より感じにくい性格だろうがそうでなかろうが、その人の人生の真実や本質とはまったく無関係であることを付記しておきます」と書かれていますし、きちんと言葉の定義をせずに話をしてもグダグダになるだけなので、あまり深入りはせず、適当なところでとどめておきましょう。

最後に

「幸せになる条件」に疑いの目を向けているような流れになってしまいましたが、本書で示された14ヶ条が幸せに近づく道しるべとなることは間違いありません。

「幸せになりたい」

そう強く望んでいる人は、ぜひじっくり味わってみてください。

 

<参考書籍>
藤本忠明 東正訓(編) 2004 『ワークショップ 人間関係の心理学』ナカニシヤ出版 pp.201-217

アマゾンの商品ページにとっても楽しいレビューがあります。タイトルは「人生のバイブル」。この方は、この本しかレビューを書いていないようですが、何か書き込まずにはいられない理由があったのでしょうか。
 

<イラスト>
きつねさんのマフラーであたたまる白クマさん

これまでにも何度か登場していただいている白くまさん。めちゃくちゃ可愛くないですか。inumura01さんのイラストです。LINEスタンプも可愛い。

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