ナミうつブログ

「うつ」のお悩みを軽くするヒントを双極Ⅱ型障害の人が模索するブログです。

「いいんだよ」 ― 夜の街の子どもたちが夜回り先生に心を開く理由

 

いいんだよ。

「夜回り先生」こと水谷修先生の本を読みました。

最近私の個人的なつぶやきばかりで恐縮なのですが、言葉にせずにはいられない気持ちがフツフツと湧いて参りましたので、ここに記録しておきたいと思います。

夜回り先生が伝える言葉の重さと深み

『夜回り先生』を読んで、改めて思い知らされたこと。

「私って、何にもわかってない」

いえ、すべての人の気持ちなんてわからなくて当然です。でも、「『わかってない』ことをわかってなかったなぁ……」と痛感させられました。

自分が「うつ」でつらい思いをしたからこそ、同じような苦しみを味わっている人に「つらいよね」と共感したり「大丈夫だよ」と声をかけたりしたい。

そういう純粋な気持ちはすごく大切なことなんだけれど、それはあくまでも自分の気持ちであって、相手の気持ちではない。

私は「寄り添いたい」という気持ちをただ相手に押し付けているだけかもしれない。

そんなふうに思いました。

「生きてくれてさえすれば、それでいいんだよ」

 何よりガツーンときた水谷先生の言葉。

「おれ、窃盗やってた」
いいんだよ。

「わたし、援助交際やってた」
いいんだよ。

「おれ、イジメやってた」
いいんだよ。

「わたし、シンナーやってた」
いいんだよ。

「おれ、暴走族やってた」
いいんだよ。

「わたし、リストカットやってた」
いいんだよ。

「おれ、カツアゲやってた」
いいんだよ。

「わたし、家に引きこもってた」
いいんだよ。

昨日までのことは、みんないいんだよ。

「おれ、死にたい」「わたし、死にたい」
でも、それだけではダメだよ。

まずは今日から、水谷と一緒に考えよう。

「いいんだよ」

果たして、私に言えるだろうか。私にその資格はあるんだろうか……。

きっと、今の私がこの言葉を口にしても、ペラッペラで誰の心にも響かないような気がします。

「つらかったね」と言うだけなら、誰でもできるから。

私にとってこの言葉は、「あなたのつらい気持ちをわかりたい」「私は自分の存在を認めてほしかった」という意味。

まずはそれを正直に伝えていけたらいいのかな~と思います。

もちろん、水谷先生と同じものを求める必要はないし、私だからこそ言える言葉があるということも忘れてはいけないですよね。

同じように、あなたにしか言えない言葉も必ずある。

それを共有できたら、嬉しいです。

「悩んだら電話しなさい。水谷は、どこでも会いに行くよ」

「夜回り」によって救われたのは、私自身だ。
 夜の街で苦しんでいる子どもたちから、私は生きていることの素晴らしさ、誰かのために何かできることの喜びを教わった。

水谷先生と重ねて語っては怒られてしまうかもしれませんが、私もこのブログを始めて救われたと思うことがたくさんあります。

それぞれの事情を抱えてつらい思いをしている方の言葉には教えられることばかり。画面を通した文字だけのやりとりでも、こうして人の心は動かされる。それって素晴らしいことだよね、と素直に思います。

でも、それだけで「よかったね」と終わらせるのは違う。これをきっかけとして、足し算していくことが大事。

それを痛感させられた夜回り先生の言葉。

世の中には汚い大人が多すぎる。大切な子どもたちを昼の世界から排除する大人、大切な子どもたちを夜の世界へ引きずり込もうとする大人、何もしないくせに「子どもを救いたい」と言っている大人…。私はそういう大人たちが許せない。

「何もしないくせに」……。

私もその内の一人だ、と思いました。だって、具体的な行動に移せてないから。

きっと心優しいあなたは言ってくださることでしょう。「こうやってブログで発信してることも一つの行動だよ」って。

確かに「ゼロよりはまし」かもしれない。

でも、本当に毎日つらくて苦しくて、不安に押しつぶされそうになっている人の痛みに共感するには足りない。

わからないなりにも、まずは相手の苦悩の深さ・重さを想像することが第一。何事も知ることから始まるんだと改めて気付かされました。

『こどもたちへ おとなたちへ』

療養中に書いた私の落書きメモにこんな言葉がありました。

「大人と書いて狡猾(コウカツ)と読む」

さぁ、私の身に、一体何があったんでしょうねぇ?

何に失望したのかは忘れてしまいましたが、今でもその言葉には共感します。

小ズルい人間にはなりたくない。

私は日頃から自分が「大人」なのか、はなはだ疑問です。なぜなら、あまりにも未熟すぎるから。

そんなとき思い出すのが、堂本剛さんの言葉。

 子供=素直、大人=我慢、というイメージがあるけれど、どっちかに偏るんじゃなく「今日は“大人7・子供3”のバランスで行こうか」とか「歯が痛くてたまらないから、息子達の前だけど、“大人2・子供8”のお父さんになっちゃえ」とか自由に変わって行けたら良い。自分にとって心地良い“大人・子供”のグッドバランス、出来れば、周りの人まで心地良くするバランスを、瞬間瞬間、見付けて行けたら…かなりカッコ良いと思う。何歳だろうと“子供10”のバランスになる瞬間があって良いと思うしね。

(『ぼくの靴音』より)

彼が言うように、「いつでも完璧な大人」でいたら、いつか無理が生じる。

多分私は、“大人・子供”のバランスがうまく取れなくて、それが病気になる要因になったんだろうと思います。「いつまでも甘えてちゃいけない!」「大人としての責任を果たさなきゃ!」と背伸びしすぎて。

それを四六時中やってたら疲れて当然ですよね。

だからこそ、夜回り先生の「子どもたち」という呼びかけが心に響くんだと思います。

自由自在に、大人と子どもの良さを使い分けていけたら最高ですね。

最後に

えー、ここまで「水谷先生すごい!」という感想をベースにお話してきたわけですが、ここ数日の私なりの学びを活かして考えると、「あまり妄信してはいけないな」とも思うわけです。

なぜなら、私は水谷先生のことを本やテレビなどのメディアでしか知らないから。

これは、私が人の意見に影響されやすいからこそ必要なこと。これだけですべてを知った気になってはいけないと自分に言い聞かせております。

それでも、やっぱり彼の功績はとてもとても大きい。誰にでもできることではありません。

そして、私の頭にはマザー・テレサの言葉が浮かびます。

わたしたちは 大きなことはできません。
ただ、小さなことを大きな愛でするだけです。

― マザー・テレサ 

そういう大人に、私もなりたい。

「いいんだよ」と、傷付いた心を優しく包み込んであげられる器の広い大人に。

 

<Webサイト>
水谷修オフィシャルウェブサイト | あした、笑顔になあれ
水谷修オフィシャルブログ | 夜回り先生は、今!

<参考書籍>

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お詫び (2016.12.16)

一部のコメント承認が遅くなりました。私の確認不足で、スパムフィルタの誤判定に気づきませんでした(正常なコメントがスパム扱いになっていました)。せっかくの書き込みを無視するような形になってしまい、申し訳ありませんでした。

Comment

  1. まな より:

    はじめまして。管理人様と同世代、うつ病歴(恐らく)10年のまなです。
    恐らくというのは、学生時代に学校のカウンセリングに通っていましたが、通院はしたことがないからです。

    病気を患って、長い文章が読めなくなってしまったので質問させてください。
    管理人様はどういう経緯を経て、今はどうされておられるのですか?(お仕事や生活等)
    コンビニで働いてらしたということは拝読しました。
    不躾な質問で申し訳ありません。自身の参考にしたく思いました。

    • ナミ より:

      >まなさん

      コメントありがとうございます。

      現在私は実家暮らしで、うつ病は寛解に至りましたが、通院・服薬は継続中です。経済面の大部分は親に助けてもらいながら、外注などの家でできる仕事をしております。

      まなさんは、長年うつ病の症状を抱えてこられたとのことですが、カウンセリング以外の治療はされていないということでしょうか?

      素人判断では何とも言えませんし、不調により生活に支障をきたしているのならば、一度、医療機関に相談されるのがよろしいかと思います。

      お大事になさってください。

  2. まな より:

    お返事ありがとうございます。

    はい、カウンセリング以外の治療は受けたことがありません。
    家族の理解が得られないので、医療機関への受診が困難なのです。
    学生時代にカウンセリングを受けられたのは、家族に知られることがないからでした。

    • ナミ より:

      >まなさん

      そうでしたか。ご家族に理解してもらえないのはつらいですね……。

      私の個人的な考えとしては、まなさんが病的な症状に悩まされているならば、その思いをご家族に伝えてみることも必要かなと思います。

      それでもわかってもらえないときは、精神疾患に関するHPやパンフレットを見てもらったり、病院へ行って先生からご家族に説明してもらったり。

      まずは内科に行って、精神的な不安について相談するという選択肢もあるかと思います。

      ……と、余計なおせっかいだったらごめんなさい。

      どうぞご自愛ください。

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