認知療法を学べる本『いやな気分よ さようなら』にはコンパクト版があります。
このページでは、増補改訂第2版(通常版と呼ぶことにします)と何が違うのか詳しく紹介していきます。
対象は、
- 『いやな気分よ さようなら』の購入を考えている方
- 通常版とコンパクト版どちらを買うか迷っている方
それぞれの違いをまとめているので、ぜひ参考にしてみてください。
お急ぎの方のために、先に結論を言うと、「迷ったらコンパクト版でOK」。
薬物療法についても知りたい方
→ 通常版をどうぞ
それ以外の方(心がラクになる考え方を知りたい方)
→ コンパクト版でOK
『いやな気分よ さようなら』の詳しい内容については「心を軽くするヒントが満載『いやな気分よ さようなら』感想」をご覧ください。
<通常版>
<コンパクト版>
もくじ
通常版とコンパクト版の違い
通常版とコンパクト版の違いは一つ、「第7部 感情の化学」があるかないかです。
第7部だけでけっこうなボリュームがあるので、それだけで本の厚みにかなり差が出ています。
通常版 | コンパクト版 | |
---|---|---|
金額 | 3,680円+税 | 2,500円+税 |
ページ数 | 824ページ | 488ページ |
厚み | 3.8cm | 2.4cm |
重さ | 辞書より重い | 辞書より軽い |
認知療法を学ぶのであれば、基本的にはコンパクト版でOK。ほとんどの人はこれで問題ないかと思います。
この他に目についた違いは2つ。
- 通常版の方が紙質がしっかりしている
- コンパクト版は「『改訂版』謝辞」が省略されている
2つを比べると、コンパクト版の紙は若干ペラい感じ。ですが、紙質にこだわりがなければ、言われないと気づかないくらいだと思います。
「『改訂版』謝辞」は、著者のありがとうコーナーなので、なくても問題なしです。
せっかくなので、他にも違いはないか比べてみました。
通常版(第7部)で学べること・よいところ
- 薬との付き合い方
- 薬の知識が体系的にまとまっている
- Q&A方式で書かれているので、読みやすい
- 一般の人向けの説明がわかりやすい
→ うつ病治療との向き合い方がわかるので、安心感が増します。薬物治療の現状を知ることで、認知療法に取り組むモチベーションも上がります。
通常版の難点「う~ん」なところ
- 情報が古い
- 文章がいっぱい=読むのが大変
- 第7部は別になくても困らないかな……
- デカい、重い、高い
→ 使い勝手の良い「コンパクト版でOKでは?」という結論です。
どっちを買えばいい?
コンパクト版をおすすめする人
- 認知療法を学びたい人
- 心をラクにする考え方を知りたい人
- 薬の情報はいらない人
- うつ治療を受けていない人
- 置き場所に困るので、少しでもコンパクトな本がいい人
通常版をおすすめする人
- 一つでも多くの情報を集めたい人
- うつ病治療中で、薬との付き合い方について考えたい人
- 認知療法と薬物療法の効果について知りたい人
- 金額はあまり気にしない人
- 本の分厚さや重さは気にならない人
それでも決められない人は?
過去の自分に「どっちを買えばいい?」と聞かれたら、こう答えます。
「コンパクト版でOK」
薬に関する第7章がどうしても気になるのであれば、通常版を図書館で借りて、コンパクト版を買う方法もあります。
もちろん、どちらも買わずに図書館で借りてもOK。
ただ、貸出期間だけですべて読み込むのは大変ですし、一生使える本なので、手元に置いておいて損はありません。
実際にコンパクト版と比べてみて
コンパクト版で十分だったなと思いつつも……
『いやな気分よ さようなら』の第7部、薬の情報に関しては、別になくても良かったかな~というのが正直な感想です。
なにせ情報が古い。治療法に関しては新しい情報を参考にした方がいいし、図解つきでわかりやすく解説されている本は他にもあります。日本とアメリカでは薬の販売状況も違いますし、「この本じゃなきゃダメ!」というところは特にないです。
でも、一通り読んで「なるほど~」と学ぶところはありました。特に身近な例えを使いながらの説明はすごくわかりやすいです。
さらに、著者のバーンズ先生が認知療法ゴリ押しってわけじゃないんだよ、ということを知れたのは良かったかなと思います。回復のために必要なことは何か、バランス良く考える参考情報としても役立ちました。
だから、通常版を買って後悔した……ということはないです。
通常版を持っているのにコンパクト版を買った理由
今回コンパクト版を買った理由は主に2つ。
- 突き合わせて比べないとわからない違いがあるのでは?と思ったから
- 両方買うことで本当におすすめの版を紹介できると思ったから
コンパクト版のキャッチコピー「持ち運びに便利な携帯版」に対して、「こんな分厚い本持ち歩くか?」と思いましたが、比べてみてわかりました。
コンパクト版の使い勝手は非常に良いです。手軽にパラパラめくれるサイズ感がうれしい。
自分は通常版で満足していたのですが、やっぱり比べちゃうとね、「デカい、重い、扱いづらい」という不満に気づいてしまいました。同時に、家用と携帯用、2冊買うのもアリだなと初めて思いました(レビューにそう書いている人もいました)。
まとめ
以上、通常版とコンパクト版との違いについて紹介しました。
薬物療法について知りたい方
→ 通常版をどうぞ
それ以外の方(心がラクになる考え方を知りたい方)
→ コンパクト版をどうぞ
迷ったらコンパクト版でOKだと思います。
『いやな気分よ さようなら』を買おうか迷っている方は、内容についてのレビューを「心を軽くするヒントが満載『いやな気分よ さようなら』感想」で書いていますので、参考にしてみてください。
<通常版>
<コンパクト版>
わたしもコンパクト版でOK派ですー
症状が重かったときは、よくこの本を開いて、読むとすこし冷静になれました。
自分の症状(思考回路)に似た部分は何度も読みましたが、全く読んでないページもあります。なんせ分厚いですからねー