急に思い出してクッキークリッカーをやりたくなるときがあります。
クッキークリッカーとは、フランスのプログラマOrteilさんが作ったブラウザゲーム。その名の通り、クッキーを焼くために画面をクリックするゲームです。
で、これほんとにクッキーを焼くだけなんですよね。ミニゲームもいろいろあるにはあるんですけど、主軸はクッキーを焼くことだから、そのミニゲームもより多くのクッキーを焼くために存在しているという。
これってなかなかすごいよなとこのゲームの存在を知ったときに思ったんですけど。ババアことグランマとクッキーを焼く、なんでこれだけのことがこんなに面白いのか。
いや、別に面白いってほどではないのかもしれないけど、なんか面白い。より多くのクッキーを焼くためにクッキーを焼くって何。
もちろん最初は1枚2枚から始まるんですけど、たくさんのクッキーを焼きまくることがこのゲームの目指すところだから、続けていると簡単に億とか兆とか京とか垓とかいっちゃうんですよね。焼いたクッキーの枚数が。
これすごくないかと。
ありえない数のクッキーを自分は焼きまくっているんだと想像すると何とも言えない面白さ。ありえない。まあただ数字で表されてるだけでしょ、数字を増やすだけのゲームじゃんと言われたらそれまでなんだけど、でも、自動化したりツールを取り入れたりしてシステムを作っているんだと思うとワクワク感も生まれるじゃないですか。そういう、なんでしょうね、想像力を必要とするゲームなのかもしれないと今一瞬思いましたけれど、そんなもの一切不要で、ただ数字を増やすゲームとしても楽しいんだと思います。
あとなんか知らない数字の単位が当たり前のように使われているのを見ると気持ちが高ぶるんですよね。だってそれだけのクッキーを焼いているんですよ? たくさんクッキーを焼いたり一定の設備を整備したりすると、称号もいろいろもらえて、それがまたモチベーションにつながる。
なんなんだろう、本当に不思議なゲームだ……。
もしかしたら「クッキーが好き!」ってところも楽しむために重要な要素なのかもしれません。そう、私はクッキーが好きなのです。画面左にばばんと表示されているチョコレートチップクッキー、おいしそう♡って毎度微笑んじゃいますもん。クッキーモンスターも大歓喜じゃんって。
やっぱあれこれ難しいことを考えなくて良いのも魅力なんですかね。
そう、クッキークリッカーやりたくなるときって、ボーッとしたくなるときでもあるんですよね。目の前にある事柄から逃避したいというか。
もしかして癒やしの効果もあるのでしょうか。あまりに大きな数を目の前にしたら、今自分を悩ませている事柄なんてちっぽけなことさ、みたいな? いや、それはないか。でもなんかボーッとクッキーが焼けるのを見ながら、カチカチカチカチクッキーをクリックしていると、心が鎮まる気がする。クリックを一切しなくても、数字が増えていくのを見ているだけで心が落ち着いている? そんなことないのか? わからない。
けれど、ふとしたときにやりたくなるってことは、やっぱりそういうところに魅力を感じているからなのかなーと思うんですけど、どうでしょう、わからない。クッキーが食べたいから? いや、必ずしもそうじゃない。もっと焼きたいって思うのか。成果が目に見えてわかる、しかもどんどん増えるってのがいいのかな。
あるいは、田舎に帰ってグランマの優しさに触れたい的な? いや、でもクッキークリッカーのグランマっていじわるそうなんですよね。カントリーマアムの雰囲気とは違う。あ、そうそう、その「意地悪そうなババアがクッキー焼いてる感じ」が面白いんですよね。
なんだろう、ほんとに不思議なゲームだな……。
そして、これほどまでにシンプルなゲームで、アップデートがくり返されてるのもまたすごい。いや、シンプルといっても細かいところまで作り込まれているんですけどね。やり込み要素もかなり凝ってるらしいですし。単純ゆえに終わりがないのか。永遠っぽいのが魅力の一つでもあったりするんでしょうか。無量大数という数に、得も言われぬ魅力を感じるのと同じように。
不思議は魅惑的ですものね。宇宙的なのかな。
そうだ、クッキークリッカーは宇宙なんだ。
というよくわからない結論(?)に達しましたので、今日はこのあたりにしておきます。