うつ病で集中力がない……原因と回復のポイントは脳にあり!?

集中力低下中の男の子

集中力・思考力の著しい低下は、うつ症状の一つとして挙げられます。

  • 物事に集中できない
  • 考えが遅くなって、まとまらない
  • 何をしたらいいかわからない
  • 新聞やテレビの内容が頭に入ってこない
  • 「山」「川」などの簡単な漢字が読めない
  • 足し算・引き算ができない
  • 相手が何を言っているのか理解できない
  • 毎日の献立が決められない
  • スーパーに行っても何を買えばいいかわからず、途方に暮れてしまう
  • 何かを思い出そうとしても記憶を引き出せない

何なんでしょうね、コレ。ほんと困ります。

というわけで今日は、集中力について考えてみました。

結論としては、「今はゆっくり休みましょう」ということになるのですが、その前にできることがありそうです。

脳の働きから見た、集中力低下の対処法。

ちょっと元気が出てきたら、試してみてください。

なぜ集中力が低下するの?

そもそも、集中力って何だろう? という素朴な疑問からいろいろ調べてみました。ざっくり素人解釈でまとめると、

脳が疲れて、機能が低下しちゃった。

……これじゃ、さすがにざっくり過ぎるので、もう少し詳しく見ていきたいと思います。

集中とは?

集中とは、注意力を分散させず、一つのことに意識を向けること。そうすることで、仕事の効率を上げたり能力を発揮したりすることができます。

好きなことをやっているとき、集中力は高まります。自分の世界に入り込んで、周りの声や雑音が耳に入らなくなるような状態。

それを実現するのが、脳内のさまざまな感覚の働き。集中しているときは、緊張とリラックスのバランスがとれているのだとか。

集中には、さまざまな脳内物質も関係しているようです。

ドーパミン

集中しているとき、脳内で活発に分泌される。

甲状腺刺激ホルモン放出ホルモン(TRH)

好きなこと・興味のあることへの欲求により分泌。興味がないことでも、やり始めることで分泌される。

うつ病になって「何も楽しめない……」「好きなことなんて何もない」という抜け殻状態に陥ると、いくら刺激を与えられても反応することさえできません。もはや生きることが苦痛。人生にまったく興味を持てない。

こんな状態じゃ、ドーパミンも甲状腺なんちゃらホルモンも分泌されそうにありませんよね……。

集中力低下の原因

集中力を発揮するために働く、脳内のアレコレ。なぜ、脳の機能は低下してしまうのでしょうか。

集中力低下の原因として考えられるのは以下の5つ。

1.疲労

心も体も疲れ果てていれば、集中できません。脳・心・体は同一です(多分)。

2.環境

さまざまな刺激(「うるさい!」「目障り!」「臭い!」など)があると気が散ります。特に周りの雑音は集中を妨げます。

3.プレッシャー

周囲の人の圧力が気になって、集中できなくなってしまうパターン。

例)何気ない作業でも、怖い先輩にじーーーっと見られていると、うまくできなくなってしまう。その他、「これ以上休んだらクビだぞ」という脅し、「早く元気になって」という愛ゆえの期待など。

4.マイナス思考

ネガティブな考えが渦巻いて、集中できなくなることがあります。自分で自分に「やらねばならぬ!」とプレッシャーをかけたときに生じる焦りや不安が集中を邪魔することも。

例)今後の目標を立てようとしたときに、過去の嫌な出来事や失敗を思い出して同じことをぐるぐる考えてしまう。

5.雑念

やろうとしていることと関係ないことが気になって集中できないのはよくある話です。

例)テスト勉強をしなければいけないのに、部屋の掃除を始めてしまう。

以上の原因を取り除くことができれば、集中できるようになりそうです。……ってそれができないから困ってるんでしょ! ねぇ?

 

集中力を回復させる5つのポイント

集中力を高めるサポートをしてくれるホルモン(甲状腺刺激ホルモン放出ホルモン,TRH)を増やすためにできるのは5つ。

1.十分な睡眠をとる

睡眠不足が続くと、マイナスが積み重なって、脳がうまく働いてくれません。

脳の疲れを取るためには、睡眠をしっかりとること。脳を休憩させてあげることで、機能は回復します。これでちょっとは思考力が上がるかも。

なかなか眠れないときは……、うーん、これが問題なんですよねぇ。私が実践してみたのは↓こちらです。

【関連】たった3日で効果を実感!体調を整える基本ルール

2.身体を動かす

適度に脳を刺激することも効果があるようです。確かに、身体をギューッと緊張させてから力を抜いた方が、心身がほぐれるのを感じられます。うまいことリフレッシュできているのかも。

軽い運動をすると、いつもより眠りやすくなりますし、一石二鳥? 何をするにも運動は欠かせませんね。まぁ、それが困難になるのがうつ病なんですが……。

散歩などのリズム運動もいいみたいです。まずは、噛み噛み運動から始めてみます?

3.とりあえずやってみる

今すぐ集中しなければいけないようなときは、とりあえず動く。できなかったら、すぐやめる。そうやって始めてみると意外に集中できることってあるんですよね。

超絶面倒くさい各種手続きを片付ける3つのコツでも書きましたが、「まず10秒やってみる」。これでかなりハードルが下げられます。

4.好きなことをやる

うつ病の本などを読むと、「療養中は、好きなこと・興味のあることをやってみましょう」と書いてあります。これは理にかなったことだったのですね。好きなことに没頭しているとき分泌される脳内物質の存在。単に心理的な負担を軽くするだけではなかったと。

気力がないうちは全然楽しめないでしょうし、無理にやる必要もありません。ただ、好きなことを楽しむことが回復の助けになる、と頭の片隅に置いておくことで、気持ちがちょっと軽くなりそうです。

5.その作業を好きになる

まー、これも、療養中は現実的ではないかもしれませんね。だって、今まで好きだったことさえ楽しめなくなってしまうんですもの。そんな状態で、苦痛に「好き」を見い出すなんて、そりゃ無理ですわ。

でも、食わず嫌いはもったいないので、一口味見するくらいはしてみてもいいかもしれませんね。

 

頑張りすぎると疲れます

集中力が低下するのは脳が疲れたから。

疲れを取るためには、休む。

いろいろ気になる問題はあるけれど、とにかく休む。

「これってただの言い訳なんじゃないか」と感じることもあるでしょうか。

でも、何をやってもダメなときは仕方ない。それはもう「自分次第」で解決できる話ではございません。「病人は休め」と私もよく言われました。

しっかり休んでエネルギーを充電できれば、集中力は回復するはず。

結局、行き着く答えはここですね。

焦らず、少しずつ。

今は休むことに集中!

……できなくてもOK。そのままでOK。ぼんやりすることは大事です。

【関連】“ぼんやり”が人類を救う!うつ病予防&脳の働きを正常に保つ方法

▲彼は、鼻水であやとりができるくらいの集中力の持ち主である。これぞ、ぼんやりの効用。さぁ、ボーちゃんになろう。

3 COMMENTS

kanabus_fan

復職2ヶ月で減薬に伴う離脱症状で身体の鉛様麻痺、緊張感の連続と冷や汗そして思考停止。再度2週間休みましたが仕事に戻ると管理者ではない社員等のオバハンに『なぜ休んだのか?』『仮病だ!』等々点呼前人が大勢いる前で罵声を浴びせられました…医師の診断書を添付しているのに…
罵声をあびせる人は体調が悪くはならない、ケガもしない→会社は休まない自信があるんですね。今だって体調が完全に戻っておらず無理して出ているのに…頭もズシンとした痛みで完全に思考停止状態です…骨折とかとちがい目に見える病気ではない、メンタルからくる不調は辛いです…昨日も抗精神病薬のクエチアピンを上限以上服用してみましたが急激なふらつきがでましたが死ねませんでした…当て付けで職場で死んでやろうか…もう限界を通り越してもう死にたい、死んでラクになりたい、開放してくれ!…もうダメです

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ナミ

kanabus_fanさん、コメントありがとうございます。

診断書を出しているのに仮病だなんて……。大勢の人がいる前で罵声を浴びせたというその女性、更年期障害か何かで情緒不安定なのでしょうか。それとも元々の性格なのでしょうか。何にしても、精神的につらい環境のようですね。

あまり無理をなさらず、どうぞお身体に気をつけてお過ごしくださいませ。

kanabus_fanさんに穏やかな日々が訪れることを祈っています。

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ゆうな

とても良い事が書いてありました。
勉強になりました。文章も読み易かったです。ありがとうございました

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