散髪が苦痛な理由 ― ウツな美容室難民が出した答え

切り揃えられた髪の女性

前回書いたヘアドネーションの話題に関連して、今日は美容院の話をします。

「鬱な気分のときは散髪がより苦痛だよね」という嘆きと「相性って大事だね」という気づきについてです。

「お仕事は何されてるんですかぁ~?」

美容院あるあるって面白いですよね。

「シャンプーするとき顔にかける布がズレて、手を使わずに直そうとする」

とか、

「『前髪自分で切っちゃいました~?』と聞かれて(そんなことわざわざ聞かなくてもわかるだろ)と軽く憤る」

とか。

短時間にさまざまなことが起こります。まさにネタの宝庫と言えましょう。

とはいえ、美容院は基本的に苦痛です。

シャンプーした頭にタオルが巻かれ、鏡の前に座らされ、クロスを掛けられる。

このときの無防備な姿、心許なくないですか?

周りにはキラキラおしゃれオーラ全開の美容師。店内に配置された洗練されたインテリアに、スタイリッシュな内装。シャンプーやスタイリング剤の香り。仕上げはムードを高める小粋な音楽。

もうね、ジャングルに丸裸で放り出されたような気分になっちゃうわけです。完全アウェイ、もう泣きたい。鏡の中にはみすぼらしい自分……あぁ、見たくない。あぁ、もう帰りたい……!

そんでもって、美容師さんがグイグイこちらのプロフィールを引き出そうとするタイプだと死亡ですね。

「今日はお休みですかぁ~?」
「お仕事は何されてるんですかぁ~?」
「このあとはお出かけですかぁ~?」

……。

そうなのです、うつ・無職・非リアの人間にとって、美容院へ行くことは苦痛以外の何物でもないのです(うつ・無職・非リアでなくても苦痛だけど)。

いや、美容師さんだって、そんなこと興味ないってわかってるんですよ? 「お休み」とか「お仕事」とか会話のジャブとして言ってるだけですよね。「今日はいいお天気ですね~」のノリですよね。「お休みですか~?」って朗らかに聞いている美容師さんは「こちとら無休じゃい!」って感じですよね。お客さんをリラックスさせながら施術をするって本当に大変だと思います。

だけどやっぱり不快になっちゃうことがあるんですよね。「もう二度と来ねーからな!」と憤ったり「どうせ私のことダセぇって笑ってんでしょ」と落ち込んだり……。

それで私は髪を伸ばすという大義名分を掲げ美容院拒否したのですが、男性はそういうわけにもいかないので大変ですよね。引きこもっているあいだは問題ないにしても、働くとなると、ロングヘアOKの職場は限られます。

定期的に美容院に行かざるを得ないなんて……。

きっと散髪の苦悩をより深く味わっていることでしょう(それほどでもないのかな?)。

OK美容院とNG美容院の違いとは?

これまで私はこういった苦悩を味わうことなく過ごしてきました。とっても素敵な美容師さんに長年担当してもらっていたからです(この方に出会うまでは苦悩ありありでした)。

が、その美容師さんが産休に入り、しばらく職を離れることに。

私は再び美容室難民となりました。

で、それが病気になってからだったんですよね。だから、初対面の美容師さんのちょっとした振る舞いに大ダメージを受けてしまって大変でした。初めてのお店で緊張する上に、何気ない言葉に敏感に反応して、帰宅後に落ち込むという負のアレです。もう本当に美容院が嫌で嫌で。

それでも、モサモサ頭を放置するわけにもいかなくて、適当な美容院に行ってみるものの、なんかしっくりこない。

もはや今まで担当してもらっていた美容師さんと出会えたことが奇跡だと思いましたよね。本当に素晴らしい人でした。

で、先日足を運んだ美容院。前回お話ししたお店です。

なんと、いつものひどい苦痛がありませんでした。

美容師さんはみな気さく。作り物ではない(ように見える)自然な対応で、ほどよい距離感。段取りもスムーズ。センスもグッド。大変気持ちよくカットしてもらえました。

やってることは、他の美容院と同じです。

何、この違いは!?

こちらのコンディションの良し悪しが影響していたことは間違いないでしょう。でも、それだけじゃない。

私が好感を持った美容師さんは配慮の行き届いた対応をしてくれたとも言えますが、別に他の美容師さんだってプロとして丁寧なサービスをしてくれています。

ということは、これはきっと相性です。合う合わないは絶対ありますよね。

病院選びと一緒だなと思いました。腕が良いことはもちろん大事ですが、相性もないがしろにできません。

治療(あるいは施術)さえしてくれればOKと割り切ることもできますが、話をして気持ちが落ちてしまうのは精神衛生上よろしくないですよね。

精神科医の先生にしても美容師さんにしても、相性は大事。

何だかよくわからないけどモヤモヤするときは、相性が良くないんだなーとこれまでのことを振り返って思います。

私が苦手な美容師さんのタイプ

相性相性しつこい感じになっちゃいましたけど、相性という言葉で片づけてしまうのは雑なので、もう少し。

私が「ムッ」となる美容師さんの共通点って何かな? と考えてみたら、いくつかポイントがありました。

・人を見下してる感がチラ見え
・言動が鼻につく
・薄っぺらい
・やっつけ仕事(丁寧にやってくれてる風だけど実は適当でしょ?感)

散々な言いようですが、こういう人いません? こちらのコンプレックスが発動していることを考慮しても、それどうなの?って人いますよね? いや、もちろん多くの美容師さんはプライドを持って仕事をしているだろうし、お客さんの笑顔のために頑張ってると思うんです。けど実際ね、こういう人がいたんですよ。

薄っぺらいの一例として印象的だったのは、受け答えの大方を「まじっすかwww」「やばいっすねwww」でまかなっている人。

マジでその美容師さんずっと草生やしてる感じなんすよwwwwwwwww ボキャブラリーやべぇwwwwwwwww マジぱねぇwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww

異文化交流できて楽しかったです。

……相性というより、やっぱりNG美容師はそれなりの配慮が足りないだけなのかもしれませぬ。

最後に

こんなに長々書くつもりではなかったのですが、タイプし始めたら止まらなくなりました。

散髪が苦痛な人はこういった点を把握しておくと、切り捨て御免!で気持ちをうまく処理できそうですね(強引なまとめ)。

本日は私の個人的な雑談にお付き合いいただき、誠にありがとうございました。

 
P.S. 「美容院」と「美容室」をどう使い分けたらいいのかわからず、最後まで迷いを払拭することができませんでした。こういうちょっとしたことで、すごい悩んじゃうから困ります。

1 COMMENT

八生

はじめまして、八生と申します。
いつもナミさんのブログで大変励まされております。ありがとうございます。

お気持ちとてもよくわかります。美容師さんとの相性(ナミさんの仰る通り、それ以前の問題の方もいますが)は大切ですよね。思わず画面の前でめちゃくちゃに頷いてしまいました。
素敵な美容室をみつけられたとのことで、うらやましく思います。
私も、自分に合う美容室ないしは美容師さんと出会えるように、希望を捨てずに探し続けたいなと感じました!

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