ナミうつブログ

「うつ」のお悩みを軽くするヒントを双極Ⅱ型障害の人が模索するブログです。

虐げられてきた人の怒り・悲しみに満ちた怒り・主張されるべき怒り

 

グラスに注がれる赤

先日、怒りについて書いたのですが、その文章には足りない部分があるように思いました。

この不快感は何?怒りの源泉とガラスのハート

私の怒りは「自分の思い通りにならないのが気に入らない」という気持ちから生まれたものである、と書きました。それですべて説明がつく気がする、とも書きました。

これは私の怒りに関して言っていることなので、他の人がどうかはわかりません。それでも、「気に入らないから怒る」ということは、表現するしないの違いはあるにせよ、多くの人に共通するものなのではないかなと考えています。

でも、「怒り」と一口に言っても、その感情にはさまざまな背景があって、「気に入らない」という言葉では決して納得できない理不尽なものもあります。

例えば、虐待とか、いじめとか、DVとか、差別とか、犯罪とか。虐げられてきた人の怒り。

これらの現実は、軽々しく語れるものではありません。

被害者の怒りは正当で、しっかり耳を傾けなければいけないものです。

今日は、そのあたりの尊重されるべきものについて、思うところを書いてみようと思います。
 

正当な怒りとは

正当な怒り、尊重されるべき怒りとは何か。

虐待、いじめ、暴力、差別、犯罪。あるいは、これらのカテゴリに分類するのが難しい理不尽なふるまい。

虐げられた者、抑圧された者の怒り。

心を踏みにじられること。
大切なものを壊されること。

傷ついた人のことを思うと胸が痛く、言葉になりません。

「人間の尊厳」を説明するのは難しいのですが、自分なりの言葉に置き換えるならそれは「人の心や体を傷つけてはいけない」「人が大切にしているものを壊してはいけない」。

大切なものを壊されたら怒っていい。

「相手のことを許せない私は悪い人間」「器が小さい」などと思う必要はない。それは正当な怒りだから。
 

悲しみに満ちた怒り

違法薬物のニュースが話題にのぼることがあります。

有名人のそういう話題を見聞きしたときの私の感想は「あんぽんたんだなぁ」。

自分の親しい人が手を出したとしたら、やはり「あんぽんたん!」と怒るだろうと思います。いや、きっと「あんぽんたん」という言葉ではおさまらないでしょうね。

でも、怒り以上に悲しみが大きいのではないかという気がします。「どうして……」というやりきれなさ。何もできなかった自分の至らなさ。再犯であれば「約束したのに!」という気持ちもあるはずです。

そこにはやっぱり大きな悲しみがある。

そうやって考えると、先ほどと同じ答えに行き着きます。

人を傷つけること、大切なものを壊すことはいけない。

自分を傷つけてはいけない。大切な人を裏切ってはいけない。人の気持ちを踏みにじってはいけない。

そんなことはわかっているはず。それにもかかわらず、止められなかった気持ちとは。

愛ゆえに生まれる怒りは、悲しみに満ちている。
 

裁かれない悪事への怒り

怒りのあまり、相手を罵倒したり人格攻撃したりしてしまうことがあります。でも、怒りの感情に押し流されて冷静さを失うことがプラスになることはほとんどありません。

怒りをうまく伝えるためには、筋道を立てて語ることが必要です。やり方が下手だと、「そういう言い方はよくない」などと指摘されて(あるいは相手の感情を逆なでして)、本当に伝えたい気持ちが伝わらないことがあります。もちろん、どんなに慎重にやっても伝わらないことはあるし、冷静さをキープするのはなかなか難しいのですが。

犯罪であれば、一定のルールに従って罰が下されます。

法があり、裁判がある。あるいは、その他の制度に従って、しかるべき措置が取られる。

基本的には、当人のことは当人にしかわからないことであり、外野が口出しすることではありません。私刑は不要。

ただ、この世の中には法で裁かれない悪事が多数あるようです。先に挙げた虐待やいじめなどは、言いようによってはいくらでも罰から逃れられる。そして、そういう弱い者いじめをする人は、言い訳がうまく、都合の良い解釈で自身を正当化することも得意なようです。

クソみたいな話です。そんな人間がのうのうと生きていると考えただけで腹が立つ。

本当に気に入らないですよ。

「怒りの感情にのみ込まれてはいけない、冷静さを失ってはいけない」と言ったって、いざ自分が当事者になれば、ここに書いたことなんか全部吹っ飛んで「キェェェェー!」と沸騰することでしょう。胸がドキドキ、動悸が激しくなる。考えるより先に言葉が出てしまう。体が動き出す。それを後から振り返って「ああーーー!」と頭を搔き毟る。

怒りを抑えて冷静に考えても、マイナスの数値がちょっとゼロに近づく程度でプラスの値にはならないんだから、何だかもうやりきれません。

今もどこかで心優しい人が抑圧されて傷ついているのかと思うと、悲しくて、ただ悲しくて、何もできない自分の無力さを思い知らされるばかりです。
 

最後に

怒りについて考えるようになってから、他者の怒りの言動に注目するようになりました。

「この人は何に怒っているのか?」
「なぜこれほど怒っているのか?」

それを知ることで問題への理解が深まります。人の気持ち、感じ方を知ることができます。本当に大切にすべきものも見えてきます。

加害者のことを「理解できない」「理解したくない」と思うことも多々ありますが、「なぜ?」「どうして?」をくり返していくと、そういう人も完全に邪悪ではないことがわかります。あるいは、邪悪な人間としか思えない(邪悪な人間ではないと思いたくない)ということがわかります。

そういった諸々のことをふまえた上で表現する怒りは、自分の尊厳を守るためのものであり、同時に自分と同じような痛みを抱えている人を救うことにもなるでしょう。

怒りは大切な感情。

そして、改めて思いました。

人を傷つけてはいけない。
ものは大切にしなければいけない。

それができない人への怒りは正当なものである、と。

大切にしなければならないものとは何か。そのこともきちんと考えていきたいなと思います。矛盾だらけの世の中でそれを考えるのはなかなかしんどいことではあるんですけどね。

そして、自分も知らず知らずのうちに誰かを傷つけているかもしれない、無神経に相手の大切なものを踏みつけているかもしれない、その可能性がゼロではないことを肝に銘じます。
 

おまけ

「裁かれない悪事への怒り」の項を書いているときに思い出したマンガ。

法律で裁けない悪い奴を怨み屋が抹殺するお話です。

・下劣な悪人
・「必要悪」であることを自覚した上で粛清する怨み屋
・公にできない悪を抱えている依頼者
・道理に反する復讐をする被害者

登場人物すべてに悪があることが非常に良いです。悪とは一体なんですか? と問われているような。

いやしかし最低の人間が成敗されるのは気持ち良いですね。一話完結が多いのも良い。「水戸黄門は安心して見ていられる」と言ったじいちゃんの気持ちがよくわかるようになりました。
 

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Comment

  1. みーちゃん より:

    ナミさん、こんにちは。
    時々こっそり拝読しております( *´艸`)
    今回の怒りの記事に反応したのでコメントさせていただきます。

    私は、裁かれない悪事に対する怒りを抱えてきたんだ、という事に気づかされたんです。(突然なんのことやら、ですよね。)
    私はPTSDというものを抱えております。
    突然重い話でごめんなさい。
    強制わいせつという犯罪に巻き込まれてしまったんです。もう2年も経ってしまいました。今は心も体も状況も立ち直りかけです。良い方に向かっていると感じています。
    でも、どこか、過去にこだわってしまっている自分にも気づいていました。何にこだわっていたのか、それが裁かれない悪事に対する怒りだったのだと気付きました。
    分かりにくい話ですみません。
    私の場合なのですが、手続き上は事件として扱われました。加害者は逮捕されました。法律上の強制わいせつという罪名もつきました。
    でも、加害者は精神的な障害を持っていました。
    法律で、ルールで、その人は起訴されませんでした。不起訴、これで事件としては1ヶ月ほどで終了しました。
    私は怒りを伝える場を与えられませんでした。
    謝ってほしかった。体の苦しみ、心の苦しみを怒りとしてぶつけたかったんだと思います。
    それが消化出来ずにいるんだなと、今回の記事を読んで気づくことができました。
    今さらどうしたらいいのかもわからないですが、気づいたことでちょっと楽になりました。ありがとうございます(*・∀・*)
    怒りはある、でもそれだけが私の全てではないのでちょっとずつ消化していけたらいいなと思いました。
    これからも更新を楽しみにしています!
    では、長々とお邪魔しました(*´∀`*)

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