家の中の片づけをしているという話を前に書きました。去年の夏頃のことです。
このとき、片づけのハウツー本や動画を大量に見ました。
その中で出合った印象深い言葉があります。それは、
「だから何なんだ」
この言葉が出てきたのは、確かこんな流れ。
「後々役立つんじゃないかと取っておいた書類やデータ、私もいろいろ取っていたんですよね~、でも、これ……『だから何なんだ』っていうね、はい、思い切って捨てました」
みたいな感じのノリで。
「確かに!(?) 」と思いました。そして、めちゃウケてしまいました。言い方や間がとても良くて。
しばらくそのセリフが頭に残りました。
なんか気に入ったぞ、「だから何なんだ」。
いやね、なんでこんなに笑っちゃうかって、それを言い出したらもはや私自身の存在が否定されちゃうよ、わっはっは!という気分になるからなんですよね。「自分を燃えるゴミに捨てなくちゃ!」って。
いや~、「だから何」って怖いセリフだな~。大した目的のないものの存在を簡単に否定してしまうんだから。
だってねぇ、自分のやっていることがすべて無意味に思えることってあるじゃないですか。
「こんなことやって何になるんだ」って。
これとかなり近い位置にありますよね、「だから何なんだ」って。「これに何の意味があるのか?」という問いです。
その問いに対して、「だから何なんだ」はさらに追い打ちをかける。
「本当に必要なものなのか?なくても困らないだろう?捨てても問題ないだろう?」
こ、こ、怖い……!
「だから何なんだ」
これに対抗できる唯一の言葉は「楽しい」だと思います。
「幸せ」でもいいかもしれない。「面白い」でもよさそう……ってことは全然唯一じゃないな、まあいいや。
「楽しいんだからいいじゃ~ん」
「だって幸せなんだもん」
こう言われたら、もう何も言うことはないですよね。
この境地に至ったもん勝ちです。
ちなみに、大量の書類を処分したいときに「だから何なんだ」は絶大な効果を発揮します。