知らない間に脚に青あざができていることってありませんか? 「あれ? いつぶつけたんだろ?」ってヤツです。
私はしょっちゅうなんですが、ここ最近は特にひどい。ヒザとスネに謎の傷跡・青あざが多数。
「気をつけないとなぁ」と自分の脚を眺めながら、無自覚って怖いなと思いました。
こうやって目に見えるダメージの跡があればいいのですが、最悪の状態になるまで気づかないものもあります。
例えば、脳や内臓など体内のダメージは目に見えません。精神的なダメージは目に見えないだけでなく、数値にもあらわれません。
青あざ程度のものだと思っていたら実は骨が折れていた、なんて冗談みたいに思えますが、「ストレスなんて誰にでもある。大したことない」といううつ病患者さんの考えは、それと似ているような気がします。
心身の変化に鈍感になってしまうと、大切なシグナルを見逃してしまいます。
「私は弱い人間だ」「もっと忍耐強くならなければいけない」と自分を責めている人は、一度自身のダメージ耐性をチェックしてみる必要があるかもしれません。
感度のいい子・悪い子・普通の子
我慢強いからと言って、痛みに強いとは限りません。
痛みの耐性がある人は、我慢の程度が小さく済みます。攻撃されたけど、痛くもかゆくもない。そういう人は我慢とは無縁です。痛がっている人を見て「何を大げさな、甘えるな」と思っているかもしれません。
刺激に敏感な人ほど、我慢量は増えます。
刺激の大きさは同じでも、感じ方は人それぞれ。
「大したことない。そんなこと気にしてたら何もできない」
そうやってストレスをなかったことにする。そして、対策を講じないままに痛みを我慢し続けた結果、心身が蝕まれていた!
……うつ病になるのは、こういう状態に近いのかな? 私の中ではそんなイメージです。痛みは目に見えないので、ダメージを受けたことを確信できません。だから、頑張り続けるしかない……。「我慢は美徳」という意識も心の負担を大きくしているかもしれません。
我慢することが当たり前になって、痛みを感じなくなるのは危険です。
痛みを和らげる3つのポイント
ダメージ対策として、私が考えるポイントは3つ。
1.感じる
痛みを痛みとして感じる。
つらいことをつらいと感じる。
悲しいことを悲しいと感じる。
まずはここから。見て見ぬふりをしないことです。
感情を無視すると、いつまでもくすぶります。誰だって無視されるのは寂しいものです。
2.気づく
難局を乗り切ろうと必死になっているときに、感覚や感情をじっくり観察するのは難しいことです。
ですので、落ち着いたときに青あざや傷口はないか確認してみましょう。
「ダメージを受けていたんだ」と気づくことで、心身をケアすることができます。
いつ? どこで? 何で? と分析を加えれば、ダメージを広げない予防策を立てられます。
3.備える
ダメージ予防として、自分と環境をカスタマイズしましょう。
例えば、タンスの角に足の小指をぶつけたときの痛み。
おそらく、何度もタンスに小指をぶつけて、痛みの耐性を上げる訓練をする人はいないと思います。
私が考える対処策は、
自分(装備)を変える | 厚手の靴下をはく |
---|---|
環境を変える | タンスの角にクッションを置いてガード |
「タンスの角に小指」の痛みに対して、「考え方・受け止め方を変えましょう」と言われても困ります。痛いもんは痛いんだから。
まずは、すぐに変えられる部分を変えることから。痛みを減らす工夫をしましょう。
と、言うのは簡単ですけどね。
感じる場所もレベルも人それぞれ
どんなに工夫したって、なくならない痛みもあります。
ただ、「ダメージ受けてるよー」というシグナルをきちんと感知しておくことで、何か可能性が見い出せるかもしれません。
そのためには、日頃のメンテナンスが必要。自分をいたわるって大事ですね。時には優しく愛撫してあげましょう。
これは心に余裕がないと、難しいかもしれません。
つまり、肩に力が入っている人は、もっとゆるゆるしましょう!
あとは、ダメージ耐性をチェックする方法があったらいいですね。何か良い方法がないか探してみます。
それでは皆さま、謎の傷跡・青あざに気をつけて、どうぞゆっくりお休みくださいませ。
ナミさん、こんばんは!
私は病気になる前、ストレスやダメージを感じても
「これくらいでストレスを感じているようでは駄目だ!」
と、自分自身に言い聞かせていたように思います。
病気になり、療養中の今
「どうして私はこんなに弱いんだろう、強くなれたらなぁ。」
と何度も思ってはシクシクと泣いてしまいます。
ナミさんの仰る通り、自分自身を見て見ぬふりをせず
自分の感情に素直に向き合っていけたらいいなと思いました。
上手く文章にまとめられず、拙いコメントで申し訳ありません。
私も気づかないうちに脚に青あざができて困ります。。。
ショートパンツを履くのが恥ずかしくて仕方ありません。。。笑
しほさん、こんばんは。コメントありがとうございます。
しほさんがおっしゃること、めちゃくちゃわかります。私も同じように考えていました。とにかく強い人になりたくて。
「弱い」と言うとネガティブな印象がありますが、実はそうじゃないんですよね。できないもどかしさとか負ける悔しさとか、特に心が壊れる経験をした人は優しい人が多いような気がします。それに、繊細さが必要とされることもたくさんあって。
以前は弱弱な自分が嫌で仕方ありませんでしたが、最近は「はい、私は弱い人間です」と素直に認められるようになりました。
しほさんのコメントはいつもスッキリまとまっていて読みやすいですよ。私の方こそ、本文に寒いギャグとか挟んだりして申し訳ありません。あ、でも、今回はなかったですね。セーフ。
今日は、ショートパンツが似合う美脚になった自分を想像しながら眠りたいと思います。……惨めになるだけでしょうか。
ナミさん、はじめまして。
うつ病療養中の、chiiと申します。
ナミさんのわかりやすくて温かい文章、そして時にクスっと笑える文章、心地よく読ませて頂いています。
タンスの角の例え、とてもわかりやすかったです!
自分が辛いと感じることって、コントロールできるものではないんですよね。
辛いものは辛い。勝手に心が感じてしまうもの。
それを否定したり責めたりしても、苦しくなるだけなんですよね・・・
弱い自分、ダメな自分を否定して責めてきたけれど、少しずつ、こんな自分も「自分」なんだなぁと、思えるようになってきました。
そうしたら、少し肩の力が抜けてきた気がします。
こんな弱い自分で再び社会でやっていけるんだろうか・・・と不安がひょっこり顔を出していましたが、ナミさんの文章を読んでいて、装備と環境を工夫してやっていけたらいいなって思いました。
気付きをありがとうございました。
chiiさん、はじめまして。コメントありがとうございます。
そんなふうに言っていただけて光栄です。やっぱり笑ってもらるのは嬉しいですねー。本当にありがとうございます。
そうなんですよね、辛いものは辛い。さらに、コントロールできない自分を責めたり否定したりして、ますます辛くなるという悪循環……。
ありのままの自分を受け入れるって難しいなぁ~といつも思うのですが、どんな自分でいようとも「私は今ここにおる」ってそれだけなんだなと最近は納得しています。こういうことを考え始めると意味不明すぎて力の入れようがないという感じですね。
ロールプレイングゲームのように、装備を強化して、経験値を上げて、新たなステージに進む。そんなイメージで社会を眺めてみると、ちょっとだけ不安が和らぐような気がします。
お互い無理のないペースでじっくり確実に進んでいきたいですね。