先日『「やっぱり怖くて動けない」がなくなる本』をご紹介しました。
ここでは書ききれなかったのですが、ぜひ参考にしたいハウツーがありましたので、今日詳しく取り上げたいと思います。
その名も「心からの満足を見つけるレッスン」。
自宅療養中、何をしたらいいのか困ったとき、答えを見つけるヒントになりそうです。よろしければ試してみてください。
心からの満足を見つけるレッスン
著者の石原加受子さんによると、「自分の感情をつぶさに観察すると、『自分の満足する時間・分量』というのが、確かにある」とのこと。
あなたの満足は1日に何時間ですか?
満足度のレベルはどうですか?
「自分の満足」を把握するメリットはたくさんあります。例えば、人間関係に問題がある場合。「どうしたら自分は満足できるか」を把握して、それを伝えることができれば、相手の言動に振り回されずにすみます。
自分勝手で強引な上司に「君は黙って言われた通りにしていればいいんだ!」と怒鳴られた。それでもどうしても納得できないところがある。
↓
「気になるので、もう一度、確認させていただけますか」と自分の気になる気持ちを解消するために行動する。
例2)
自分のやりたいことが見つかった。でも、周りからは反対された。うまくいくかわからないけれど挑戦したい。
↓
「あなたの考えは理解できるけれど、これに関しては、私がこう決めたので、最後までやってみたいんだ。ありがとう」と自分の満足のために、相手に伝える。
いつも受け身でいるのではなく、こちらから行動して現状を打開していこう!というアドバイスです。
「自分の満足」を数値化する方法
では、具体的にどのようにして「満足」を数値化していくのか見ていきましょう。本の中で紹介されているのは仕事や家庭環境についてがメインで、詳しい算出法は示されていません。ここからは私の解釈とアレンジを加えて進めていきます。
1.心が満たされた思い出を書き出す
まず、紙を用意して、これまで自分が満足できたことを書き出していきます。
元気だった頃、どんなことに喜びを感じていましたか?
学生時代、打ち込んでいたことは?
思わず笑顔になれた瞬間は?
難しく考えず、頭に浮かんだことを書いてみてください。
2.「満足」を数値化する
そこに、「満足」の持続時間と充実度を書き加えましょう。
充実度についてはあまり難しく考えず、直感で評価してみてください。正確さよりも、まずは数字に置き換えてみることが重要です。他の項目との相対評価でも構いません。
例)
ここでは充実度を5段階で評価しましたが、10段階評定でもいいし、「★★★☆☆」であらわすのもOK。お好みでどうぞ。
3.これからの「満足」を記録していく
今日から「よかったな」「心地いいな」と感じたことを記録していきましょう。全然そんなふうに思えないときは「少しましだった」「嫌な感じはしなかった」ということを書き出していきます。
手順1・2と同様に、それを数値化します。日付も書いておきましょう。日記代わりになります。
カテゴリごとに、他にも例を挙げてみましょう。
満足度(5段階)は、0が何もしていない状態として評価しました。(1:悪くない 2:ちょっと満足 3:まぁまぁ満足 4:満足 5:すごく満足)
これはあくまでも例なので、自分のわかりやすい方法で記録すればOKです。
コツコツ書き出してデータが集まってくると、自分の喜びが一目瞭然です。傾向もつかめてきます。そのときの調子に合わせて、満足の評価が高かったものを試してみると、気分良く過ごせるかもしれません。
例えば、
「元気がでないなぁ」→ 満足度4の「猫と遊ぶ」を実行してみよう。
「出かけるまでちょっと時間があるなぁ」→ ストレッチをやってみよう。
といった具合に。
あなた専用のオリジナルメニューを充実させていきましょう。
最後に
うつ状態のときはマイナス面にばかり目がいってしまいます。「できない」「ダメだ」と思っていても、必ず「できたこと」「良かったこと」はあるので、それを数えていきましょう。
日記をつける気力がないときにも、ちょこちょこっとメモするくらいなら無理なく始められると思います。記録をつけるのは気分が良いときだけなので、嫌々やらされる感も軽減されます。
自分はどんなことが好きなのか知るヒントとして。
少しでも心が喜ぶ時間を作っていきましょう。