絵本作家ヨシタケシンスケさんのスケッチ解説エッセイ『思わず考えちゃう』を読みました。
ヨシタケさんは、日常で気になったことをスケジュール帳の後半部分にイラストでメモする習慣があるそう。
メモしたスケッチは、日常のちょっとした一コマ、ふと耳に入ってきた言葉、思いついたことなどなど。
本書では、それらのスケッチについて、なぜそのイラストを描いたのか、それを見てどんなことを考えたのかといったことをコメントしていく形で構成されています。どこから読んでも楽しめるタイプのエッセイです。
というわけで、読んだ感想を書こうと思うのですが、一言で言いましょう。
これめっちゃ好き。
大ヒットでした。「今年読んで面白かった本ベストテン」に入るんじゃないかってまだ今年始まったばかりなのに確信しました。それくらいツボ。
「わかる~」と思えるところがたくさんあるし、「すてきだなぁ~」と感じるところもたくさん。ヨシタケさんの感性がすばらしい、大好きだわ~と。
イラストとちょっとしたコメントという感じでパラパラ気軽に読めます。何気ないおしゃべりをするみたいに。
いや~こりゃほんといいねだな、見つけた瞬間絶対おもしろいと思ったんだ、直感が当たったわと大満足。もともとヨシタケさんのイラストが好きだからってところも大きいんでしょうけど。この本は紙で読みたい感じです。
人に何かをおすすめしたいと思うことってほとんどないんですが、この本は、「おすすめある?」と聞かれたら手渡したくなるようなエッセイだなと思いました。……まあでも相手によるかなぁ、いや、けどこれは広く受け入れられるタイプな気がする。少なくとも、あるあるネタが好きな人、細かいことが気になるタイプは楽しめるはず。
そうだそうだ、タイトルからしてそうなんだった、どうでもいいことについて『思わず考えちゃう』。そういう内容、コンセプト。ああなんて素敵な観点だろうと思い返してまたほっこり。
手の届くところに置いておき、ふとしたときに手に取って、ぱっと開いたところを読む。そんな付き合い方をしたくなる本だなと思いました。