「死にたい」は誤作動!苦しみに支配された心を救ってくれる考え方

DANGER!

「死にたい」
「私なんか生きる価値ない」

そんなギリギリの精神状態で絶望の淵に立たされること、ありませんか?

つらくて、苦しくて、どうしたらいいかわからない。

その苦悩をうまく対処するヒントがここにありました。

カレー、チンして食べたら治りました――スプリング・躁鬱・スーサイド! 坂口恭平×末井昭×向谷地宣明

深刻な状況を少しでもましにするには、精神論で何とかしようとするのではなく、システマチックに捉えること。そうすることで、絶体絶命のピンチをやり過ごす術があることに気付けます。

自殺をテーマに語る3人のメッセージ。落ち込みのビッグウェーブにのみ込まれて溺れそうになったとき、ぜひ思い出したい考え方です。

うつも躁も脳の誤作動

記事の中で印象的だったのは、うつ状態や躁状態を「誤作動」として捉えるということ。

『坂口恭平躁鬱日記』の著者・坂口恭平さんの家訓は「鬱状態の時は、脳の誤作動が起きるので、そこで言ってることは、嘘である。躁もまた同じ」というものなのだそう。

この「誤作動」という捉え方、北海道の社会福祉法人「浦河べてるの家」でもよく使っていると向谷地宣明さん。

基本、精神疾患というのは、五感にいろいろ変調が出てきて、幻聴とか幻視もそうですけど、基本、誤作動だらけなんですよね。

(……)

「死にたい」と思うのも誤作動です。患者さんに「死にたい」と言われたら、「あっ、それは誤作動だな」と僕たちは受けとめるんですよ。「今日は、なんの誤作動だと思う?」って聞くことにしています。

こうやって考えると、ちょっと冷静になれます。

絶望や希死念慮をなくそうと躍起になるのではなく、「そういうこともある」「それはもうしょうがない」というスタンスで受け入れる。

自分でコントロールできる範囲は限られていると気付くだけでも苦悩は和らぎますし、いい意味で開き直ることができそうです。

誤作動にどう対処する?

「カレー、チンして食べたら治りました」

これは、「死にたい」という誤作動を起こした患者さんが行った対処。朝から何も食べていない「空腹」というサインをなぜか「死にたい」に誤変換してしまったということなのだそう。

言われてみると確かにそうかもな~と納得です。

個人差はあるでしょうが、うつ症状がひどいときには、ささいなことでも「死にたい」という気持ちにつながってしまいます。自分が絶不調だった頃を思い出してみてもそう。ちょっとした体調の変化でさえ絶望モードのスイッチになっていたような気がします。

誤作動が起きたらすぐ対処

自分の行動パターンを把握し、対処法を知っておくことで、誤作動による被害を防げます。

「おそらく俺らは餃子を食べたら治るはず」という坂口さんの言葉にもありますように、より具体的な行動プランを用意しておくことがポイントです。

例として、私の対処法を挙げてみます。

  • 深呼吸する
  • コーヒーブレイク
  • チョコを一粒食べる
  • 猫の写真・動画を見る
  • アロマキャンドルの火を見つめる
  • 花や植物を眺める
  • ブランコに乗る
  • 頓服薬を飲む  など

多分内容は何でもよくて、一瞬でもいいから気持ちを切り替えることが大切なのかなと思います。

それでもダメなら修理を頼もう

誤作動に気付いて早めに対処しても、どうにもならないこともあります。

そういうときはもうかなりヤバい状態かもしれません。故障しているのなら、すぐに修理が必要です。

家族や友人にSOSを出すとか、病院へ行くとか、とにかく誰かに助けを求めましょう。

ぶっ壊れたと思ったけど、実はそれも誤作動で、自分の手じゃ届かないところのスイッチを押してもらったら直った、なんてケースもあるかもしれません。

誤作動チェック要員を配置せよ

十数年前、aikoのオールナイトニッポンで「我が家の誤作動」というコーナーがありました。リスナーから寄せられた家族の突飛な言動をaikoがケラケラ笑いながら紹介するんですが、何気ない行動も「誤作動」として捉えることで面白さが増すんですよね。

こういう第三者的な視点って大事だな~と思います。

「死にたい」とか「私なんて生きる価値ない」とかいった深刻な落ち込みも、「おや?何かおかしいぞ?」「あぁ、いつものパターンね」と少し違う角度から見ることで、変化があらわれるのではないでしょうか。

と言っても、それだけ追い込まれた状況では余裕なんて1ミリもないので、誰かに誤作動チェックをしてもらうのが良さそうです。

記事にもあるように、誤作動に気付かせてくれる人の存在は大きいですね。それはつまり「我が家の誤作動」を投稿するリスナーの立場。その重要性に今気付きました。

練習を重ねれば自分で誤作動だと気付けるようになるでしょうが、頭の後ろや背中など自分じゃ見れない部分もあります。

一人ですべて解決しようとせず、周りの人にもチェックしてもらえば、効率良く誤作動に対応できるはず。

坂口さんが言っているように、ヒューマニズムではなくメカニックに目を向けて。自分専用のトラブルシューティングを作成しながら対処していきたいですね。

 

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α-synodos | SYNODOS -シノドス-

vol.152 2014.7.15 特集:自殺
・坂口恭平×末井昭×向谷地宣明「カレー、チンして食べたら治りました――スプリング・躁鬱・スーサイド!(前編)」
・坂口恭平×末井昭×向谷地宣明「共感できないって大事――スプリング・躁鬱・スーサイド!(後編)」

4 COMMENTS

oku

助かりました
金曜と土曜、2日会社を休んで布団にくるまっていましたが、焦燥感で休んだ気にならず、明日月曜どうしようか迷っていました
明日の朝、1週間休みをもらえないか会社に相談してみます

それでダメなら仕事辞めるしかないお

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こうたろう

なんにも言葉にしたくないのか、できないのか、ともかく助けてという気持ちだけがいつもあります。

自殺を考えて実行する勇気はないけど、あの時に死んでおけば良かったと、後悔する日がいつか来ると思ってます。

返信する
まま

くるしさから解放なんてされない
わが子を守らなければ
誰も助けてくれない
わたししかいない
あしたもひとりでみなければならないが
一睡もできず

助けて欲しい

ありがとう

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りさ

ともだちや、理解してくれるひとがひとりもいないときは、どうしたらいいですか

返信する

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