何もない空の下、目的もなく揺れている波/ヴァージニア・ウルフ『青と緑』

何もない空の下、目的もなく揺れている波

英語の勉強をぽつぽつと続けています(「パズルゲームと英語でだるさをやり過ごす」で書いたゲームのアプリやブックマークはすべて消しました。その時間を英語の勉強に当てようかなーと)。

ある日、単語帳をめくっているときに「aimless」という語が出てきました。aim(目的)がless(ない)で、すぐに覚えました。まるで私の人生ですな、とか思って。

あわせて例文も見てみました。すると、その中にこんな一文がありました。

the aimless waves sway beneath the empty sky.
波が目的もなく揺れている何もない空の下。
– Vieginia Woolf『青と緑』

なんだこの素敵な感じは……!

Vieginia Woolf『青と緑』、さっそくググってみました。

ヴァージニア・ウルフ – Wikipedia

イギリスの小説家、論評家。20世紀モダニズム文学の主要な作家の一人で、ロンドン文学界の重要な人物である、とウィキペディアに書いてあります。

へぇ~、知らなかった~。すごい有名な人なのか~、へぇ~。

よし、もう一度さっきの例文見てみよう。

the aimless waves sway beneath the empty sky.
目的のない、波が、揺れる、下に、何もない空

何かわからないけど、惹きつけられます。波や空というモチーフが好きってのはありますが、なんですかねぇ。動きがあって、静かな情景が目に浮かぶのがいいのかなぁ。透き通るような美しさというか。きったねぇゴミが浮かんでいる海もそれはそれでありだし。empty skyってのもいい。

タイトルは「青と緑」(Blue & Green)。100年近く前の短編で(再びウィキペディアによると、作品が収録されている短編集『Monday or Tuesday』は1921年初版)、著作権の保護期間が切れているらしく、原文も日本語訳もネットで読めます。

まず日本語訳を読んでみました。

青と緑 – ヴァージニア・ウルフ :: Egoistic Romanticist

うん、やっぱり素敵な感じ。

よし、英語もあわせて見てみよう。

Blue & Green. – Celebration of Women Writers

しかし、吾輩には英語力がない。でもなんか素敵な感じはある。わからないけど、なんかそんな気がする。

これはぜひとも英語でわかるようになりたい。感じたい。

しかし、吾輩は英語ができぬ。

じゃあ学ぼう。

と、ちょっとした動機が見つかりました。

aimがlessじゃなくなった。

こういうささいな事柄が人生を豊かにするのでしょう。

と毎度くり返す答えです。

バージニア・ウルフは精神を病んでいたとのことで(再々度ウィキペディアより)、精神科通いの自分と共通する心性がないわけではなさそうな。もちろん今の定義とは違うでしょうから、まったく見当違いな予想かもしれませんけれど。

でも、死の直前、夫と姉に残された書き置きを見ると、なーんか他人事とは思えない、そんな心の状態を勝手に感じ取ってしまいます。

ウルフ作品、ちょっとこれから読んでみようと思います。

以上、何もない空の下、目的もなく揺れているナミさんがお送りいたしました。
 

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