武田鉄矢さんが20年間うつ状態にあったことを告白したという噂を聞きつけました。
武田鉄矢、20年に及ぶうつ告白 | nikkansports.com
俳優武田鉄矢(65)が7日放送のフジテレビ系「ノンストップ!」で、20年に及ぶうつ状態に陥っていたことを告白した。武田が不調を感じたのは、42歳のとき。1991年、ドラマ「101回目のプロポーズ」の主演をはじめ複数のドラマに出演して多忙を極めていた頃だ。「ちょっとうつ病っぽくなっちゃって、なにをやっても力が沸かない」「やたら疲れる」「考え方が暗くなる」と当時の状態を明かす。
テレビで見る武田鉄矢さんのことしか知らない私が語れることは何もありません。
ただ気になったことが一つ。
「ちょっとうつ病っぽくなっちゃって(……)」
ん? うつ病っぽく? うつ病ではないのかな? 治療は受けていたのかな?
いや、武田鉄矢さんがさまざまな苦悩を抱え耐え忍んできたことは間違いないと思うんです。うつ病だとかうつ状態だとかいった診断にこだわっているわけでもありません。
ただ、「うつ」の苦しみを乗り越えてきた過程をより具体的に語っていただけたら、多くの「うつ」患者の励みになるな~と思いまして。
通院のこととか、薬との付き合い方とか、どうやってうつ症状を抱えながら仕事をこなしていったかとか。
第一線で活躍する人でも同じような症状に悩まされたという事実に救われる人はきっといるはず。
まぁ、「ノンストップ!」も見ていないので、勝手な想像で言ってはいけないですね。それにこれからメディアでいろいろ語られるのかもしれないですし。今言ったことは全部私の心の中で言ったことなので、よろしくです。
「母に捧げるバラード」の人間臭さが好き
さて、武田鉄矢さんというとさまざまなエピソードを思い出します。
例えば、「母に捧げるバラード」は印象的ですよね。
武田さんの語りと、「今も聞こえるあのおふくろの声~」ってフレーズがいいですよねぇ。味わい深くて好きです。セリフを真似したりしてね。楽しい歌であります。
しかしながら、うつ状態に陥ってからの私が過剰に反応する言葉も含まれています。「頑張って働かなきゃいけないのに休みたいと思ってしまう怠惰な自分は死んだ方がいい」とか思っている人は見ない方がいいかもしれません。はい、今日はこれにてさようなら。またお会いしましょう。
って、まぁ、そんなに精神的に打撃を受けたわけじゃないんですけど、モヤモヤはしましたね。心が弱々だったものですから。
では、そのセリフを引用しますね。
なまじ腰ば降ろして休もうなんて絶対思たらつまらんど。死ぬ気で働いてみろ、テツヤ。人間働いて、働いて、働き抜いて、もう遊びたいとか、休みたいとか思うたら、一度でも思うたら、はよ死ね。
「ほんなこと言ったらオレ、何回死んだらいいんだ?」ってなりますよね。あははははってなりますよね。同時に「僕は死にましぇん!」って言ってる武田鉄矢さんの姿が目に浮かびますよね。
でも、自分を責めまくりで視野が狭くなっているときには、「はよ死ね」が突き刺さります。真意とか関係なく言葉面でしか捉えられなくなってしまいます。うん、病的ですね。そういうときは、はよ休め。
武田さんのお母さんのメッセージを私なりに翻訳すると、「真面目にコツコツやりなさいよ」ってことだったんじゃないかと思います。彼女のような表現は誤解を招きやすいですが、言葉の綾ってやつですね。誰が誰に言ったかということも大きいですし。家族だからって何を言ってもいいわけじゃないけれど、家族だからこそ伝わるニュアンスもあります。
武田さんのお母さんの生き方や考え方を知れば、これらの言葉にもっともっと深みが増すことでしょう。そんなことを考えながら、改めてこの歌を聞いてみると、母親の愛情がひしひしと伝わってくるようです。
ちなみに私の脳内おふくろは、うつ病になった息子に「親より先に死ぬのが一番の親不孝ぞ! このバカチンが!」と言っています。
あぁ、方言っていいですよね、生きた言葉って感じがして。懐かしさで心がじんわり温まります。
武田鉄矢さんは代表作もモノマネする人も潤沢
武田鉄矢という存在が多くの人の心を惹きつける理由がわかったような気がします。
長髪を耳にクイッとかけたり、「このバカチンが!」って言うと愉快な気持ちになれますもの。
人は悲しみが多いほど人には優しくできるのだから。
黄色いハンカチと共にあの人は待っているのだから。
赤いきつねと緑のたぬきが食べたくなるのだから。
以上、鉄矢に捧げるバラードでした。(まとめはうまくないけど、赤いきつねはうまい。)
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