NHK・Eテレの「サイエンスZERO」で、うつ病にも関わる脳の働きについて特集していました。
なんと、ぼ~っとしているときに働く脳のネットワークがあるのだそうです。
その名も「デフォルト・モード・ネットワーク」。
このメカニズムを解明すれば、うつ病治療の可能性も広がるカモ?!
デフォルト・モード・ネットワークとは
何もしていないのに働くデフォルト・モード・ネットワーク。
「デフォルト」とは、初期設定、何も設定されていない状態のことです。パソコンを使うときなんかによく見かけますね。
脳は仕事や運動をしているときに活発になるイメージがありますが、デフォルト・モード・ネットワークは、何もしていない状態で活性化します。
まだ詳しいメカニズムはわかっていないそうですが、どうやら記憶・内省に関係していて、ほとんどは無意識に働いているのだとか。
これを実感できる例が気分転換。ガーっと作業を続けて行き詰ったときに、手を止めてホワ~っとしているとアイデアがポッと浮かぶことがあります。これは、作業中に活発だった脳が切り替わって、別の部分の脳が働いたと考えられます。
どんなに頭の中をからっぽにしようとしても、雑念が浮かんで「無」になることは難しい。いつだって脳は何かしらの活動をしてるってことですね。
そう考えれると、何もせずボサっとしていることが悪いこととは限らない。むしろ、そういう時間を持った方が効率的に脳が働くかもしれない。
のんびり休むことに罪悪感を感じている人にはぜひ知っていただきたい事実です。
うつ病とデフォルト・モード・ネットワークの関係
デフォルト・モード・ネットワークの研究が進むにつれ、認知症や精神疾患などとの関連性が明らかになってきました。うつ病、統合失調症、自閉症、ADHD、慢性疼痛などなど。
うつ病の人は、デフォルト・モード・ネットワークに関わる脳(前頭前野、帯状回など)の体積が減って、正常に働かなくなるそうです。
本来なら、仕事をしているときは脳血流が下がらなければいけないのに、下がらない。ずっと活動している状態になります。
要するに、休むべきところで働きすぎちゃってるわけですね。
このような異常があらわれる理由は、無意識に自省しているから。過去の失敗をくよくよ悩んだり、「私はこれからどうしたらいいんだー!」と不安を感じたりして、ネガティブなことをぐるぐる考えているからじゃないか、ということだそうです。
「心を悩ます」「体を酷使する」なんて表現がありますが、うつ病患者さんは「脳」も頑張りすぎちゃってたんですね。
瞑想はうつ病を予防し、脳の働きを正常に保つ
うつ症状が重傷なときは、薬の力を借りて治療を行うことが必要ですが、それ以外の方法として瞑想も効果的です。
脳機能を高める瞑想。メカニズムを簡単に説明するとこんな感じ。
瞑想は、デフォルト・モード・ネットワークとつながる脳機能をスムーズに起動させるトレーニングになるのではないかという見解もあります。
普段の生活に瞑想を取り入れることで、新たな能力を発揮する“モード”を獲得できるかもしれません。
それぞれの脳部位をバランスよく動かすためにも、疲れたときは張り切ってぼんやりしましょう!
ほにゃほにゃほにゃ~~~
【瞑想について】
心と体に休息を与えよう!ネガティブ思考を和らげる瞑想のすすめ
<参考サイト>
・インターネットをし過ぎた後はデフォルト・ネットワーク・モードを健常に戻すために瞑想せよ | 場末P科病院の精神科医のblog
・うつ病はDMNの異常と関係する 帯状回の血流を増やすことが重要 | WEDGE Infinity
【関連記事】
・快適な毎日を送るためのキーワードは「ぼんやり」
・メンタリストDaiGoに学ぶ、気持ちを穏やかにする瞑想のやり方
前半、私自身がなんとなく体感していたことが書かれていて
とても納得しました。
いい情報をありがとうございます。
ところでナミさん。
瞑想の仕方って文字になりますか?
私、「ぼんやり」とか「なにもしない」というのがずーっと苦手で
何ヶ月かかけて少しずつその快適さを感じられるようになってきたのですが
まだまだ改善の余地ありという感じなので
教えていただけたら大変ありがたいです。
「瞑想」がいいっていうのはよく聞くし、なんとなくは分かるのですが
なかなかうまくできなくて、インドにでも修行に行こうかしらとか思ったりしてます。笑
>めみさん
コメントありがとうございます。
瞑想のポイントは呼吸に意識を向けること、らしいですね。ある精神科医のブログで見たんですが、向き不向きはあるものの「ヴィパッサナー瞑想」も効果的だとか。検索してみたら、それを体得するためにインド修行に行った人の体験記もあって、思わず「私も!」とか思っちゃいました(笑)。
瞑想のやり方を詳しく解説した本もいろいろ出ているみたいですね。気になる本はあるものの、なかなかおっくうで読んでない私です。
ただぼーっとしてるのと瞑想は違うらしいですが、私なりの心地良い「ぼんやり」ハウツーはあります。今思いつくのは2つ。
①ガン見する
空を眺めながら「この青はどこまで続いているんだろう」「なぜ青く見えるんだろう」「あの雲の形は何に似ているだろう」なんてことをホワワ~ンと考えます。あるいは、部屋の壁の材質をめっちゃ見て、製造工程を想像するとか。とにかく他事を考える余地がないくらいガン見。
②目を閉じて、同じ言葉をくり返し唱える
言葉は何でもいいんですけど、私がよくやるのは、目を閉じて「からっぽ」と言い続けるというもの。声は出さずにつぶやく感じで。あとは、頭に浮かんだ言葉を観察したり、目を閉じたときに見えるモワモワモワっとしたものを眺めたり。
効果があるのかよくわかりませんが、割とこういう時間好きなんですよね。
瞑想もコツをつかめば格段に効果が上がって「集中力が高まった」とか「冷静に考えられるようになった」とかいう話も聞きますから、練習してみる価値はありそうですね。まずは10秒から始めて、少しずつ時間を延ばしていけたらいいのかな。15~20分くらいで十分効果はあるみたいです。
ナミさんお返事ありがとうございます。
ヴィパッサナー瞑想、初めて知りました。
なにやら奥深そうな感じですね。
ひとまず呼吸に意識を向けること、なにかをじっとみつめてみること、
言葉を繰り返してみることから試してみようと思います。